GM:御影
※本ログには『エモクロアTRPG』公式ページより無償配布されているシナリオ「よるにつがえ」のネタバレが含まれます。
PC1:小鷹知流(リンク)/すかいはい
PC2:蛇響堂彩芽(リンク)/御影
メイン(今ここ)|雑談
INDEX
プリプレイ
シーン0:出会い
シーン1:予兆
シーン2:最初の共鳴
シーン3:無垢な少女
シーン4:孤独な神様
シーン5:不穏の影
シーン6:喧嘩
シーン7:蛇の尾.
シーン8:告白
シーン9:意地
シーン10:決意
クライマックス:真なる神事、夜に番えて
ED:祭りのあとに
キャラシ
ルール
世界観
プリプレイ
「九綱の山には神様が棲んでいる」
人ならざるモノと共鳴してしまった 2人は不吉に翳る山の麓で、忘れられた秘密に出逢う。
エモクロア TRPG
『よるにつがえ』
ディーラー:というわけで始めていきましょうか!
小鷹知流:やったー!
ディーラー:一応キャラ紹介もしておきましょう!
小鷹知流:紹介!
ディーラー:小鷹知流さんお願いします!
小鷹知流:はーい
名前 | 年齢 | 職業 | 性別 |
小鷹知流 | 17歳 | 高校生 | 女性 |
(illustration:御影) |
|
HP/15 MP/6 |
小鷹知流:「あ、楽しそう。……まあ、私には縁のない話か」
小鷹知流:小鷹知流(こだか・ちる)。17歳の女子高生。九綱の高校に通う三年生です。
小鷹知流:背は平均よりも少しだけ低く、体格は瘦せ型で筋肉が付いた体をしています。
小鷹知流:人里離れた猟師の家の生まれで、幼い頃から父の仕事を手伝っていました。
小鷹知流:そのため、身体能力も高く、弓の扱いにも長けています。
蛇響堂彩芽:すごいぜ
小鷹知流:年相応に女子高生らしいものに興味はあるんですが、自分には手の届かないものだと諦めています。
蛇響堂彩芽:そんな~
小鷹知流:服装も汚れていて、傷だらけで学校に来ることがあるのでクラスでも浮きがち。
小鷹知流:そんな中、気にせず声をかけてくれるアヤメさんのことは不思議に思いつつもありがたく感じています。
小鷹知流:自分も彩芽さんみたいな素敵な女子高生になれたらな……という淡い気持ちを抱いています。
蛇響堂彩芽:私みたいになるもんじゃないぞ
小鷹知流:なんで。皆が彩芽さんのことを羨んでるのに。
蛇響堂彩芽:知流には知流の良さがあるからね
小鷹知流:技能はハンドアウトで推奨された〈射撃:弓矢〉を2レベルで取り、あとは身体や器用を満遍なく1で取りました
蛇響堂彩芽:汎用性があるぜ
小鷹知流:共鳴感情は、表が「孤独(傷)」、裏が「憧憬(理想)、ルーツは「諦観(傷)」です。
小鷹知流:孤独な女として頑張りたいと思います!
蛇響堂彩芽:孤独だなんて言わないで~
蛇響堂彩芽:頑張るのは頑張ってもらいましょう
蛇響堂彩芽:よろしくお願いします!
小鷹知流:それなりに頑張りはする。
小鷹知流:よろしくお願いします!
蛇響堂彩芽:では続いて私
小鷹知流:それじゃあ次は彩芽さんの番。
名前 | 年齢 | 職業 | 性別 |
蛇響堂彩芽 | 18歳 | 高校生 | 女性 |
(illustration:御影) |
|
HP/11 MP/5 |
蛇響堂彩芽:蛇響堂彩芽 18歳の高校3年生
小鷹知流:蛇響堂家のご令嬢だ。
蛇響堂彩芽:仰々しい苗字だけど、仰々しい苗字に恥じないくらいには大きい家に住んでるよ
小鷹知流:すごいね。この辺りじゃ一番大きいんじゃないかな。
蛇響堂彩芽:とはいえ呼びにくいだろうから親しみを込めて彩芽さんと呼んでほしい
小鷹知流:うん。彩芽さん。
蛇響堂彩芽:あだ名もいいけど「蛇太郎」みたいなあだ名はちょっとやだかな
小鷹知流:あだ名……。
蛇響堂彩芽:身体は弱く、身体能力が低いだけでなく病弱でもある
蛇響堂彩芽:とはいえ家は九綱祭の神楽を取り仕切る家だからね
蛇響堂彩芽:長女としては舞くらいは踊れないといけない
小鷹知流:体も弱いのに大変だ。
蛇響堂彩芽:そんなわけで大いに頑張って、神楽の舞ならいくらでも踊れるんじゃないかってくらいにはなったよ
小鷹知流:すごく。努力の成果だ。
蛇響堂彩芽:長距離走が走れるようになったわけではないんだけどね
小鷹知流:舞だけなんだ。珍しい感じ。
蛇響堂彩芽:そんな感じで、芸術:舞踊を取り
蛇響堂彩芽:それから家の規模的に将来は悪い大人ともやりあうことになりそうだから
蛇響堂彩芽:交渉系の技能を取っています
小鷹知流:悪い大人……。
蛇響堂彩芽:あとなぜか霊感を取っている。役に立つのかな
小鷹知流:お化けっているのかな。
蛇響堂彩芽:いるかもしれないね
蛇響堂彩芽:そんな感じ!よろしくお願いします!
小鷹知流:はーい!よろしくお願いします!
ディーラー:あっHOを張っていない
小鷹知流:あっ、本当だ。貼らなきゃ
ディーラー:改めて貼って、はじめて行きましょう
小鷹知流:はーい
共鳴者 ①:高校生
推奨技能:〈★射撃:弓矢〉
九綱祭では様々な儀式が行われる。的を弓で射る
『弓神事』もそのひとつだ。
君は同じ世代の中では一番弓の扱いに長けている。
そのため、神事を行う弓士に選ばれた。
共鳴者② とは友人で、何かとよく頼っている。
共鳴者 ②:高校生
推奨技能:〈芸術:歌唱〉〈芸術:舞踊〉など
九綱祭では様々な儀式が行われる。
神に歌と舞を捧げる『神楽』もそのひとつだ。
君の家は代々、神楽を取り仕切ってきた。
今年は君がその役を担っている。
共鳴者① に何故か惹かれており、守ってやりたいと思っている
小鷹知流:彩芽さんに守られるんだ。頼りにさせてもらおう。
蛇響堂彩芽:守るぞ~
蛇響堂彩芽:家柄パワー
ディーラー:では、始めて行きましょう
小鷹知流:よろしくお願いします!
シーン0:出会い
ディーラー:キーン コーン カーン コーン ……
ディーラー:チャイムが授業の終わりを告げた。
ディーラー:放課後だ。生徒たちが部活や遊びに行く中で、小鷹知流と蛇響堂彩芽は落ち合った。
ディーラー:明日から始まる九綱祭り、その儀式のために
ディーラー:最近はこうして毎日放課後に練習を行っていた。
蛇響堂彩芽:「というわけで」 どういうわけか、脈絡もなくそう言って少女は頷いた
小鷹知流:ボサボサの短い黒髪をした少女が首を傾げる。
蛇響堂彩芽:「今日が最後の練習になる。頑張っていこうか」
小鷹知流:「どういうわけ……そういうわけか」頷く。
小鷹知流:「そうだね。彩芽、さんはともかく……まさか私までこんな大役をすることになるとは思わなかったけど」
蛇響堂彩芽:「当然だと思うけどね」
蛇響堂彩芽:「君の弓の腕は昔から目立っていたよ」
蛇響堂彩芽:「最も、こんな儀式がある村だから、当然学校には弓道部もあるし」
蛇響堂彩芽:「上の学年に役を持っていかれるのも仕方のないことだろうけど」
小鷹知流:「それはありがたいけど……。でも、皆思ってるよ。彩芽さんの隣に私じゃ釣り合ってないって」
蛇響堂彩芽:「まあでも、君の腕は昔からピカイチだったよ、うん」
蛇響堂彩芽:ニコニコと笑いながら少女は廊下を歩く。
蛇響堂彩芽:「釣り合う釣り合わないなんて当人同士が決めることだよ」
小鷹知流:「やるからには手は抜かないけどさ……」どこかぎこちない様子で彼女の半歩後ろを歩く。
蛇響堂彩芽:「私が君を認めているのだから君が君を認めれば何も問題はない」
小鷹知流:「うわ……」恥ずかしそうに顔を背ける。
小鷹知流:「彩芽さんって普通にそういうこと言うよね。もしかして誰にでも言ってたりする?」
小鷹知流:微かに頬を赤らめている。
蛇響堂彩芽:「認めた相手にしか言わないよ?」
小鷹知流:「……余計に恥ずかしいよ。それ」
蛇響堂彩芽:「さ、今日は調子が良いんだ。会場までは歩いていこう」
小鷹知流:「まあ、うん。でも、彩芽さんがそう言ってくれるなら。やることはやるつもり」
小鷹知流:「無理しないでね。疲れた時は言ってくれればいいから」
小鷹知流:少し早足になり、彼女の隣に追いつく。
蛇響堂彩芽:「うん、迎えは要らないと言ってしまったからね」
蛇響堂彩芽:「倒れでもしたら君に抱えてもらわないといけないな」
小鷹知流:「あはは。彩芽さん、軽そうだからいけちゃいそうな気はするけど」
小鷹知流:「人気者だから、そんなところ誰かに見られたら私が何言われるか分からないな。できれば倒れないでおいて」
小鷹知流:微笑んでそう言う。
蛇響堂彩芽:肩を竦める。
ディーラー:話しながら二人は校舎を出る。
ディーラー:天気は快晴で、気温はそこまで高くないが、日差しがじりじりと肌を焼く感覚がある。
小鷹知流:お祭りが終わったら彩芽さんとこうして並んで歩くことも無くなってしまうのだろうか、などと考えたりしている。
蛇響堂彩芽:ふらつきながら日傘をさし、歩く
小鷹知流:彼女の隣を平然とした様子で歩いている。
蛇響堂彩芽:「……」
小鷹知流:「……彩芽さん?」彼女の方をちらりと見る。
蛇響堂彩芽:「ご、ごめん……持ってくれないかな」
蛇響堂彩芽:手がプルプルと震えている
小鷹知流:「どうしたの。もしかしてどこか具合悪い?」
小鷹知流:心配そうに彼女に駆け寄る。
蛇響堂彩芽:「傘がこんなに重いとは……」
小鷹知流:「えっ」
小鷹知流:「それ、本気で言ってる。冗談じゃなく?」啞然としている。
蛇響堂彩芽:「なかなか……バランスをとるのが難しくて……」
蛇響堂彩芽:彩芽の上の傘がゆらゆら揺れている
小鷹知流:「ええ……。普段雨の日とかどうしてるの……」
小鷹知流:少し思案してから、彼女の方に手を伸ばす。
蛇響堂彩芽:「体調崩して休んでることが多いかな……」
小鷹知流:「傘……。貸してもらっても、いいかな」
小鷹知流:「なんだか本当にお姫様みたい」
蛇響堂彩芽:「お、お願いします」 恥ずかしそうに傘を手渡す
蛇響堂彩芽:「うん、まあそうだね」
小鷹知流:壊れ物でも扱うようにして受け取ると、彼女の頭上に傘を差してみせる。
小鷹知流:「傘、私が持つから。……歩くだけなら大丈夫そう?」
蛇響堂彩芽:「物語みたいに攫われたりもしない、幸福なお姫様として過ごさせて貰っているよ」
蛇響堂彩芽:「うん、歩くのは大丈夫」
小鷹知流:「それは……羨ましいね」彼女を見下ろして微笑む。
小鷹知流:「もし歩くペースが早かったら言って。あまり他人と歩くの慣れてないから」
蛇響堂彩芽:「じゃあ、こうしようかな」 知流の服の裾を掴む
小鷹知流:少し面喰ったような顔をする。
蛇響堂彩芽:「これなら置いて行かれない」 満足そうに頷く
小鷹知流:「いいけど。……彩芽さん、そういうの絶対に男の人相手にやっちゃダメだよ」
小鷹知流:彼女の方に日傘をかざしたままゆっくりとしたペースで歩き出す。
蛇響堂彩芽:「これをやるのは知流だけだよ」
小鷹知流:「だから、そういうの」困ったように笑う。
ディーラー:そうして、少し歩き進んだあたりで……
ディーラー:1D2
Emoklore : (1D2) → 1
小鷹知流:「私じゃなくても、彩芽さんの周りにはたくさん人がいるでしょうに……」
ディーラー:知流の足元を、何かが伝う感覚がした。
小鷹知流:雨も降ってないのに傘を差すのは不思議な感じだな、と思いながら歩いているとその感覚があった。
小鷹知流:「……っ!?」
蛇響堂彩芽:「……どうしたの? ……って」
小鷹知流:思わず飛び退きそうになるが、隣にいる彩芽さんのことを咄嗟に思い出して立ち止まるだけに留める。
小鷹知流:「何。何かいる。変な感じ」
蛇響堂彩芽:「ひゃっ」 知流の足元を見てびっくりして手を放す
蛇響堂彩芽:「むっ、むかっ、ムカデっ!」
蛇響堂彩芽:「けほっぇほっ」 大きい声を出したせいでせき込む
小鷹知流:「ムカデ? 何だ、ムカデか……」
小鷹知流:横で咳き込んでいる彩芽さんとどちらを先に対処しようか悩み、しどろもどろになっている。
小鷹知流:「だ、大丈夫。彩芽さん」
???:「こら~~っ!」 2人でオロオロしていると、1人の少女が駆けてくる
小鷹知流:「…………?」
???:「ていっ、とうっ」
小鷹知流:「ええっと。どちらさまですか……?」
???:少女はおもむろに知流の足元のムカデを取ってぽーいと投げ捨てる
小鷹知流:「あ、どうも」飛んでいくムカデを視線で追う。
???:「あくはさった……」
小鷹知流:「悪って……ただのムカデじゃなかった?」
(illustration:御影)
ヤヒロ:「私はヤヒロだ! そしてムカデは悪!」
ヤヒロ:「2人は怪我ないか? 噛まれてないか?」
蛇響堂彩芽:「うぅ……大丈夫……」
小鷹知流:「ヤヒロ……さん。私は平気、です。彩芽さんも大丈夫、みたいかな」
ヤヒロ:「ならよかった!」 少女はにかっと笑う
小鷹知流:「ご親切にどうも。それであなたは……?」
蛇響堂彩芽:「んんっ、ありがとう……?」 不思議そうにヤヒロに言って
小鷹知流:彩芽さんの方を横目で見る。何か気になることでもあったのだろうか。
ヤヒロ:「ヤヒロだ!」 あなたは?という問いへの答え
小鷹知流:「名前はさっき聞きました……」
ヤヒロ:「2人が襲われてるのを見て駆け付けたぞ!」
蛇響堂彩芽:「そ、そうなんだ……」
蛇響堂彩芽:「ここら辺では見ない子だね、観光客の子かも……」 と知流に耳打ちする
小鷹知流:「こんなところに? お祭りが近いからかな。でも、それなら冷たくするのも悪いか……」
小鷹知流:「ヤヒロ、さん。あなたはどこから来た……んですか?」
小鷹知流:使い慣れていないぎこちない敬語で尋ねる。
ヤヒロ:「……む……どこから……?」
小鷹知流:「他の町とか……?」
ヤヒロ:「んん……???」
ヤヒロ:「わかんない!」
小鷹知流:「……?」
蛇響堂彩芽:「えっ」
小鷹知流:「彩芽さん。この人、やっぱり変な人かも」小声で囁く。
蛇響堂彩芽:「い、いやちっちゃい子だからわかんないだけかも……」
小鷹知流:「そ、そうか……」
ヤヒロ:「あっ!」
ヤヒロ:「あっちの方、楽しそうな感じがする!」
小鷹知流:「えっ。あっちの方……?」
ヤヒロ:ヤヒロはビシッと指さして一目散に駆けだしていく。
小鷹知流:呆然と彼女の後ろ姿を見つめている。
ディーラー:これから二人が向かう、祭りの準備会場の方向だ
蛇響堂彩芽:「い、行っちゃった……」
小鷹知流:「お祭り、好きなのかな。悪い子ではないのかも……?」
蛇響堂彩芽:「ムカデも追い払ってくれたしね」
蛇響堂彩芽:怖かった……と呟きながら
蛇響堂彩芽:「私達も行こうか、早く練習しなきゃ」
小鷹知流:「あ、そうだ。お祭りの練習、行かなくちゃ」
小鷹知流:改めて彼女の方に日傘を差し出す。
蛇響堂彩芽:「ありがとう」 笑みを浮かべる
小鷹知流:虫、苦手なんだ。私も驚いておけばよかったかな、などと益体もないことを考えながらゆっくりと歩き出した。
ディーラー:シーン終了
シーン1:予兆
ディーラー:九綱祭はこの地域一帯の名物だ。
ディーラー:町の殆どを使って大々的に行われる。
ディーラー:各地の祭りのいいとこどりをしたような節操のなさで、あちらこちらに屋台が並び、
ディーラー:花火やらなんやらとイベントも目白押しだ。
ディーラー:この時期には外部からの観光客も多くなり、普段見ない顔も多く見ることになる。
ディーラー:さて、節操のない祭りではあるが、そんな中で唯一由緒のある大事なイベントがある。
ディーラー:それこそが知流と彩芽の参加する、祭り最終日の神事だ──。
ディーラー:さて、最後の練習日
ディーラー:舞台にたどり着いたところで、ヤヒロがきょろきょろと辺りを見回しながら立っているのが見える。
ヤヒロ:「あっさっきの2人!」 ぴしっと知流を指さす
小鷹知流:「えっ。私たち?」戸惑いながら彩芽の方を見る。
蛇響堂彩芽:「うんまあ、もう設営とかもほとんど終わってるから他に人いないしね……」
ディーラー:一応、監督役の大人はいるが、寝ている
ヤヒロ:「ね、ね。ここで何するの?」
小鷹知流:「お祭りの神事だよ。……です。神楽や弓を奉納するの」
ヤヒロ:「へえ! 今から!?」
蛇響堂彩芽:「ええと、今日は練習だけ……」
小鷹知流:「そう。本番はお祭りの日だから」
ヤヒロ:「見たい!」
ヤヒロ:「見てていい!?」
小鷹知流:「い、今……?」
ヤヒロ:「今!」
小鷹知流:「見てるだけなら、平気かな……?」彩芽さんに尋ねる。
蛇響堂彩芽:「いいんじゃないかな……」
小鷹知流:小さく頷く。
小鷹知流:「それじゃあ、いいよ。ヤヒロさん」
蛇響堂彩芽:「それに、見てもらったほうが練習になるかも……」
ヤヒロ:「やったーっ」
小鷹知流:「それはそうか……」
ヤヒロ:「あっ、2人の名前は!?」
小鷹知流:「私は小鷹。小鷹知流」
蛇響堂彩芽:「蛇響堂彩芽だよ、よろしく」
ヤヒロ:「チル!」 びしっ
小鷹知流:「う、うん」
ヤヒロ:「アヤメ!」 びしっ
ヤヒロ:「ばっちり覚えました」 自慢げに言う
小鷹知流:「記憶力がいい、んですね」
ヤヒロ:「ふふーん」
蛇響堂彩芽:「じ、時間がないから始めよっか」
小鷹知流:「そうだね」
小鷹知流:「それじゃあ、ヤヒロさん。危ないかもしれないから離れたところで見ていて」
ヤヒロ:「うん!」 ぴょんぴょんと大きな木の枝に登る
蛇響堂彩芽:「わあ」
小鷹知流:「かえって危なくない……?」
小鷹知流:「どうしよう。下ろしてきた方がいいかな」
ヤヒロ:「大丈夫大丈夫」 木の枝にぶら下がったりしている
ヤヒロ:そのままくるりと回転して枝の上に戻り、二人を見ている
小鷹知流:「あ、すごい。あの子も山で育ったのかな……」
小鷹知流:「とりあえず放っておいて始めようか」
蛇響堂彩芽:「山育ちってすごいなあ」
ディーラー:ということで、判定を行います!
小鷹知流:ここで!
ディーラー:知流ちゃんは弓矢で、彩芽は舞踊で判定するよ
小鷹知流:おお~
ディーラー:成功するとヤヒロがほめてくれて、失敗するとヤヒロに貶されます
小鷹知流:貶さないで
小鷹知流:最終日なのに自信を喪失する
小鷹知流:とりあえずやるか
小鷹知流:〈射撃:弓矢〉で判定します!
蛇響堂彩芽:芸術:舞踊を振ります
小鷹知流:2DM<=8 〈★射撃(弓矢)〉
Emoklore : (2DM<=8) → [8, 9] → 1 → 成功数1 成功
小鷹知流:危ない。なんとか成功。
蛇響堂彩芽:3DM<=9 〈芸術(舞踊)〉
Emoklore : (3DM<=9) → [3, 10, 9] → 1 → 成功数1 成功
蛇響堂彩芽:あぶな~
蛇響堂彩芽:あっ1個ファンブルしてるやんけ!こわっ!
小鷹知流:あ、本当だ!
小鷹知流:ファンブルってどうなるんだっけ
ディーラー:成功数が1下がります
小鷹知流:あ、そうか。成功数が2から1になってるのか
ディーラー:そういうこと!
小鷹知流:二人して危ない
ディーラー:<=だから9も成功だったのに……
小鷹知流:ピンチだ
ディーラー:では、描写とかあればどうぞ!
小鷹知流:儀式用の弓を手に、舞台に上がる。
小鷹知流:弓を引き絞り、集中
小鷹知流:的を狙って矢を放つ。
小鷹知流:人の視線があるせいかわずかにブレたが、矢はしっかりと的に命中する。
小鷹知流:「……ふぅ」小さく安堵のため息を吐く。
ヤヒロ:「おおっ! 凄い凄い!」
ヤヒロ:「ちょっとぶれたけど見事な中りだな!」
ヤヒロ:楽しそうに拍手している
小鷹知流:「人に褒められることがないから照れ臭いな……」
ヤヒロ:「それに……」
蛇響堂彩芽:「……」
小鷹知流:神事の手順通りに下手へと移り、彩芽に舞台の中央を譲る。
蛇響堂彩芽:巫女服に着替えている知流と違って、彩芽は制服のままだ。
蛇響堂彩芽:着替えの負担が大きいため、彼女が巫女服を着るのは最終日だけになる。
蛇響堂彩芽:ゆったりとした動きで、しかし大胆に神楽を舞う
小鷹知流:舞台の端から見惚れるような視線を送る。
蛇響堂彩芽:普段の彼女からは考えられないほどの運動量のそれを、
蛇響堂彩芽:しかし彼女は踊り切る。
蛇響堂彩芽:終了。
蛇響堂彩芽:「……ふぅ……」
小鷹知流:「やっぱりすごい。なんて綺麗なんだろう」感嘆するように言う。
蛇響堂彩芽:舞台から降りたところで、どっと汗が流れる。
ヤヒロ:「うんうん! 凄かった!」
ヤヒロ:ぴょーんと2人の元に飛び降りてくる
ヤヒロ:「楽しみだな、お祭り!」
小鷹知流:「うん、そうだね。お祭り、楽しみだ」
蛇響堂彩芽:「じゃあ……もう何回か練習しようか……」
蛇響堂彩芽:汗を拭いながら、息を切らしてそう言う。
小鷹知流:「体力は平気? 本番も近いんだからあまり無理はしないでね」
蛇響堂彩芽:「大丈夫だよ、慣れているから」
蛇響堂彩芽:「それに、私にはこれくらいしかできないからね」
小鷹知流:彩芽さんと反対に、小鷹はほとんど息は上がっていない。平然とした様子だ。
小鷹知流:「そんなこと。彩芽さん、なんだってできるじゃない」
蛇響堂彩芽:「そんなことはないよ」
蛇響堂彩芽:「特に運動は苦手だ」
蛇響堂彩芽:苦々しい顔で言い切る
小鷹知流:「そこまでできちゃったら私みたいなのの立つ瀬がない」
蛇響堂彩芽:「ふふ、そうかな」
小鷹知流:「それじゃあ、もう少し練習続けようか」
蛇響堂彩芽:「うん」
小鷹知流:彩芽さんが自分のことを気遣ってくれているのだろうなと感じ、少し嬉しそうにしながら言った。
ヤヒロ:にこにこと話を聞いていたが、明後日の方向に目を向ける
ヤヒロ:「……誰か倒れたな」
小鷹知流:「え……?」少女の方を見る。
ディーラー:耳をすませば、ヤヒロが視線を向けた先が少し騒がしくなっているのが聞こえる
小鷹知流:「私、見てこようか。彩芽さんはここで休んでいたら?」
蛇響堂彩芽:「ん……じゃあ少し休んでいようかな」
小鷹知流:「うん。すぐに戻るよ」
蛇響堂彩芽:パイプ椅子に腰を掛けて見送る。
ディーラー:現場にたどり着くと丁度人を乗せたタンカが運ばれていくところだった。
小鷹知流:「本当に人が……」遠目にその様子を見ている。
ディーラー:周囲の人間は心配そうに見送る人間が多い。
ディーラー:「あっ小鷹さん」
ディーラー:祭りの準備を手伝っていたクラスメイトが話しかけてくる
小鷹知流:「あ……どうも」小さく頭を下げる。
ディーラー:「練習してたみたいだけど……もしかしてこっちの騒ぎが伝わっちゃった?」
小鷹知流:祭りに参加するようになってから話しかけてくれる人が心なしか増えた。彩芽さん以外の人と話すのはまだ慣れないが、嬉しくはある。
小鷹知流:「うん。……何があったの?」
ディーラー:「スタッフのおじさんが倒れちゃって……」
ディーラー:「熱中症か何かかな……」
小鷹知流:「倒れてって……いきなり? それは、おっかないね」
ディーラー:「うん……なんだか最近顔色が悪い人も多い気がするし……」
ディーラー:「風邪でも流行ってたりするのかなあ」 不安そうに言う
小鷹知流:自分のことに精一杯でそこまで気が回っていなかったが、言われてみるとそんな気もする。
小鷹知流:「……確かに、学校でも調子が悪そうな人が多かったかも」
ディーラー:「小鷹さんは大丈夫?」
小鷹知流:「え。私は全然平気」
ディーラー:「そっか、ならよかった~」
小鷹知流:「体は、頑丈だから」力こぶを作るようなよく分からないポーズをする。
小鷹知流:途中で恥ずかしくなったので実に中途半端な姿勢だ。
ディーラー:「2人とも練習頑張ってたし、お祭りが中止とかにならないといいね」
小鷹知流:「そう、だね。うん。ありがとう」
小鷹知流:「彩芽さんのためにも、お祭りちゃんとやれるといいな」
ディーラー:「あっそろそろ私も作業に戻らなきゃ、彩芽にもよろしくね?」
小鷹知流:「あ、うん。彩芽、さんを待たせてるから私もこれで……」
小鷹知流:「ありがとうございました」小さく頭を下げる。
ディーラー:「頑張ってね!」
ディーラー:「かしこまりすぎ!」 と笑いながら少女は持ち場に戻っていく
小鷹知流:へにゃへにゃとした笑顔を浮かべ、小さく手を振る。
ヤヒロ:「……」
小鷹知流:「……ヤヒロ、さん?」驚く。
ヤヒロ:「うーん……」 きょろきょろと辺りを見回して
小鷹知流:「ど、どうしたの。何か探してる? 何もなければ一緒に彩芽さんのところに戻ろう……?」
ヤヒロ:「うん、そうだな!」
小鷹知流:「……?」
ヤヒロ:難しい顔をしていたが、知流の言葉には笑顔で頷く
小鷹知流:「じゃあ、行くよ。彩芽さんをあんまり待たせたら悪いから」
ヤヒロ:「うん!」
小鷹知流:心配そうに彼女の方を何度か振り返りながら稽古場へと戻る。
ディーラー:シーン終了
シーン2:最初の共鳴
ディーラー:辺りが暗くなり始めていた。
ディーラー:これ以上の練習は不可能だ。やりきった、と感じるか未だ不安を感じるか──
ディーラー:どちらにせよ、あとは本番に身を任せるしかない。
蛇響堂彩芽:「お疲れさま、知流」
小鷹知流:「うん。お疲れ様、彩芽さん」
ヤヒロ:「二人とも、凄かったな!」
ヤヒロ:「本番が楽しみだ!」
小鷹知流:「ヤヒロさんもどうも」
蛇響堂彩芽:「どう? やれそう?」
小鷹知流:「弓は慣れてるからいつも通りやれば大丈夫だと思う。彩芽さんは?」
蛇響堂彩芽:「私は大丈夫」
蛇響堂彩芽:「風邪でも引かなければいいけど」
小鷹知流:「さすがだ。彩芽さんの舞、すごく綺麗だから見にきてくれる人は喜んでくれると思う」
小鷹知流:「……体調だけは確かに心配だ」苦笑する。
蛇響堂彩芽:「ふふ、でも喜んでもらえたら嬉しいな」
蛇響堂彩芽:「私はこの時のために頑張ってきたから」
小鷹知流:「うん。皆、きっと喜んでくれる」
小鷹知流:「私も彩芽さんのために必ず成功させるね」
蛇響堂彩芽:「私のため?」
小鷹知流:「うん。自分一人なら別にいいけど、彩芽さんが頑張ってるところを見たら失敗できないなって」
小鷹知流:「変かな?」
蛇響堂彩芽:「ううん……」 恥ずかしそうに頬を掻く
蛇響堂彩芽:「そう言われたら、私こそ君のために頑張らないとね」
蛇響堂彩芽:「そう言ってくれたことに、報いなきゃ」
小鷹知流:「わ、私は別に……。彩芽さんの一番綺麗な姿を皆に見てもらえたらそれでいいんだ」
蛇響堂彩芽:「そうかな?」
小鷹知流:「そうだよ。私は元々彩芽さんのオマケみたいなものなんだから」
蛇響堂彩芽:「私としては、君のカッコいいところを皆に見てほしいな」
小鷹知流:「か、カッコいい……!?」
蛇響堂彩芽:「それに、君はオマケなんかじゃないよ」
小鷹知流:「あんまり言われたことないな。いつも皆からは汚らしいとかダサいとか……」
蛇響堂彩芽:「君は一番の弓の射ち手として選ばれたんだから、謙遜しちゃいけない」
小鷹知流:「…………」恥ずかしそうに顔を背けている。
蛇響堂彩芽:「む、そんなこと言う人がいるのかい」
小鷹知流:「彩芽さん以外は皆そうだよ……」
蛇響堂彩芽:「ふむ……町内でいじめがあるなら由々しき事態だな」
蛇響堂彩芽:「お父様に相談してみるか……」
小鷹知流:「気にしなくていいんだって。別にもう慣れてるから……!」
小鷹知流:慌てて彼女の言葉を遮るように言う。
蛇響堂彩芽:「そうかい?」
蛇響堂彩芽:「まあ、気にしないでいい」
蛇響堂彩芽:「私が嫌なだけだからね」
蛇響堂彩芽:にこりと笑う
小鷹知流:「そう。それに、彩芽さんが格好いいって言ってくれたから。今はそれで充分」
小鷹知流:「笑顔がちょっと怖いよ、お姫様」
蛇響堂彩芽:「ん、そうかな」
蛇響堂彩芽:「じゃあこの笑顔は然るべき時に取っておくとして……」
蛇響堂彩芽:「そろそろ帰ろうか」
小鷹知流:「うん。すっかり暗くなってきたしね」
ヤヒロ:「帰ろ~」
ディーラー:と、両手を挙げているヤヒロの後ろ
小鷹知流:「家まで送っていくよ。ヤヒロさんの家はどの辺りなの?」彼女の方を見る。
小鷹知流:「…………?」
ディーラー:九綱山、と呼ばれる山がある。
ディーラー:よく見慣れた、いつもと同じ山。
小鷹知流:遠くの山が視線の向こうに見える。
ディーラー:その筈だが……なんだか、違和感がある。
ディーラー:何か巨大な物が、山を取り巻いている、ような……
小鷹知流:「何だろう。お山がいつもと違う……?」
ディーラー:ということで、共鳴判定が発生します
小鷹知流:きゃー
ディーラー:説明挟みますね!
ディーラー:まず、今回の共鳴判定は以下
小鷹知流:おお
ディーラー:共鳴判定(強度6/上昇1) ∞共鳴感情:[破壊(欲望)]
小鷹知流:破壊!
ディーラー:順番に説明していきます
ディーラー:まず「強度」
小鷹知流:ふむふむ
ディーラー:共鳴判定ではこれが判定値になります。
ディーラー:つまり6以下を出せば成功!
小鷹知流:なるほどなぁ
小鷹知流:ほぼ期待値……なんとかいけるか……?
ディーラー:で、これは数値が高いほど怪異の影響が強いという意味でして
小鷹知流:ふむふむ
ディーラー:つまり強力な怪異ほど成功率が高くなるんですね
小鷹知流:なるほどなぁ
ディーラー:あまり成功しないほうが良い気がしてきたな……
ディーラー:ということで「上昇」
小鷹知流:ほう
ディーラー:共鳴判定に成功すると、共鳴技能のレベルが「上昇」の分上がります。
ディーラー:今回は1
小鷹知流:上がるんだ
小鷹知流:どんどん成功しやすくなっちゃうよ
ディーラー:そうそう
ディーラー:で、さらに「共鳴感情」
小鷹知流:あ、そうか。成功しちゃったらマズいのか。怪異を理解してしまうから
ディーラー:これは怪異の放っている感情で
小鷹知流:ほほう
ディーラー:共鳴者の感情「表」「裏」「ルーツ」と重なるものがあったら判定ダイスが増えます
ディーラー:完全一致 / ダイスの数 =(技能レベル×2)
共鳴者の共鳴感情(「表」「裏」「ルーツ」)のうち、どれか一つでも《怪異》の共鳴感情と同一だった場合。
ディーラー:ルーツ属性一致 / ダイスの数 =(技能レベル+1)
共鳴者の共鳴感情「ルーツ」の感情属性(欲望、情念、理想、関係、傷)と、《怪異》の感情属性が同一だった場合。
小鷹知流:あっ、怪異に存在が近いと成功しやすくなっちゃうのか
ディーラー:この2種類があって、硬貨の高いほうが優先されます
小鷹知流:一致したくない~
ディーラー:今回は「破壊(欲望)」がどこかに入ってたらダイスが共鳴レベル*2になり
ディーラー:ルーツの中に「欲望」があったら共鳴レベル+1のダイスを振ることになる!
小鷹知流:私はない!
小鷹知流:今見直したけど、やっぱりなかった。良かった。
蛇響堂彩芽:私もないね!
小鷹知流:良かった。
ディーラー:こいつら欲望のかけらもねえ
小鷹知流:純粋無垢な生き方
ディーラー:では、今回は共鳴レベル1で判定を行うことになるぞ
小鷹知流:よし、やるぞ
蛇響堂彩芽:1dm<=6
Emoklore : (1DM<=6) → [10] → -1 → 成功数-1 ファンブル
ディーラー:草
小鷹知流:彩芽さん!?
小鷹知流:しょうがないなぁ。私に任せて。
小鷹知流:1dx<=6
小鷹知流:あ、違う。
小鷹知流:1dm<=6
Emoklore : (1DM<=6) → [7] → 0 → 成功数0 失敗
小鷹知流:し、失敗した。あっ、何ともないってことか。
ディーラー:そういうこと!
ディーラー:では特に何も起こりませんね、描写を進めましょう
小鷹知流:ファンブルも普通に失敗だからいいのか
小鷹知流:見慣れているはずのお山に違和感を感じ、目をこらす。
小鷹知流:「……?」
小鷹知流:その違和感はすぐに消えていく。
ディーラー:九綱山の周りを、ぼんやりと黒い靄が覆っているように見える
小鷹知流:「何か、変な感じはするけど……」
蛇響堂彩芽:「んん……なんだろ……あれ……」
蛇響堂彩芽:「雲……?」
小鷹知流:「彩芽さんも妙な感じするの……?」
蛇響堂彩芽:「うん、なんか……黒い靄が……」
小鷹知流:「今まではあんなの見えたことなかったのにどうしたんだろう」
小鷹知流:不安そうに顔をしかめる。
ヤヒロ:「??」 振り向いてみるけど不思議そうにしている
小鷹知流:「ヤヒロさんには見えてないのかな」
ヤヒロ:「山!」
蛇響堂彩芽:「まあ、山だけど……」
小鷹知流:「そうだね。山だね」くすりと笑う。
小鷹知流:「……彩芽さん、今日は早めに帰ろうか」
蛇響堂彩芽:「ん、うん……そうだね」
ヤヒロ:「あっ、そういえば」
小鷹知流:「どうしたの?」
ヤヒロ:「2人は最終日だけじゃなくて、明日からのお祭りには参加する?」
ディーラー:最終日の神事以外にも、様々な催しがある。
小鷹知流:「お祭り……。あ、そうか。屋台とか出るんだっけ。考えてもいなかったな」
小鷹知流:「何もなければ家の手伝いをしてると思うけど……。彩芽さんはお友達と?」
蛇響堂彩芽:「参加したいなと思っているよ」
蛇響堂彩芽:「えっ」
蛇響堂彩芽:「知流と……」
蛇響堂彩芽:「ダメかな……?」
小鷹知流:「だ、ダメじゃない。全然ダメじゃない……!」
小鷹知流:「でも、どうして私と……!?」
蛇響堂彩芽:「よかった」
小鷹知流:「彩芽さん、お友達いっぱいいるじゃんか……?」
小鷹知流:思ってもみなかったことに激しく狼狽している。
蛇響堂彩芽:「でも今回は知流と回りたいな」
小鷹知流:「そ、そっか。ありがとう」
小鷹知流:「嬉しいな。お祭り、見て回るの初めてだから楽しみ」
蛇響堂彩芽:「まあ、他の友達も呼んで皆で回ってもいいけれど……」
ヤヒロ:「私も2人と一緒に行く!」
小鷹知流:「ヤヒロさんも?」
ヤヒロ:こくこくと頷く
蛇響堂彩芽:「じゃあ、せっかくだから3人で回ろうか」
小鷹知流:「うん。そうだね。そうしよう」
ディーラー:明日の九綱祭初日は金曜日、学校の授業は祭りに合わせて半日だ。
蛇響堂彩芽:「じゃあ、学校帰りに一緒に行こうか」
蛇響堂彩芽:「あ、いや……」
小鷹知流:「……?」
蛇響堂彩芽:「せっかくだし、2人とも家に寄って行かない?」
小鷹知流:「彩芽さんのお家に……?」
蛇響堂彩芽:「せっかくだから、着物で回ろう」
蛇響堂彩芽:「家には、古着の着物も(無駄に)たくさん置いてあるから」
小鷹知流:「彩芽さんの。きっとすごく綺麗なんだろうな」脳裏で想像して微笑む。
蛇響堂彩芽:「わざわざ買わなくてもいいし」
蛇響堂彩芽:「あはは、そんなに期待しないで」
蛇響堂彩芽:「どっちかというと貰い物とかが多いんだ」
小鷹知流:「あ。待って。ごめんなさい。私、そういう服って持ってなくて。買うお金もないから……」
蛇響堂彩芽:「だから家族の誰にも合わないやつがあって」
小鷹知流:「……それって。えっ」ようやく理解が追いついたような顔。
蛇響堂彩芽:「……いや、だから要らない着物をあげるから家に来ない?って話なんだけど……」
小鷹知流:「わ、私が着てもいいってこと……?」目を白黒させている。
蛇響堂彩芽:「着てほしいな」
蛇響堂彩芽:「きっと似合うよ」
小鷹知流:「えっ。えーっ。待って。待ってよ」
小鷹知流:「嬉しいけど。嬉しいけど。いいのかな。そんな……」中腰になって彩芽さんにすがりつく。
蛇響堂彩芽:「私が良いって言ってるから良いんだよ」
蛇響堂彩芽:困ったように頭を撫でる
小鷹知流:「ううう……」
小鷹知流:「私、そんなに良くしてもらう理由なんてないのに……」
蛇響堂彩芽:「そんなこと言わないでほしいな」
小鷹知流:「嬉しいのは本当。ちょっと信じられなくて」
蛇響堂彩芽:「私が知流の着物姿をみたいんだけど」
蛇響堂彩芽:「ダメ?」
小鷹知流:「全然いい。私でよければいくらでも……」喜びと不安がない交ぜになった顔で答える。
ヤヒロ:「……」
ヤヒロ:「……!」 何かに気づいた表情
ヤヒロ:「私は遠慮しておく!!!」
小鷹知流:「な、なんで。ヤヒロさんも着るんだよ。着るんですよね……!?」
ヤヒロ:「私分かるぞ! これ、馬に蹴られるやつだな!?」
蛇響堂彩芽:「そういうのではないけど」
ヤヒロ:「そういうのではないか」
小鷹知流:「う、馬? よく分からないけど……」
ヤヒロ:「まあ、私は見てのとおり着物を着ているからな!」
小鷹知流:「お祭りの、なんかそういうのがあるんじゃない。よく知らないけど……。ねえ?」彩芽さんに同意を求める。
ヤヒロ:「そんなわけで、服選びは2人で楽しむと良い!」
小鷹知流:「お、おお。ヤヒロさんがそう言うなら……」
蛇響堂彩芽:「え? あ、まあ浴衣とか……?」
蛇響堂彩芽:「普通に丸め込まれてる」
小鷹知流:「いや、勝手が分からないし……」
ヤヒロ:「じゃあ、そういうわけだから!」
ヤヒロ:「また明日!」
小鷹知流:「あ。ねえ、送っていかなくて大丈夫……?」
ヤヒロ:素早く駆け始めていく
蛇響堂彩芽:「あっ行っちゃった……」
蛇響堂彩芽:「大丈夫かな……」
小鷹知流:「すごい。元気だな……」
小鷹知流:「まあ、野山に慣れてそうな感じはあったし……」
小鷹知流:「私たちも行こうか?」
蛇響堂彩芽:「うん、楽しかったけどなんだか疲れちゃったな」
小鷹知流:「そうだね。今日はゆっくり休んでよ」
小鷹知流:「ね、ねえ。彩芽さん……」歩き出そうとしたところで、震える手で彩芽さんの制服の袖口をきゅっとつかむ。
蛇響堂彩芽:「?」
小鷹知流:「私からも一個お願い……というか、があるんだけど」
小鷹知流:「明日。彩芽さんもとびきり綺麗な格好をして欲しいな」
蛇響堂彩芽:「え? う、うん……?」
小鷹知流:「い、いや、言うまでもないことかもだけど。自分だけ手を抜くのはナシ、というか。そんな感じで……」
蛇響堂彩芽:「それはもちろん、というか」
小鷹知流:「私だけじゃなくて、彩芽さんにもお祭り楽しんで欲しいから。それだけ。ごめん、急に変なこと言って」
蛇響堂彩芽:「知流に選んで貰おうと思ってたんだけどな」
蛇響堂彩芽:「君が好きなのを……」
小鷹知流:「…………」その場で軽くフラつく。
小鷹知流:「ね、寝ないで考えるね。私……」
蛇響堂彩芽:「寝て!?」 思わず大声で突っ込みを入れてせき込む
蛇響堂彩芽:「けほけほ」
小鷹知流:「だ、大丈夫、彩芽さん!? 叫ばせちゃって、ごめん」慌てて背中をさする。
蛇響堂彩芽:「ていうか、実際に見てもらわないとわからないでしょ」
小鷹知流:「そ、それもそうか」
蛇響堂彩芽:「考えるのは家来てからでいいから」
蛇響堂彩芽:「じゃ、改めて帰ろうか」
小鷹知流:「わかりました」
小鷹知流:「うん。帰ろう。家の近くまで送る」改めて暗い帰路を歩き出す。
蛇響堂彩芽:知流の手を取って、引いてもらう
小鷹知流:彼女の手をそっと握る。手に汗をかいていないか、歩くのは早すぎないか。
小鷹知流:そんなことばかり気になって道中の会話はまともに続かない。
小鷹知流:けれど、――すごく幸せだ。
小鷹知流:「……お祭り。ずっと終わらなきゃいいのにな」ぽつりと呟いた。
ディーラー:シーン終了
シーン3:無垢な少女
ヤヒロ:「おお!」
ヤヒロ:「2人ともよく似あっているぞ!」
ヤヒロ:2人の前に、昨日とは違う柄の着物を着たヤヒロが立っている
小鷹知流:「うう……」彩芽さんに選んでもらった着物姿。どこか居心地悪そうに立っている。
蛇響堂彩芽:「ありがとう、ヤヒロちゃんも可愛いよ」
蛇響堂彩芽:「あ、ほら、背筋ちゃんと伸ばさないと」
蛇響堂彩芽:知流の肩と背中を押すが、力が弱い
小鷹知流:「ひゃ、ひゃい……!」慌てて背筋を伸ばす。
小鷹知流:ちらりと彩芽さんの方に視線を向ける。
蛇響堂彩芽:「あっ伸びた」
蛇響堂彩芽:「そんなに気に入った? まあ知流の好みで選んで貰った服だしね」
小鷹知流:「こういうの初めて着るから慣れない……」言葉とは裏腹に表情は嬉しそうにしている。
蛇響堂彩芽:にやりと笑う
蛇響堂彩芽:「せっかくだから慣れちゃおう。きっと今後着る機会も増えるよ」
小鷹知流:「な、ないない! たぶん最初で最後だよ!」ぶんぶんと手を振る。
小鷹知流:「彩芽さんはやっぱり様になってる。よりお姫様って感じ」彼女を見て、うっとりとした笑顔を浮かべる。
蛇響堂彩芽:「自分でも多分って言ってるじゃない」
蛇響堂彩芽:「絶対ではないでしょ」
蛇響堂彩芽:「そうかな? ありがとう」
小鷹知流:「言葉のアヤってやつだよ。絶対!絶対~!」
小鷹知流:今度は首をぶんぶん振って否定している。
ヤヒロ:ほほえましそうに2人を見つめて
ヤヒロ:「よし、じゃあ、お祭りを回ろう!」 ばーん、と屋台の並ぶ先を指さす
小鷹知流:「そうだね。何があるんだろう、お祭り」
蛇響堂彩芽:「食べ物でもいいし……射的とか、金魚すくいとかもあるね」
小鷹知流:「ヤヒロさん。人混みすごいから、あまり一人で先にいっちゃダメだよ」
蛇響堂彩芽:「あ、くじもある。私こう見えて運がいいんだよ」
小鷹知流:「こう見えてどころか見たまんまだけど」くすりと笑う。
蛇響堂彩芽:「見たまんまかあ」
ヤヒロ:「あっあれやりたい!」
小鷹知流:「どれー?」
ヤヒロ:ヤヒロが指さした先には射的がある
小鷹知流:「へえ。あれを撃って景品を落とすのかな」
蛇響堂彩芽:「おお。知流、得意なんじゃない?」
小鷹知流:「どうかな。弓矢とは勝手が違いそうだし」
小鷹知流:射的の屋台と彩芽さんを交互に見て少し逡巡する。
ヤヒロ:「3人でやろう!」
ヤヒロ:「対決!」
小鷹知流:「ヤヒロさんがそう言うなら……」
小鷹知流:そう言いつつも楽しげにしている。
ディーラー:というわけで、<★射撃>判定です
小鷹知流:おお
ディーラー:弓だしな……ということで自分で納得できなかったらベース技能の投擲で振ってもいいよ
蛇響堂彩芽:私は投擲で振るよ
小鷹知流:折角だし、〈射撃:弓矢〉で振らせてもらおうかな
蛇響堂彩芽:1DM<=6 〈*投擲〉
Emoklore : (1DM<=6) → [3] → 1 → 成功数1 成功
小鷹知流:すごい
蛇響堂彩芽:成功しとる
小鷹知流:2DM<=8 〈★射撃(弓矢)〉
Emoklore : (2DM<=8) → [6, 4] → 2 → 成功数2 ダブル
蛇響堂彩芽:おお!
小鷹知流:お。やった。
小鷹知流:しかもダブルだ。
ディーラー:では、演出
ヤヒロ:「にゃあーーーー!」
ヤヒロ:「あ、当たらない……!!」
小鷹知流:「おお。頑張って。筋はいいよ」
小鷹知流:隣で見てアドバイスをしている。
ヤヒロ:「も、もう全弾撃っちゃった……」
小鷹知流:「あ。早い……」
ヤヒロ:「ち、チル! アドバイスしたんだから当ててみろ!」
小鷹知流:「ええっと。早撃ちのセンスはあると思う」
小鷹知流:「えっ。私……!?」
ヤヒロ:「対決!」 ヤヒロは負け確定である
小鷹知流:「しょうがない……」ちらりと彩芽さんの方を見てからオモチャの銃を構える。
小鷹知流:「ここが引き金で……こっちから弾が出るのか。構えて撃つのは一緒だな」
小鷹知流:軽く足を開き、標的を見据える。
小鷹知流:意識を研ぎ澄ませる。
小鷹知流:微かに空気の流れが変わった一瞬を捉え、引き金を引く。
小鷹知流:弾は過たず標的へと命中する。
小鷹知流:素早く次弾を装填し、相手が起き上がって反撃したり逃げ出したりしないか備える。
小鷹知流:「……っ!」剣吞な殺気を放ちながら射的の景品を睨んでいる。
小鷹知流:「…………」
ヤヒロ:「ひえ」
小鷹知流:「ここまでするはずじゃなかった……」
小鷹知流:自分でも気付き、顔を真っ赤にしている。
小鷹知流:「次は彩芽さんの番です。狙って撃てば当たるから……」
蛇響堂彩芽:「あ、うん」
小鷹知流:うつむいたままオモチャの銃を手渡す。
蛇響堂彩芽:「私は1発で良いかな、体力的に……」
蛇響堂彩芽:「余ったのはヤヒロちゃんにあげるね」
小鷹知流:「それがいいね」くすりと笑う。
ヤヒロ:「やったー!」
蛇響堂彩芽:「……!」 引き金を引いた瞬間、銃口がぶれる
蛇響堂彩芽:「ああっ……あれ」
蛇響堂彩芽:「当たった……」
蛇響堂彩芽:「これ、喜んでいいのかな……」
小鷹知流:「あ、すごい。当たった」パチパチと拍手をする。
小鷹知流:「いいんじゃない。筋がいいんだと思うよ」
小鷹知流:「おめでとう、彩芽さん」
蛇響堂彩芽:「ありがとう」
蛇響堂彩芽:「はい、ヤヒロちゃん」
ヤヒロ:「よーし! じゃあ今度こそ……あっ」
小鷹知流:「次はしっかり狙って撃つんだよ。そうすれば……えっ」
ヤヒロ:「ひ、人が来たから次の屋台に行こう!」
蛇響堂彩芽:「えっ? 大丈夫じゃないかな」
ヤヒロ:「じ、時間がもったいないし……」
小鷹知流:「ううん。まあ、屋台はいっぱいあるしね」
ヤヒロ:ぐいぐいと2人の背中を押していく
小鷹知流:困ったようなをしたまま背中を押される。
ヤヒロ:「あ、わたあめ!」
小鷹知流:「わたのあめ……?」
ヤヒロ:「わたあめ……?」
蛇響堂彩芽:「なんか……ふわふわの砂糖菓子」
小鷹知流:「わたって食べれるの……?」
蛇響堂彩芽:「食べる?」
小鷹知流:「あ。本物のわたではないんだ……」
蛇響堂彩芽:「本物のわたではないよ」
小鷹知流:「どんな味なのかちょっと気になる……」
小鷹知流:「綿と違って美味しいのかな」
蛇響堂彩芽:「じゃあ、買ってみようか」
蛇響堂彩芽:そう言って2つ分買う
小鷹知流:「う、うん。こういう時のためにちゃんとお小遣いを……」
蛇響堂彩芽:知流とヤヒロに手渡す
小鷹知流:「あ、彩芽さん。お金……!」慌てて財布を取り出す。
蛇響堂彩芽:「いいよいいよ」
蛇響堂彩芽:「私、わたあめはちょっと甘すぎて食べられないから」
小鷹知流:「そ、そう?それなら……」
蛇響堂彩芽:「2人が美味しく食べてるところがみたいな」
小鷹知流:顔の前のわたあめをじっと見つめている。
小鷹知流:「ヤヒロさんもどうぞ召し上がってください」
ヤヒロ:「ん、うん……」 ごくり
ヤヒロ:「……チルは!?」
小鷹知流:「た、食べる。食べるよ」
ヤヒロ:「じゃ、じゃあイチニのサンで……」
小鷹知流:「は、はい」
小鷹知流:おっかなびっくりといった様子でわたあめにパクリとかぶりつく。
ヤヒロ:「あむっ」
ヤヒロ:「!」
小鷹知流:軽く口に含んだ途端、ぱあっと笑顔になる。
小鷹知流:「お、美味しい! ふわふわしてる!!」
ヤヒロ:ばくばくと凄い勢いで食べ始める
小鷹知流:「これ、すごい。すごいですよ、彩芽さん」
蛇響堂彩芽:2人をニコニコ眺めている
蛇響堂彩芽:「少しなら美味しいんだけどね」
蛇響堂彩芽:「私は全部は食べられないんだよなあ」
小鷹知流:「一口だけでも食べます?」
小鷹知流:食べる手を止め、彼女の方を見る。
蛇響堂彩芽:「うーん……じゃあ一口だけ……」
小鷹知流:「どうぞ」食べかけのわたあめを彼女の方に差し出す。
蛇響堂彩芽:「あむっ」 小さく口を開けて食べる
蛇響堂彩芽:「……うん、美味しい」
小鷹知流:「よかった」彼女の様子をじっと見ていたが、ほっとしたようなため息を吐く。
ヤヒロ:「美味しかった!」
小鷹知流:「体があまり強くないのは知ってるけど、彩芽さんにも少しは味わって欲しいから」
ヤヒロ:満足そうな顔で棒を持っている。
小鷹知流:「あ。早い」ヤヒロさんを横目で見る。
蛇響堂彩芽:「ありがとう、気持ちは嬉しいよ」
蛇響堂彩芽:「知流もちゃんと楽しんでね」
小鷹知流:「あ。うん……」ぎこちなく笑う。
小鷹知流:「待って、ヤヒロさん。私も食べちゃうから」わたあめをかぶりつきながら言う。
蛇響堂彩芽:「ん? 楽しくない?」
小鷹知流:「ううん。楽しい」
小鷹知流:「私の人生で一番楽しい」
小鷹知流:「まだ夢なんじゃないかと思ってるくらい。本当に彩芽さんのおかげ」
蛇響堂彩芽:「夢じゃないよ」
蛇響堂彩芽:「私のおかげでもない」
蛇響堂彩芽:「知流が弓の腕を磨いていたから、神事に参加することになったんだしね」
小鷹知流:「……よく分からない。分かりません」
小鷹知流:「私の人生にこんなこと起きるはずがないってどうしても思っちゃう」
小鷹知流:「でも、うん。今、目の前にあるのなら」
小鷹知流:「楽しまなきゃ損、ですかね?」
蛇響堂彩芽:「……」 にこりと笑って
蛇響堂彩芽:「そう、楽しまなきゃ損だよ」
小鷹知流:ぱあっと笑顔になる。
小鷹知流:「彩芽さん、ヤヒロさん。次、あっちの屋台に行こう!」
小鷹知流:二人の手を取って歩き出す。
小鷹知流:「金魚すくい……だって。どんなのだろう」
蛇響堂彩芽:「このプールの中にある金魚を」
小鷹知流:「金魚ってこんなに綺麗な魚なんだ……」水槽を覗き込んでいる。
蛇響堂彩芽:「この小さいタモですくうの」
蛇響堂彩芽:「成功したら持ち帰れるよ」
小鷹知流:「えっ。すごい。食べ……食べはしないよね?」
蛇響堂彩芽:「食べる人は少ないと思うなあ」
蛇響堂彩芽:「まあ、育てたり……?」
小鷹知流:「飼うんだ。うち、飼えるかなぁ。たぶんダメだろうなぁ」
蛇響堂彩芽:「私も金魚はなあ……」
蛇響堂彩芽:「ヤヒロちゃんは?」
小鷹知流:「ごめんね。残念だけど、キミたちのことはすくってあげられない……!」水槽の中の金魚に話しかけている。
ヤヒロ:「私も持ち帰れない……かな」
ヤヒロ:ちょっと困ったように言う
小鷹知流:「それか、学校でこっそり飼う……とか」
小鷹知流:「さすがにダメかな」苦笑する。
蛇響堂彩芽:「そうだね」 苦笑
蛇響堂彩芽:「じゃあ、ここはやめておこうか」
小鷹知流:「うん。人生は諦めが肝心だし……」
小鷹知流:先に進みそうになって自分の言葉に足を止める。
小鷹知流:「…………」
蛇響堂彩芽:「……?」
小鷹知流:「……ごめん、彩芽さん。金魚すくい、やっぱりやってもいいかな」
小鷹知流:「帰ったら親父に金魚飼えないか聞いてみようと思うから……」
蛇響堂彩芽:「うん」
蛇響堂彩芽:「そうだね、聞いてみるのが良いと思うよ」
小鷹知流:「……ありがとう」震える声で言う。
小鷹知流:「こんな夢みたいな日なのに。何かを諦めるのは、なんか嫌で」
小鷹知流:「上手く取れるか、応援してて」はしゃいだ様子で屋台に向かう。
蛇響堂彩芽:「うん、頑張って」
ヤヒロ:どこか嬉しそうに眺めている
蛇響堂彩芽:「やる?」 ヤヒロに声を掛ける
ヤヒロ:フルフルと首をふる
ディーラー:というわけで判定!
小鷹知流:判定あった!
ディーラー:えー、ベース技能<細工>かな
小鷹知流:細工か~
小鷹知流:よし。頑張るぞ
小鷹知流:1DM<=6 〈*細工〉
Emoklore : (1DM<=6) → [1] → 2 → 成功数2 ダブル
ディーラー:すげ
小鷹知流:二匹取れた
ディーラー:描写どうぞ!
小鷹知流:小さな網を手に、水槽のそばにしゃがみ込む。
小鷹知流:射的の時とは違い、年頃の少女のように戸惑ったり慌てたりしている。
小鷹知流:「よ、よし。いくよ……!」
小鷹知流:「えいっ……!」意を決して水面に網を差し込むと、色鮮やかな二匹の金魚が引っかかる。
小鷹知流:「えっ。彩芽さん、これって……!?」
蛇響堂彩芽:「わっ」
蛇響堂彩芽:「凄いね!」
小鷹知流:「わぁ。やった……!」
蛇響堂彩芽:「けほけほ」
小鷹知流:「ああ。ほら、無理しないで……!」
蛇響堂彩芽:「破れやすいんだよ、それ」
小鷹知流:「あっ。そうなんだ、じゃああまり動かないようにしなきゃ……」
小鷹知流:紙製の網の上では小さな金魚と少し大きな金魚が跳ねている。
小鷹知流:屋台の人に小さな袋に入れてもらった金魚をゴムで手から下げ、幸せそうにそれを見つめている。
ヤヒロ:「よかったな! チル」
小鷹知流:「ありがとう、ヤヒロさん」
小鷹知流:「彩芽さんも応援してくれてありがとう」
蛇響堂彩芽:「なにもしてないけどね」
小鷹知流:「ううん。彩芽さんが背中を押してくれたおかげ」
蛇響堂彩芽:「まあ、そう言ってくれるなら受け入れましょう」
蛇響堂彩芽:「それじゃあ、次はどうしようか」
小鷹知流:「お腹空かない? 今のところワタアメしか食べてないし。何か買って人のいないところで食べようか?」
ヤヒロ:「うん!」
蛇響堂彩芽:「それじゃあ────」
小鷹知流:「どうせなら彩芽さんが食べれそうなものがいいよね。あまり脂っこくなくて……」思案しながら歩き出す。
ディーラー:シーン終了
シーン4:孤独な神様
ディーラー:3人で祭りを楽しんでいる時、ふとヤヒロが地面にうずくまる
ヤヒロ:「う……!」
小鷹知流:「ヤヒロさん……!?」心配そうに彼女のそばに近寄る。
蛇響堂彩芽:「ヤヒロちゃん……!?」
ヤヒロ:「だ、大丈夫……」
小鷹知流:「どうしたの。どこか痛むの……?」
ヤヒロ:そう言いつつ、具合悪そうに息をしている。
ヤヒロ:「少し……でも、大丈夫だから……!」
小鷹知流:「……彩芽さん。やっぱり辛そうだよ。どこかお医者さんにでも連れていった方がいいのかも」彩芽さんを見上げて言う。
ヤヒロ:「ちょっとしたら落ち着くと思う……!」
小鷹知流:「でも……」
蛇響堂彩芽:「そうだね、一度運営に……」
ディーラー:と、言ったところで
小鷹知流:「あ、そうか。お祭りの。確かテントが……」
ディーラー:2人のクラスメイトが数人やってくる
ディーラー:「あれ? 小鷹さんと彩芽ちゃんじゃん」
小鷹知流:辺りを見回していると彼女たちに気付く。
小鷹知流:「あ。えっと……」
ディーラー:「どう? 2人も楽しんでる?」 いぇーい、と
小鷹知流:「どうも……」
小鷹知流:「そうじゃなくて。私たちの、えっと。知り合いの子が体調悪そうで」
ディーラー:まるでこの場には2人しかいないかのように振る舞っている
小鷹知流:「…………え?」
小鷹知流:彼女たちの様子に不審なものを感じる。
ディーラー:「知り合いの子? マジ? 大変だね」
ディーラー:「どこにいるの?」
ディーラー: 「私達も何か手伝おうか?」
小鷹知流:「え。いや、だって、ほら。ここで、こんなに辛そうにして……」
小鷹知流:すぐ目の前を見下ろして言う。
ディーラー:「え? ここ?」 きょろきょろと辺りを見回す
小鷹知流:「まさか本当に……」
蛇響堂彩芽:「知流、もしかして……」
小鷹知流:彩芽さんの方を見る。
ディーラー:では、ここで共鳴判定が発生します
小鷹知流:ぎゃー
ディーラー:共鳴判定(強度5/上昇1D3) ∞共鳴感情:[孤独(傷)]
小鷹知流:ま、待って!?
ディーラー:2人とも完全一致がありますね
小鷹知流:ひ、ひええ
小鷹知流:どういうことなんですの
ディーラー:技能レベル*2で共鳴判定です
小鷹知流:あまりの驚きでお嬢様言葉になっちゃった
小鷹知流:ひええ
ディーラー:2人ともまだレベル1だから、レベル2として判定ですね
小鷹知流:だ、大丈夫だ。所詮は2レベル
蛇響堂彩芽:(1*2)DM<= 共鳴判定(完全一致)
小鷹知流:うおー、行くぞ
ディーラー:しまった
蛇響堂彩芽:(1+1)DM<=5 共鳴判定(ルーツ属性一致)
Emoklore : (2DM<=5) → [4, 7] → 1 → 成功数1 成功
蛇響堂彩芽:ああー
小鷹知流:彩芽さん!!
小鷹知流:わ、私も振ろう
小鷹知流:2dm<=5
Emoklore : (2DM<=5) → [1, 3] → 3 → 成功数3 トリプル
小鷹知流:あ、あの……?
ディーラー:wwww
ディーラー:極限共鳴、まさか発生するとは……
小鷹知流:そ、そうか!
ディーラー:えー、待ってね
小鷹知流:そんなルールがあった
ディーラー:まず共鳴レベルを上げましょう。1D3です
ディーラー:1D3
Emoklore : (1D3) → 2
小鷹知流:上げます
小鷹知流:1d3
Emoklore : (1D3) → 3
小鷹知流:共鳴レベルが4になりました
小鷹知流:私、死ぬかもしれん
ディーラー:で、極限共鳴
小鷹知流:来るか
ディーラー:まず、1D6を振ってもらいます
小鷹知流:振ります
小鷹知流:1d6
Emoklore : (1D6) → 3
小鷹知流:3です
ディーラー:はーい、ちょっと待ってね……
小鷹知流:何が起きるんだ
ディーラー:どこだ汎用共鳴表:変化!
小鷹知流:変化!
小鷹知流:変化!?
ディーラー:あっ怪異辞典にあった
ディーラー:なぜそこに……
ディーラー:3は……
ディーラー:共振
小鷹知流:エンパシー!
ディーラー:その《怪異》と親和性が高まり、影響を受けやすくなる
対象の《怪異》がもつ「共鳴感情」を1つ追加で獲得する。
小鷹知流:ぎゃー!?
小鷹知流:どんどん共鳴しやすくなっちゃう!
ディーラー:ヤヒロの共鳴感情、孤独(傷)は既に持ってるし……
小鷹知流:あっ、何だ。余裕じゃん
ディーラー:友情(関係)か、庇護(関係)ですね
小鷹知流:そんな感情を持ってたんだ
ディーラー:表が友情で、裏が庇護、ルーツが孤独、みたいですね
小鷹知流:どっちにしましょう
小鷹知流:ほうほう
小鷹知流:私に植え付けたい方を植え付けて
ディーラー:じゃあ、庇護にしましょうか
小鷹知流:裏の庇護(関係)を獲得しました
ディーラー:知流はヤヒロの「皆を護りたい」という思いを感じ取り、
ディーラー:その影響を受けます
小鷹知流:絶対に守るんだ。
小鷹知流:彩芽さんは普通に共鳴しただけ?
ディーラー:そう!
蛇響堂彩芽:「や、ヤヒロちゃん……?」
蛇響堂彩芽:自分たち以外に、彼女の姿は見えていないということに気がつき、慄いている
小鷹知流:「そっか。ヤヒロさん……」
ヤヒロ:「……っ!」
ヤヒロ:ハッとした表情で2人を見て、そのまま背を向けて走り始める
小鷹知流:「あ。待って、ヤヒロさん!」
ディーラー:「ん? 2人ともどうかした?」 クラスメイト達は不思議そうに2人を見ている。
ヤヒロ:ヤヒロは、知流の言葉を聞いても止まらずに走り、
ヤヒロ:すぐにその背中は見えなくなる
小鷹知流:「ごめん。私みたいなのに構わないで。皆にはあの子のことが見えてないみたいだし」どこか冷たい声でクラスメイトたちに言う。
小鷹知流:「彩芽さん。私、ヤヒロさんを追いかける。放ってはおけないから」
蛇響堂彩芽:「え、あ……うん」
ディーラー:「え? 小鷹さん?」「なんか感じ悪くない……?」 みたいなことを話している
小鷹知流:クラスメイトたちに辛く当たられるのには慣れている。たまたまここ数日が特別だっただけだ。
小鷹知流:「彩芽さんは……たぶん皆と一緒にいた方がいいよ」
蛇響堂彩芽:「そうだね、私は走れないし……」
小鷹知流:「色々とありがとう。すごく、楽しかった」
蛇響堂彩芽:走れたら一緒に追いかけていたのに、というそれは本音だろうか。
小鷹知流:「さよなら」
小鷹知流:最後に一度だけ彼女の方を見てから走り出す。
小鷹知流:彩芽さんはやっぱり皆に囲まれているのが似合うな、とそう思った。
ディーラー:シーン終了
シーン5:不穏の影
ディーラー:「なに、あれ」「彩芽ちゃん大丈夫?」
蛇響堂彩芽:「え? ああ、うん」
蛇響堂彩芽:「……あ、そういえば」
蛇響堂彩芽:「知流が虐められているという話を聞いたんだけど……」
蛇響堂彩芽:低い声で話す
ディーラー:「うぇっ!?」「し、知らない知らない!」「まーでも、話しかけづらい感じはあるよねー」
蛇響堂彩芽:「……はぁ」
蛇響堂彩芽:「まあ、確かにそうだね、あの子は……誰かと仲良くなるのを恐れている」
蛇響堂彩芽:「ムカつくな……」 誰にも聞こえないような小声で呟く
ディーラー:「ん? 彩芽ちゃんなんか言った?」
蛇響堂彩芽:「ううん……あれ」 ふと、彩芽が何かに気がついたように手を上げる
ディーラー:「あっパパさんだ」
ディーラー:手を挙げた彩芽に気がつき、彩芽の父が歩いてくる
ディーラー:「ああ、彩芽……体は大丈夫かい?」
蛇響堂彩芽:「うん」
ディーラー:「小鷹さんの家の子は……」
蛇響堂彩芽:「まあ、ちょっと」 濁して
蛇響堂彩芽:「ところで、町長と話してたみたいだけど……」
ディーラー:「ああ……実は、3日目の神事が中止になるかもしれないという話を……」
蛇響堂彩芽:「………………」
蛇響堂彩芽:「は?」
ディーラー:こうして、1日目の祭りは終わる───
ディーラー:小鷹知流は、結局ヤヒロと名乗る少女を見つけることができなかった
ディーラー:蛇響堂彩芽は、舞の舞台を失ってしまうかもしれない状況に追い込まれた。
ディーラー:そして───
シーン6:喧嘩
ディーラー:九綱祭2日目が始まった。
ディーラー:昨日に比べて、どこか祭りに活気がない。
ディーラー:伝統である3日目の神事がなくなるかもしれない
ディーラー:更に、その理由について、噂が出回っているようだった。
ディーラー:「ここ最近、倒れたり、具合が悪そうな人が多い……それも原因不明だ。もしかしたら、何か疫病かもしれない」
ディーラー:「そんな中、疫病が蔓延した時代の神事を行うのは不謹慎ではないか」
ディーラー:バカバカしい話ではあるが、今のご時世、ネットで何を言われるかわかったもんじゃない、ということらしい
蛇響堂彩芽:「…………」 休憩用のテントの下で不機嫌そうな少女が座っている
蛇響堂彩芽:「……ヤヒロちゃんは見つかった?」 少女は隣の少女に話しかける
小鷹知流:「ううん。結局どこにもいなかった。どこに行ったんだろうね」本来は祭りに来る予定ではなかったが、ヤヒロさんのことが気になって結局顔を出してしまった。
小鷹知流:昨日よりもいくらか減った人混みを不安そうに眺めている。
小鷹知流:「彩芽さん。クラスの皆と一緒じゃなかったんだ」不思議そうに尋ねる。
蛇響堂彩芽:「ヤヒロちゃんのことを話せるのは知流だけだからね」
蛇響堂彩芽:「あと今生の別れみたいな雰囲気を出していったのがムカついたから」
小鷹知流:「え。ムカついたって……」彼女の口からそんな乱暴な言葉が出ることに驚いた。
小鷹知流:思わず彼女の方を見る。
蛇響堂彩芽:「昨日からムカつきっぱなしだよ」
小鷹知流:「ええっと。もしかして怒ってる?」
蛇響堂彩芽:「そう言ってるんだけど?」
小鷹知流:「ごめん……」よく分かっていない風な声で謝る。
蛇響堂彩芽:「よくわかってないのに謝られてもな」
小鷹知流:「だってさ。やっぱり良くないと思って」
小鷹知流:座ったまま膝を抱える。
蛇響堂彩芽:「なに」
小鷹知流:「彩芽さん。私と仲良くしない方がさ」
小鷹知流:「クラスの皆からも変な目で見られちゃう、だろうしさ」
小鷹知流:「私みたいに一人ぼっちになったら良くないから。彩芽さんには幸せでいて欲しい」
小鷹知流:どこか遠くの方を見ながらそう告げる。
蛇響堂彩芽:「そういうトコがムカつくんだよ」 ストローを口に咥える
蛇響堂彩芽:ぬるいスポーツドリンクだ。冷たいと腹を壊すし、ジュースは量を飲めない。
小鷹知流:「分かりません。私、悪いこと言ってるわけじゃないと思うけど……」ボサボサの黒髪をくしゃくしゃとかく。
蛇響堂彩芽:「私は君と仲良くしたいし、君に幸せでいてほしいんだけど」
蛇響堂彩芽:「私の気持ちは無視かい?」
小鷹知流:「え。いや。そういう、そういうわけじゃ」
蛇響堂彩芽:「それとも、私と一緒にいると、君は辛いかな」
小鷹知流:「辛くはない。それどころかむしろ逆っていうか」
蛇響堂彩芽:かじかじとストローを噛んでいる。行儀が悪い、あまり人に見せられない姿だ。
小鷹知流:「この最近、彩芽さんと一緒に帰ったり練習したり、お祭りを見て回ったり」
小鷹知流:「すごく楽しくて。大げさじゃなく、私の人生で一番じゃないかってくらい」
小鷹知流:「だから、余計に。私は、幸せになんかなれないって。なっちゃいけないって思った」
小鷹知流:誰にも見られずに目の前で苦しんでいたヤヒロさんのことを思い出す。
小鷹知流:「……金魚は、あとで金魚屋さんに返すよ」
蛇響堂彩芽:「今自己完結したな?」 キレる
小鷹知流:「え。いや。だから」ビクッと驚く。
小鷹知流:「だから、ね……。ごめんなさい」またよく分からずに謝る。
蛇響堂彩芽:「私は今全然幸せじゃないよ」
小鷹知流:「……え?」信じられない、というような顔をする。
小鷹知流:「どうして」
蛇響堂彩芽:「こんな体に生まれて……勉強だって少しはできるけど、トップに立てる程度じゃない」
蛇響堂彩芽:「両親にはずっと負い目があるし、ふふ」
蛇響堂彩芽:「町長と話した後のお父さん、凄い顔してたんだよ?」
小鷹知流:「すごい顔……」
蛇響堂彩芽:「それが私に気がついたとたん、まあ私には無理はさせられないからな見たいな顔してさ」
小鷹知流:「……嫌だね。それは」
蛇響堂彩芽:「ふざっけんな!」 プラカップが落ち、スポドリが地面にしみこんでいく
小鷹知流:呆然と落ちたカップを見る。
蛇響堂彩芽:「げほっげほっ」
小鷹知流:「お水、要る?」それだけ言って別の飲み物をそばに置く。
蛇響堂彩芽:「迷惑かけたくないから物わかりの良いふりして周囲に溶け込んでさ」
蛇響堂彩芽:「そして、あなたに出会って……」
小鷹知流:「私……?」
蛇響堂彩芽:「あなたが幸せになれたら、私だって幸せになれると思ったのに」
蛇響堂彩芽:「それなのにあなたは……」
小鷹知流:「彩芽さん……」
蛇響堂彩芽:息を切らして、ぐったりと背もたれにもたれかかる
蛇響堂彩芽:「うぅ~~……」 感情が暴走して泣いている
小鷹知流:椅子の背もたれに体を預け、天井を見上げる。
小鷹知流:「ごめん。それと、言ってくれてありがとう」少しだけ彼女のそばに寄り、ぎこちない手付きで背を撫でる。
蛇響堂彩芽:「恥ずかしい……」
小鷹知流:「全然恥ずかしくないよ。むしろ安心した」
小鷹知流:「私、彩芽さんのこと勝手に何でも持っていて何でも出来る遠くの人だと思っていたから」
小鷹知流:「私とそんなに変わらないんだって分かって良かった。言わせてごめん。言ってくれてありがとう」
小鷹知流:彼女が落ち着くまで静かにその背を撫でている。
蛇響堂彩芽:「ん……」 されるがままにされている
蛇響堂彩芽:「もう大丈夫……」
小鷹知流:「そっか。あのね、彩芽さん。言いたいことがあるんだ」
小鷹知流:彼女の体を離し、それから真っ直ぐに彼女の顔を見る。
蛇響堂彩芽:「何かな」
小鷹知流:「彩芽さん。もし、今からでも遅くないのなら」
小鷹知流:「私、彩芽さんと仲良くなりたいです」
蛇響堂彩芽:「……うん」
蛇響堂彩芽:「私も、知流ともっと仲良くなりたい」
小鷹知流:「なんだか、不思議な感じ」へにゃっと笑う。
小鷹知流:「ここしばらくずっと顔を合わせていたのに。今、初めて出会った気がする」
蛇響堂彩芽:「本当だよ、もう」
小鷹知流:「あのね、彩芽さん。私、本当はあの時」
小鷹知流:「一人ぼっちでヤヒロさんを探しながら、もし彩芽さんが一緒に行こうって言ってくれていたらどれだけ良かったかなって考えてた」
蛇響堂彩芽:「うっ」
小鷹知流:「一緒に行こうって言わなかった私もごめんだけど。どうして……」
小鷹知流:「どうして言ってくれなかったんですかぁ!」
蛇響堂彩芽:「い、いやだって」
小鷹知流:「さ、寂しかったんだから……っ!」子供が駄々をこねるような調子で声を荒げる。
蛇響堂彩芽:「私、走れないし……」 と言って
蛇響堂彩芽:「……いや」
小鷹知流:「彩芽さんが一言言ってくれたら、私!」
蛇響堂彩芽:「怖かったんだと思う。私、ヤヒロちゃんのことが」
小鷹知流:「手を繋いででも、おぶってでも一緒に行きましたよ!」
小鷹知流:「……怖い?」
蛇響堂彩芽:「だって、私達以外の人には見えなくて、でも」
小鷹知流:「そう、だったんだ」腑に落ちたように頷く。
蛇響堂彩芽:「物にも触れるんだよ」
小鷹知流:「んん……?」
蛇響堂彩芽:「いい子だからって考えるには、ちょっと異常すぎた」
小鷹知流:「それは……確かに……」
小鷹知流:「私、行動力があるもので……。申し訳ないです……」
蛇響堂彩芽:「行動力があるのは悪いことじゃないよ」
小鷹知流:「あ。いや。彩芽さんみたいに色々なことが考えられるのも凄いことだと思います」
蛇響堂彩芽:「本当は私も探すべきだったと、今では思う」
蛇響堂彩芽:「……多分、あの子、人を怖がらせたくなかったんだろうから……」
小鷹知流:「そんな。もしかしたら私だって危ない目にあっていたかもしれないし。彩芽さんが間違っていたわけじゃ……」
小鷹知流:「怖がらせたくない……。そっか。そうだよね」
蛇響堂彩芽:「屋台でもさ、最初は射的であんなにはしゃいでたのに」
蛇響堂彩芽:「人が来てからはスッとやめちゃったし、他の遊びもやらなかったし……」
小鷹知流:彼女の言葉を聞きながらその時の光景を思い返す。
小鷹知流:「やっぱりもう一度あの子に会いたいな……」ぽつりと呟く。
小鷹知流:「一人でいるのって寂しいじゃないですか」妙に実感のこもった声で言う。
蛇響堂彩芽:「わかるよ」
蛇響堂彩芽:「だから、探そう。2人で」
小鷹知流:「ねえ」嬉しそうに微笑む。
小鷹知流:彩芽さんの言葉を聞いてぱあっと笑顔になる。
小鷹知流:「結構歩くかも。道の悪いところとかも通るかもだし」
蛇響堂彩芽:「うん……あ、いや」
蛇響堂彩芽:「そうではなく」
小鷹知流:「いや、分かってる」
蛇響堂彩芽:「ヤヒロちゃん小さいし、場所の目星がつかないんだからやみくもに探しても見つからないでしょ……!」
小鷹知流:「必要なら手も繋ぐし、おぶるから。一緒に来て欲し……え」
小鷹知流:「本当にそうじゃなかった」
蛇響堂彩芽:「うん、神事が中止になるかもって話、したでしょ?」
小鷹知流:凛々しかった顔付きが途端に赤く染まっていく。
小鷹知流:「しました。されました」
蛇響堂彩芽:「可愛い。これは私が納得できなくてダダこねてるわけではないと理解してほしいと思うんだけど」
蛇響堂彩芽:「裏があると思うんだよね」
小鷹知流:「裏……?」
小鷹知流:「原因不明の病人が続出しているから、ということではなく……?」
蛇響堂彩芽:「それは中止になるほどの人数はいない」
蛇響堂彩芽:「でもそれに対して、不謹慎に思われるって、変な理由がついてる」
小鷹知流:「それもそうか。じゃあ、いったい……」
蛇響堂彩芽:「だって、神事だよ? それならむしろ、やったほうが良いはず」
蛇響堂彩芽:「それにあの……」 九綱山を指さす
蛇響堂彩芽:「あの……黒い……靄が……」
小鷹知流:「お山……?」見慣れた山を見る。
小鷹知流:「……ああ」
ディーラー:昨日も見た、九綱山の奇妙な黒い靄が
ディーラー:濃くなっている
ディーラー:まるで、生き物が成長するように……
蛇響堂彩芽:「……濃くなってる!」
蛇響堂彩芽:「げほっげほっ」
蛇響堂彩芽:「今日ちょっとしゃべりすぎた……」
小鷹知流:「すごいね。よく気付いた」何も言わずに彼女の背中をさする。
蛇響堂彩芽:「と、ともかく」 恥ずかしそうに
蛇響堂彩芽:「ミステリの読みすぎかもしれないけど」
蛇響堂彩芽:「なんとなく繋がってる気がする。変な病気が流行っているのも、あの黒い靄も───」
蛇響堂彩芽:「私たちにしか見えない、ヤヒロちゃんのことも」
小鷹知流:「繋がってる……」
小鷹知流:「彩芽さん、私あんまり頭が良くないんだけど。良くないんです。だから、もし変なことを言っても笑わないで欲しいんだけど」
蛇響堂彩芽:「笑わないよ」 多分
小鷹知流:「つまり、お祭りの中止は……。神事をされたら困る犯人が、中止に追い込もうとしてるってことになる?」
蛇響堂彩芽:「そういうことになるのかもしれない」
蛇響堂彩芽:「許せない」
小鷹知流:「だとしたら、許せないな」自然と言葉尻が揃う。
蛇響堂彩芽:「私が神楽舞にどれだけ命をかけてきたか……」 全然気づかずにぶつぶつと呟いている
小鷹知流:「彩芽さんがあんなに頑張っていたのに。それに、私だってそれなりに頑張った」
小鷹知流:「絶対に中止になんかさせてやるもんか」
小鷹知流:「けど、どうしよう。犯人がいるとしても、その正体も目的も分からないよ」
小鷹知流:「警察……はこういう時は違うだろうしなぁ」
蛇響堂彩芽:「うん、だからこそ、調べる必要があると思う」
蛇響堂彩芽:「私たちがやる、神事について」
小鷹知流:「調べる……。私たちで?」
蛇響堂彩芽:「うん」
蛇響堂彩芽:「どれだけ成果が出るかはわからないけど……」
小鷹知流:「でも、やりたいんだよね?」
蛇響堂彩芽:「やみくもにヤヒロちゃんを探すよりは、マシだと思う」
小鷹知流:「私、完全にしらみつぶしに探すつもりだった……」小声で呟く。
蛇響堂彩芽:「知流はそうしてみるかい?」 からかうように言う
小鷹知流:「やらない。やるわけないでしょ」不服そうに頬を膨らませる。
小鷹知流:「彩芽さんのやり方でやろう」
蛇響堂彩芽:「よし、それじゃあ」
小鷹知流:「……今の彩芽さん、なんかいいな。何かをするぞって感じが好きかも」しみじみとした口調で言う。
蛇響堂彩芽:「……からかわないでよ」
蛇響堂彩芽:「ともかく、まずは図書館に行ってみよう」
蛇響堂彩芽:「あそこなら町の記録もたくさん残っているはずだ」
小鷹知流:「うん。行こう!」
小鷹知流:「……えっと。図書館ってどこにあるの?」
ディーラー:シーン終了
シーン7:蛇の尾
ディーラー:町立図書館はそう大きな建物ではない
ディーラー:が、蔵書の数はそれなりに豊富だ。
ディーラー:時間は限られている。効率的に調べる必要があるだろう。
ディーラー:
ディーラー:ということで、判定!
小鷹知流:ここで!
小鷹知流:この私に本を読むなんてことができると思うのか?
ディーラー:<*調査>で調べまわったり、<*交渉>で司書さんに話を聞いたり
小鷹知流:ほうほう
ディーラー:他に使えそうなのあったら自分で提案してみてもいいよ!
小鷹知流:私、〈アクロバット〉なら2レベルある!
小鷹知流:図書館の中を俊敏な動きで飛び回りながら調査を……
小鷹知流:怒られそう
ディーラー:怒られるよw
小鷹知流:〈交渉〉は壊滅的なので〈調査〉の方がまだマシかな
小鷹知流:ひとまず〈調査〉で判定してみようと思います
小鷹知流:ダメでも彩芽さんがなんとかしてくれるはずだ
蛇響堂彩芽:どうしよっかな
小鷹知流:なんとかしてくれないの!?
蛇響堂彩芽:まあ、普通に調査かなあ
蛇響堂彩芽:私もあんまよさげなのがない……!
小鷹知流:あっ、よかった。ちゃんと助けてくれそう。
小鷹知流:困る……。
小鷹知流:じゃあ、とにかく判定!
蛇響堂彩芽:1DM<=6 〈*調査〉
Emoklore : (1DM<=6) → [10] → -1 → 成功数-1 ファンブル
蛇響堂彩芽:……
小鷹知流:彩芽さん!?
小鷹知流:やはり病弱さが仇となったか……
小鷹知流:私が頑張るしかない
蛇響堂彩芽:本を取り出そうとして落ちてきた本に埋もれてます。
小鷹知流:1DM<=6 〈*調査〉
Emoklore : (1DM<=6) → [5] → 1 → 成功数1 成功
蛇響堂彩芽:「し、死ぬ……」
ディーラー:あっ成功してる
小鷹知流:あ、危ない……!
小鷹知流:「本がいっぱい。見ているだけで目まいがしてくる……」本棚を見渡しながら呟いている。
小鷹知流:「ねえ、彩芽さん。この中から探すの?」彼女の方を見る。
蛇響堂彩芽:「うん、そうだね……伝承……このあたりかな」
蛇響堂彩芽:「たとえばこれとか……あっ」
小鷹知流:「それっぽいの見つかった?」
蛇響堂彩芽:一冊、試しに本を引き抜こうとする、と
蛇響堂彩芽:ずる、と数冊の本が落ちる
蛇響堂彩芽:「ひっ」 思わずしりもちをつく
小鷹知流:咄嗟に手を伸ばし、落ちてきた本を器用にキャッチする。
蛇響堂彩芽:「お、おお。ナイス」
小鷹知流:数冊の本を重ね、バランス良く持っている。
蛇響堂彩芽:胸元を撫でながらほっと息を吐く
蛇響堂彩芽:「いや、凄いな」
小鷹知流:「大丈夫、彩芽さん。怪我とかしてない?」
蛇響堂彩芽:「うん、まあ……」
蛇響堂彩芽:「本も無事みたいでよかった……」
小鷹知流:「……あ」
小鷹知流:「彩芽さんの方を助ければよかった?」
蛇響堂彩芽:「え? いや、いいよ」
蛇響堂彩芽:「本の方が取り返しがつかない」
蛇響堂彩芽:「この町だけの資料だからね、破れたりしたら大変だ」
小鷹知流:「本はまた書けばいいんじゃない。そう単純なものでもないのかな」そう言いながらペラペラとページをめくる。
蛇響堂彩芽:「昔の記録は書きなおせないよ」
蛇響堂彩芽:「どう? 気になるところはある?」
小鷹知流:「町の歴史、お祭りの由来、だって。あ、そうか。こういうのも知ってる人が死んじゃったら書き直せないのか」
小鷹知流:「彩芽さんはやっぱり頭が良いね」
蛇響堂彩芽:「そうかな」
ディーラー:ぺらぺらと捲るうち、「蛇神の巫女」という項目が目につくだろう
小鷹知流:「お山の成り立ち。それと……邪神の巫女?」
ディーラー:「蛇神の巫女」について
九綱山に棲む蛇神の姿を見ることができる一族の総称で、性別は問わず巫女と呼ばれている。
小鷹知流:「巫女って神様をお祀りする人のことだよね」自分も神事の練習で着せられていた巫女服を思い出す。
小鷹知流:そう言いながら項目の内容を読み上げます。
ディーラー:昔から神事を司っており、その一族の者は「神に捧げるにふさわしい共鳴力」を持った人間を見極める力があるとされる
ディーラー:本来は神の姿が見えるのは巫女の一族のみだが、この地ではごく稀に、神と共鳴できる子供が産まれることがある。
ディーラー:巫女はそう云った者に惹かれて見分けることができ、そうして見つかった子を神に生贄として捧げてきた。
蛇響堂彩芽:「い、生贄……」
小鷹知流:「生贄……。イメージ的には神様に食べさせる、とか。そういうことかな」
蛇響堂彩芽:「そうだね……」
蛇響堂彩芽:「……あ、生贄について」
小鷹知流:「何か気になるところでもあった?」
蛇響堂彩芽:「続きがあるみたいだ」 背後から覗き込み、ページを捲る手を促す
小鷹知流:言われるままにページをめくる。
ディーラー:「生贄」について
ディーラー:巫女により見出された子供が出ると、土地神に生贄を捧げるのが古くからの習わしだった。
ディーラー:土地神は生贄を喰って力をつけ、山の向こうから来た悪神を倒したとされる。
蛇響堂彩芽:「悪神……ううん」
小鷹知流:「山の向こうから来た悪神か……」なんとなく思い浮かぶのは山を覆う黒い靄の存在だ。
蛇響堂彩芽:「流石に伝承は伝承か……」
蛇響堂彩芽:「手がかりに……なるかなあ」
小鷹知流:「そうだね。分かるような、分からないようなって感じ」苦笑する。
ディーラー:と、さらに次のページに行くと、かなり古い写真が載っている。
小鷹知流:「ヤヒロさんを見つけるヒントでもあればよかったんだけど……」そう言いながらその写真を見る。
ディーラー:当時生贄に捧げられた子供の写真という注釈が入っている
小鷹知流:その文言を見て、眉をひそめる。
ディーラー:ではここで、<*調査>か<*直感>で判定!
小鷹知流:!?
小鷹知流:直感の方が高い!直感で判定します!
小鷹知流:1DM<=7 〈直感〉
Emoklore : (1DM<=7) → [4] → 1 → 成功数1 成功
小鷹知流:ヤッター!
ディーラー:あっ直観はベースじゃなかった
蛇響堂彩芽:観察眼はどうですか!
ディーラー:いいんじゃないかな
蛇響堂彩芽:やったー!
蛇響堂彩芽:2DM<=3 〈観察眼〉
Emoklore : (2DM<=3) → [7, 9] → 0 → 成功数0 失敗
小鷹知流:優しいディーラーで良かった
蛇響堂彩芽:???????
小鷹知流:彩芽さん……?
蛇響堂彩芽:ポンコツ!!
小鷹知流:八百長して
小鷹知流:これか
蛇響堂彩芽:や、八百長ではないでしょ
ディーラー:では、知流だけ気がつく!
小鷹知流:気付きました
ディーラー:写真の子供は、どことなく知流に似ている気がする……
小鷹知流:モノクロのその写真をじっと見つめる。
蛇響堂彩芽:「……どうかしたかい?」
小鷹知流:なんとなく、見覚えがある気がする。
小鷹知流:「これ、誰かに似てる」いつもどこかで見ているような。
小鷹知流:「お母さん? いや……」
小鷹知流:「これ、私だ」
小鷹知流:本のページを開き、彩芽さんに見せる。
蛇響堂彩芽:「ええ……?」
小鷹知流:「彩芽さん。これ、私だよ」
蛇響堂彩芽:「ま、まあ言われてみれば似てるけど」
蛇響堂彩芽:「これ、何年前の写真さ」
蛇響堂彩芽:「知流、何歳?」
小鷹知流:「だいぶ古い写真だから……。たぶん何十年も……下手したら百年以上前かな」
小鷹知流:「私、まだ生まれてない」
蛇響堂彩芽:「でしょ?」
蛇響堂彩芽:「でも、凄いね……この巫女は知流のご先祖様なのかも」
小鷹知流:「ご先祖……」
蛇響堂彩芽:「あ」 と、何かに気づいたように声を上げる
小鷹知流:「どうしたの?」
蛇響堂彩芽:「巫女はさ、神事を司っていた一族……つまり、私の一族なんだよ」
蛇響堂彩芽:「で、知流は生贄と同じ血筋、だとして……」
小鷹知流:「あ、そうか。そうだよね。彩芽さんの家はずっと神楽を取り仕切っていたんだもんね」
蛇響堂彩芽:「私達にだけ見えるヤヒロちゃんは……神様?」
小鷹知流:「なんだか。怖いくらいに全てがつながってる」
蛇響堂彩芽:「うん……」
小鷹知流:「彩芽さんが、言ってたよね。今起きていることはつながっているのかもって」
蛇響堂彩芽:「そうだね……そして、今言ったことが真実なら、本当に……」
小鷹知流:「彩芽さんが巫女で」
小鷹知流:「私を神様の生贄に捧げれば、悪い神様を倒せる?」
蛇響堂彩芽:「いやいやいや」
蛇響堂彩芽:「そもそも悪い神様を倒してどうするの」
蛇響堂彩芽:「私たちはヤヒロちゃんを探す手がかりを探しに来たんだから」
蛇響堂彩芽:「……でも、その点ではあまり参考にならなかったね……」
小鷹知流:「あ、そうか。別に悪い神様が暴れ回ってるわけじゃないんだもんね」
蛇響堂彩芽:「大雑把に九綱山のあたり……か?」
小鷹知流:「ううん。行き当たりばったりよりはマシかも」
小鷹知流:「行ってみる?」
蛇響堂彩芽:「ううん、でももう少し調べたい気も……」
ディーラー:と言ったところで
ディーラー:急に辺りが暗くなる。停電だ。
蛇響堂彩芽:「……!?」
小鷹知流:「あれ。どうしたんだろう。電気料金でも払い忘れたのかな」
蛇響堂彩芽:思わず、抱き着けそうなものに抱き着く
蛇響堂彩芽:つまり知流に
小鷹知流:「えっ。ちょっと、彩芽さん」困惑し、彼女を抱き留めた格好のままで固まる。
ディーラー:少しして、懐中電灯の光が2人を照らす
ディーラー:「ごめんなさい、急に停電しちゃって……」
ディーラー:図書館の司書だ
ディーラー:「確認したらね? ムカデが配電盤のケーブルを噛み千切っちゃったみたいなの」
ディーラー:「流石に私じゃ直せないから、今日はもう閉めちゃうわ」
小鷹知流:「こんな建物の中にムカデ? まあ、どこにいてもおかしくはないけど」
蛇響堂彩芽:「ムカデ……」
蛇響堂彩芽:「そういえばヤヒロちゃんにあった日も……」
小鷹知流:「分かりました。司書さんもご苦労様です」小さく頭を下げる。
ディーラー:「ごめんね? そういうわけだから、気を付けて帰ってね」
小鷹知流:「ああ。そういえばあの日も私の足にくっついてたっけ、ムカデ」
ディーラー:そう言いつつ、司書は他の利用者を探しに行く
蛇響堂彩芽:「うん……」
蛇響堂彩芽:「……ともかく、出よっか」 知流の腕にしがみついたまま言う
小鷹知流:「そうだね」骨ばった痩せた体で彼女を抱き止めたまま言う。
小鷹知流:「いや。彩芽さん?」
蛇響堂彩芽:「何かな?」
小鷹知流:「私は別にこのまま運んでもいいんだけど……」
小鷹知流:「歩きにくくないです?」
蛇響堂彩芽:「歩きにくいね、暗いから……」
小鷹知流:「そうではなくてですね……」
蛇響堂彩芽:「じゃあ、お姫様だっこでもしてもらおうかな……」
小鷹知流:「やめてよ。妙にドキドキするな」困ったような表情を浮かべる。
小鷹知流:「そんなこと他の人に言ったら勘違いされるからね」
蛇響堂彩芽:「うん? まあ君以外には言わないよ?」
蛇響堂彩芽:「というか、してくれないの?」
小鷹知流:「しないとは言ってないけど。でも」
小鷹知流:彼女の腰に手を回し、その体を軽々と持ち上げて支える。
蛇響堂彩芽:「ひゃ」
小鷹知流:「彩芽さん、美人だし良い匂いするし体柔らかいし。女の私だってドキドキするんだから」
蛇響堂彩芽:「そこは存分にドキドキしてもらいたいところだね」
蛇響堂彩芽:「ちなみに今は私もドキドキしてるよ」
小鷹知流:「灯りが消えているところだけだからね、お姫様」彩芽さんの体を抱き上げたままゆっくりと歩き出す。
小鷹知流:「……じゃないと、私の顔が真っ赤なのバレちゃうし」
小鷹知流:自然と顔が近付いた彼女のそばで囁くと、図書館の出口に向かう。
ディーラー:そうして2人が外に出ると、そこには、1人の少女がいた。
ヤヒロ:「……あっ、2人とも……馬に蹴られるやつだ!!!!!!」
ディーラー:
ディーラー:シーン終了
シーン8:告白
ディーラー:2人が図書館を出たところ、1人の少女が立っていた。
ディーラー:立っていたっていうか、叫んでいた。
小鷹知流:「違うから!これは違うから!!」必死に言い訳をする。
蛇響堂彩芽:「や、ヤヒロちゃん……?!」
小鷹知流:「彩芽さん、一回下ろすよ?!」
蛇響堂彩芽:「何でここに……あっうん……」
小鷹知流:優しく彼女を地面に下ろす。
ヤヒロ:「あっ私のことはお気になさらず……」
ヤヒロ:「どうぞごゆっくり……」
小鷹知流:「だから違うって!!」
小鷹知流:「図書館の電気が消えて仕方なくなんだって!!」
小鷹知流:「暗い中で彩芽さんが転んだら危ないでしょ!?」
ヤヒロ:「うん……まあ……」
ヤヒロ:「そう……かも……?」
小鷹知流:「わ、分かってくれてよかった」額の汗をぬぐう。
蛇響堂彩芽:「ヤヒロちゃん、私達、あなたを探してたんだよ」
小鷹知流:「あっ、そう。そうなんです」
ヤヒロ:「う、その……」
ヤヒロ:「昨日は逃げてごめん……」
ヤヒロ:「怖がらせたんじゃないかと思うと、つい」
小鷹知流:「怖くなんかないよ」
ヤヒロ:「チル……」
小鷹知流:「それよりもヤヒロさんが寂しかったんじゃないかと思ってそれが心配だった」
ヤヒロ:「私は……一人でいることには慣れている」
ヤヒロ:「寂しくはなかったぞ!」 笑う
小鷹知流:「慣れているっていうのはね」
小鷹知流:彩芽さんの方をちらりと見てから言葉を続ける。
小鷹知流:「慣れているっていうのは、寂しくないってことじゃないよ」
小鷹知流:「私……ううん。私たちはよく知っているもの」
蛇響堂彩芽:「うん、そうだね」
蛇響堂彩芽:「私はまあ、ちょっと怖かったのは否定しないけど」
小鷹知流:「あはは。言ってたね。でも、今はそこまででもないでしょ?」
蛇響堂彩芽:「ヤヒロちゃんが、いい子だっていうのは短い時間でもよくわかったし」
蛇響堂彩芽:「今はそんなに怖くない」
蛇響堂彩芽:「まあ、元から『ちょっと』だしね」 誤魔化すように言う
ヤヒロ:「2人とも……」
小鷹知流:「それが、えっと。私たちの素直な気持ちです、ヤヒロさん」
小鷹知流:「私たち、ヤヒロさんともっと仲良くなりたい。だから、ヤヒロさんのこと教えてくれないかな?」
ヤヒロ:「……ありがとう」
ヤヒロ:「そうだな……それじゃあ……」
ディーラー:そこで、ぱああん……という音とともに3人の姿が照らされる。
ディーラー:花火が始まったようだ
小鷹知流:「あ、お祭り。そうか、まだ続いてたんだ」
ヤヒロ:「花火か……ちょうどいい、特等席があるんだ」
小鷹知流:思わず夜空を見上げる。
ヤヒロ:「話はそこでしよう」
ヤヒロ:2人の方を見て、ゆっくり歩き始める
小鷹知流:「いいね。私、花火ってちゃんと見たことなかったから。彩芽さんも行くでしょう?」
小鷹知流:ヤヒロさんの後に続きながら、彩芽さんを振り向く。
蛇響堂彩芽:「もちろん、気になるな、特等席」
ディーラー:そうして、3人は少し歩いて、山のふもとにたどり着いた。
ディーラー:更に茂みをかき分けて進むと、ボロボロで手入れのされていない神社の跡地がある。
蛇響堂彩芽:「こんな場所に神社……? 知らなかった……」
小鷹知流:「うん。こんなところにあったんだ」
ディーラー:神社の跡地は小高い場所にあり、視界が開けていて町が見下ろせる。
ディーラー:花火の撃ちあがるさまがきれいに見えるだろう。
小鷹知流:「確かにこれなら、花火も綺麗に見えるね」
ヤヒロ:「だろう?」
蛇響堂彩芽:「ここまで綺麗にみられる場所は、私も心当たり無いな」
小鷹知流:「この神社ってもしかして……ヤヒロさんの?」古びたお堂を見る。
ヤヒロ:「うん、まあ、そうだ……」
ヤヒロ:「花火はもういいのか?」
小鷹知流:「あー……。そうだね」
小鷹知流:「彩芽さん。お話、花火が終わってからでもいい?」
蛇響堂彩芽:「もちろん、良いよ」
小鷹知流:「折角だし。こっちに座って三人で見よう」
ヤヒロ:「ん、じゃあ失礼します」
ディーラー:そうして3人は、暫く並んで花火を眺めた。
小鷹知流:神社の境内に腰掛けると、三人で並んで夜空に上がる花火を見上げる。
小鷹知流:「本当に綺麗だね」
蛇響堂彩芽:「うん、本当に」
ヤヒロ:「……」 感慨深そうに花火を見て
小鷹知流:「いつまでもこうして見ていたいな」
ディーラー:けれど、花火の時間は終わり
小鷹知流:「…………」
ヤヒロ:「……2人とも、後ろのアレは見えるか?」 スッ、と立ち上がって、九綱山を見上げる
ディーラー:そこには、これまで見えていた靄が、よりハッキリとした形を持って見えていた
小鷹知流:「見えてる。少し前からずっと」
ディーラー:それは、巨大なムカデだ。
小鷹知流:「……あ。彩芽さん、あれ」
ディーラー:ムカデはその体を空へと伸ばし、黒い、毒素のようなものを吐き出している。
蛇響堂彩芽:「う、うわ……」
小鷹知流:その異様さに顔が青ざめる。
小鷹知流:「あんな……嘘でしょ……」
ヤヒロ:「私は、アレを倒さないといけない」
小鷹知流:「ヤヒロさんが?」
ヤヒロ:「実は、不安だったんだ。私にはもう、あまり力は残っていない」
ヤヒロ:「だから、少しでも元気が欲しくて……」
ヤヒロ:「あの儀式を見たくて、町に降りた」
小鷹知流:「そう、なんだ」少女のような幼い彼女の姿を見る。
ヤヒロ:「楽しかったよ、祭りはキラキラしていて、美味しいものもいっぱいで」
ヤヒロ:「皆、笑顔で……そして、話せるニンゲンが近くにいる」
小鷹知流:「ヤヒロさん……」
蛇響堂彩芽:「神事、は……でも……」
ヤヒロ:「明日の神事、見に行ってもいいか?」
蛇響堂彩芽:「……それは……!」 神事は中止になりかけている
蛇響堂彩芽:(言えない……)
ヤヒロ:「2人の神事を見れば、きっと私は頑張れる!」
小鷹知流:「倒せるの。倒して、生きて帰ってこれるの?」
ヤヒロ:「わからない、でも、私にしかできないことだ!」
小鷹知流:「ヤヒロさん」
小鷹知流:彩芽さんの方を見る。
小鷹知流:「彩芽さん。ごめん、私言うよ」
蛇響堂彩芽:「知流……」
小鷹知流:「お祭りの最終日の神事は中止になるかもしれません。大人たちの間でそういう話が持ち上がっています」
ヤヒロ:「えっ!?」
小鷹知流:「だから、私たちも神事はできない可能性があります。いえ、できません」
小鷹知流:「ですから、ヤヒロさんも」
小鷹知流:「戦う必要ありません。私たちのために危ないことなんかしないでください」
ヤヒロ:「チル……」
小鷹知流:「ずっと一人で寂しかったんでしょう。折角私たち、会えたんじゃないですか。だから……!」
ディーラー:極限共鳴、共振。
ディーラー:知流はこの中で一番、ヤヒロの想いに近い位置にいる。だからこそ、言葉で止まることはないと、心の中では分かっている。
小鷹知流:「私たちと一緒にいましょうよ。それでいいじゃないですか……!」瞳に涙を浮かべて叫ぶ。
小鷹知流:目の前の神様の想いを、痛いほどに感じ取る。
ヤヒロ:「ありがとう、でも」
ヤヒロ:「……まだ、中止が決まったわけじゃないんだろ?」
ヤヒロ:「明日、見せれそうだったら見せてくれ」
ヤヒロ:申し訳なさそうに笑いながら
小鷹知流:「……何でそういうところだけ気付くんですか。ちゃんと嘘、吐いておけばよかった」
蛇響堂彩芽:「私は……」
小鷹知流:「彩芽さん……」すがるように彼女を見る。
蛇響堂彩芽:「私が、中止にさせたりしない」
蛇響堂彩芽:「ヤヒロちゃんのためじゃないよ」
小鷹知流:「じゃあ、何のため?」
蛇響堂彩芽:「私が一番、神事をやりたいんだ」
蛇響堂彩芽:「そして、最高の神事で、ヤヒロちゃんを送る」
小鷹知流:「それは……知ってるよ。知ってるよ、そんなこと。隣でずっと見てたもん」
蛇響堂彩芽:「知流も、手伝って」
小鷹知流:「でも、そうしたらヤヒロさんは戦いに行っちゃうんだよ」
蛇響堂彩芽:「分かってるでしょう、知流は」
蛇響堂彩芽:「そうしなくても、ヤヒロちゃんは行くよ」
小鷹知流:「分かってるから……」
小鷹知流:「分かってるから嫌なのに……」嗚咽にも近い声を漏らしながらうずくまる。
ヤヒロ:「……」
小鷹知流:それから、涙を無理やりにぬぐって立ち上がる。
ヤヒロ:「今日は、来てくれてありがとう」
ヤヒロ:「その……さっきはああ言ったけど無理には……」
ヤヒロ:立ち上がった知流を見る
小鷹知流:「……ううん。神事は中止にはなりません」
小鷹知流:「彩芽さんが、そう言ったからです」
小鷹知流:「だから、ヤヒロさんも絶対に見に来てください」
ヤヒロ:「チル……」
ヤヒロ:「うん!」
小鷹知流:「私たち、最高の儀式を奉じてみせます」
小鷹知流:「ですから、ヤヒロさん。どうか約束してください」
小鷹知流:「必ず生きて帰ってきて。そして、来年も三人でこの場所で花火を見ましょう!」
ヤヒロ:「ああ……きっと!」
小鷹知流:「いいよね。彩芽さんも?」
蛇響堂彩芽:「もちろん」
蛇響堂彩芽:「それぞれ、できることを頑張ろう」
小鷹知流:彩芽さんは神事をやりたいと言った。ヤヒロさんは皆を守るために悪しき神と戦いたいと言った。
小鷹知流:だったら、私にできることは――。
小鷹知流:「はい。私も頑張ります!」
小鷹知流:彼女の言葉に力強く頷き返した。
ディーラー:
ディーラー:そうして、二人は神社跡地を離れた。
ディーラー:ヤヒロはここで眠ると良い、気がつくと見えなくなっていた。
ディーラー:2人がふもとを離れ、町に戻ってきたころ、彩芽の携帯が鳴った。
蛇響堂彩芽:「……お父さん? なに……? 私今疲れて……」
蛇響堂彩芽:「……え? ちょっと、落ち着いて……」
蛇響堂彩芽:「神事の中止が、決まった?」
ディーラー:
ディーラー:シーン終了
シーン9:意地
蛇響堂彩芽:「どうしよう……知流」 電話を切った彩芽が呆然と呟く
蛇響堂彩芽:「神事の中止が、決まったって……」
小鷹知流:「そんな……。いったいどうして」困惑した様子で彼女を見つめている。
蛇響堂彩芽:「観光客の中にも不調を訴える人が出てきたみたい……」
蛇響堂彩芽:「きっと、あいつのせいだ……!」 黒い靄を吐き出し続ける、山を包み込むムカデを睨む
小鷹知流:「あの黒いモヤモヤのせい……?」
小鷹知流:「彩芽さんにどうにかしてって言ってもこればかりはどうにもならないか……」悔しげに呟く。
小鷹知流:「ヤヒロさんと約束したのに……」
蛇響堂彩芽:「……」 悔しそうに俯く
ディーラー:ということで
小鷹知流:な、なんだなんだ
ディーラー:何がいいかな……
ディーラー:<直観>とかかなあ、状況を打開できそうな考えが浮かびそうな技能
小鷹知流:殴り込みか……!?
ディーラー:それもありですね
小鷹知流:ありなんだ
小鷹知流:じゃあ、私の〈直感〉の力を見せてやろう
ディーラー:殴りこむんだったら……根性とかかな……
ディーラー:おお、どうぞ
小鷹知流:直感するって言ってるでしょw
小鷹知流:彩芽さんは殴り込みに行ってもいいよ
小鷹知流:いくぞー
小鷹知流:1DM<=7 〈直感〉
Emoklore : (1DM<=7) → [8] → 0 → 成功数0 失敗
小鷹知流:ぎゃー!?
蛇響堂彩芽:そ、そんな
蛇響堂彩芽:ええと……魅了!
蛇響堂彩芽:魅了で説得する!
小鷹知流:あっ、すごい
ディーラー:なんかインモラルな気がするが……
ディーラー:良いでしょう
小鷹知流:DLを丸め込めた
ディーラー:知流ちゃんもなんかこれならいけるんじゃね的なのあったら言ってね~
蛇響堂彩芽:1DM<=7 〈魅了〉
Emoklore : (1DM<=7) → [2] → 1 → 成功数1 成功
小鷹知流:さすが!
蛇響堂彩芽:クリティカルは……出ない!
小鷹知流:じゃあ、今度こそ殴り込みだな
小鷹知流:あたしの根性を見せてやんよ
小鷹知流:おらー!
ディーラー:振る?
小鷹知流:1DM<=5 〈根性〉
Emoklore : (1DM<=5) → [10] → -1 → 成功数-1 ファンブル
ディーラー:wwwww
小鷹知流:こんなことある?
ディーラー:ひどすぎ
小鷹知流:彩芽さまの魅力でどうかお願いいたします……
蛇響堂彩芽:「……説得しよう」
小鷹知流:「説得……?」
小鷹知流:「けど、大人が私たちの言うことなんか聞いてくれるかな」
蛇響堂彩芽:「言葉だけじゃないよ」
蛇響堂彩芽:「私たちの神事には、力があるんだって」
蛇響堂彩芽:「見せるんだ」
小鷹知流:「それは……」何かを言おうとし、彩芽さんが舞う美しい光景を思い出す。
小鷹知流:「いや、そうだね。できると思う。彩芽さんなら」
蛇響堂彩芽:「私だけじゃないよ、知流にも、運営のハートを射抜いてもらわないと」
小鷹知流:「うん。分かった。邪魔してくる大人がいたら私が撃っておくから、彩芽さんはその隙に舞を……」
蛇響堂彩芽:「先が尖ってなくても矢が当たったら大けがだからね!?」
小鷹知流:「えっ。違う?」
蛇響堂彩芽:「げほっげほっ」
蛇響堂彩芽:「そうじゃなくて、君の弓の力強さを見せつけてあげてってこと」
小鷹知流:「人間だったら動きが鈍いからそう外さないと思うんだけど……あっ、無理するから」背中をさする。
小鷹知流:「それ、私も弓神事をするってこと……!?」
蛇響堂彩芽:「そうだよ」
蛇響堂彩芽:「2人の神事なんだから」
小鷹知流:「ええっ。それはそうだけど……」
蛇響堂彩芽:「……やなの?」
小鷹知流:「私の弓にそんな人を魅了するような力があるとは思えないよ……」
蛇響堂彩芽:「あのさあ……」
小鷹知流:「私の役割は彩芽さんの引き立て役で、おまけみたいなものだってずっとそう思っていたし……」
蛇響堂彩芽:「君の弓に魅力があるから君が選ばれたって」
蛇響堂彩芽:「これ、何回言ったかな……」 呆れている
小鷹知流:「何回も言っていただきました……。あの、ごめんなさい。本当にそれは……」
小鷹知流:「シャコーなんとかじゃないんですか……?」
蛇響堂彩芽:「そう思っていたんだとしたら」
蛇響堂彩芽:「私は悲しいな」 ヨヨヨ……と泣く仕草
小鷹知流:「ち、違う。彩芽さんを悲しませるつもりはないんだけど……!」彼女の体にすがりつく。
小鷹知流:「今まで人にそんな風に言ってもらったことって一度もなかったから……」
小鷹知流:「私、本当にやれるんですかね……」弱々しい声で呟く。
蛇響堂彩芽:「やってもらわないと困る」
小鷹知流:「それは、そうなんだけど……」
小鷹知流:「彩芽さん。もう一度言ってくれませんか。今度は正面からしっかり聞くので」
小鷹知流:自信なさげな上目遣いで彼女を見上げる。
蛇響堂彩芽:その瞳を見つめ返す
蛇響堂彩芽:「────魅せて」
蛇響堂彩芽:「皆を、私を」
蛇響堂彩芽:「あなたがつがえる弓で」
蛇響堂彩芽:呟くように、焦がれる声で、そう言う
小鷹知流:彼女の瞳は吸い込まれそうなほどに綺麗だった。その色が、紡がれる声が。勇気を奮い立たせた。
小鷹知流:「分かった。私、やる。やってみせる」
小鷹知流:「彩芽さんも。彩芽さんの神楽は世界で一番綺麗だから」
小鷹知流:「皆に見せつけてやってよ!」
蛇響堂彩芽:「もちろん」
蛇響堂彩芽:「だから、だっこして」 両手を広げる
小鷹知流:「…………はい?」
小鷹知流:目をパチクリさせている。
蛇響堂彩芽:「今日のお祭りは終わったし、中止が決まったから」
小鷹知流:やる気に満ち溢れいざゆかんという場面だった気がしたが、聞き間違いだろうか。
蛇響堂彩芽:「神事の会場の後片付け、もう始まってるみたい」
小鷹知流:『だっこして』という甘える子供のような言葉が聞こえたような……。
蛇響堂彩芽:「でも、逆に言うと今は後片付けで人が集まってる」
蛇響堂彩芽:「急いで行かないと」
蛇響堂彩芽:───だから、だっこして
小鷹知流:「言い方がよくないよ……」ため息を吐く。
小鷹知流:「気を付けた方がいいよ。そんな風だといつか私だって勘違いしてその気になっちゃうかもよ」
小鷹知流:彼女の体を担ごうと、そう言いながらゆっくり近づく。
蛇響堂彩芽:「その気ってどの気さ」 あははと笑いながら身を任せる
小鷹知流:「私に襲われちゃうかもってこと。……ごめん、お姫様だっこはあんまり走るのに向いてないから今回はこっち」
小鷹知流:力を入れ、彼女の体を持ち上げると肩で支えるように担ぎ上げる。
蛇響堂彩芽:「う、スカートが……」
蛇響堂彩芽:「見えないくらいのスピードで運んでね……」
小鷹知流:「無茶言わないでよ……。じゃあ、人目に付かない場所を通るからそれで許して」
蛇響堂彩芽:「お願い……!」
小鷹知流:「最短距離を考えると……あっちか」その場でぐるっと旋回すると、彩芽さんの体を担いだまま裏道を走り出す。
ディーラー:そして暫く走ると、神事の会場にたどり着く。
ディーラー:それなりに多くの人が、会場の解体を進めていた。
小鷹知流:木の枝を片手で払いながら走る。自分は草と泥塗れだが、抱き上げている彩芽さんの体には汚れ一つない。なんとか頑張れた方だと思う。
蛇響堂彩芽:「ちょ、ちょっヒュッ、ちょっと待った……!」 叫ぼうとするが、体勢が悪くあまり声が出ていない
小鷹知流:その勢いのまま会場の中止に飛び込む。
小鷹知流:「ちょっと待った!!!」
小鷹知流:大声で叫ぶ。人生で一番の大きな声が出たかもしれない。
ディーラー:周囲の人間が一斉に2人の方を向く
小鷹知流:傷だらけの格好。肩で息をしながら立ち止まる。
小鷹知流:「待って、ください。神事は中止にしないで……!」
ディーラー:「おお……2人とも……どうしたんだ?」 町長が言う
ディーラー:「何……? 気持ちはわかるが……」
小鷹知流:「お願いに、来ました」抱き上げていた彩芽さんの体を優しく地面に下ろす。
ディーラー:「でも、もう決まってしまったことなんだ……蛇響堂さんにも……お父さんにも了承を得て……」
ディーラー:「ううむ……」 町長は困ったように顎を撫でる
蛇響堂彩芽:「ありがと……知流……」
蛇響堂彩芽:「神事には、力があるから……」
蛇響堂彩芽:「もし、疫病が蔓延した時代のモノだったとしても」
蛇響堂彩芽:「それは、本来、病を祓うために行われたもののはず……」
蛇響堂彩芽:「だから、やるべきです」
ディーラー:「なるほど……」
小鷹知流:「彩芽さんの言う通り。中止にするかどうかは、私たちの神楽と弓を見てから決めても遅くはないと思うんです」
ディーラー:「ふむ……?」 不思議そうに知流を見る
ディーラー:「彩芽ちゃんに乗せられてるだけ、ではなさそうだね」
小鷹知流:「はい。私もやりたいし、自信があるんです」
小鷹知流:「子供の頃から弓には慣れているし、お祭りのために二人でずっと練習してきたから」
小鷹知流:「是非みんなに見てもらいたい」
ディーラー:「そうか……」 町長は一度頷いて、周囲を見渡す
ディーラー:「はーい! 私も賛成! 小鷹さんも彩芽も毎日頑張ってたし」 2人のクラスメイトの少女が言う
ディーラー:「小鷹のあんな姿、初めて見たかもな、案外かっけえじゃん」
小鷹知流:「みんな……」クラスメイトの人たちを見渡す。
ディーラー:「そういえば、練習風景の見学とかもしてなかったから、気になるなあ」 解体をしていた男が言う
ディーラー:「ネットでなんか言われるのは怖いけど……でもやっぱり、神事がないと九綱祭はねえ」 解体をしていたおばちゃんが言う
小鷹知流:「あ。解体、ダメです。そこは彩芽さんの舞台だから」そそくさとステージに近寄って無理やり元の通りに直している。
ディーラー:「うむ……わかった……」
小鷹知流:「ほら、直すの手伝ってください。バラしたんだから直せるでしょ」
ディーラー:「では、見せてもらおうか、君たちの舞台を……」
ディーラー:「ああ良いから、ほら、準備してきなさい」 町長が慌てて駆け寄る
小鷹知流:「よし。応急修理、完了」
小鷹知流:「あ。着替えか。彩芽さん、どうする?」
蛇響堂彩芽:「巫女服にまでは着替えなくていいよ、時間もないし」
蛇響堂彩芽:「でも汚れた服は買えたほうが良いかも」
蛇響堂彩芽:「Tシャツとか」
小鷹知流:「だよね。時間ないし……って、汚れ? あー……」
小鷹知流:泥だらけになった自分の制服を見下ろす。
小鷹知流:「Tシャツ、というか、服ってあんまり持ってない。あっ、待てよ。今日は普通に家の手伝いをするつもりだったから……」
小鷹知流:「一分ください。着替えてきます!」
小鷹知流:舞台袖に引っ込むと、一分ほどで戻ってくる。
蛇響堂彩芽:「うん、似合ってるよ」
小鷹知流:家の手伝いをする時の猟師の格好。土色をした作業着のような粗雑な服装。手には弓を構える。
蛇響堂彩芽:「着慣れた感じだ」
小鷹知流:恥ずかしそうな後ろめたそうな顔をしていたが、彩芽さんの言葉に笑顔を取り戻す。
小鷹知流:「うん。なんなら制服より慣れてるかも」
小鷹知流:「……じゃあ。やろうか!」
小鷹知流:ステージに上がると端でしゃがみ、弓を構える。
ディーラー:
ディーラー:では、それぞれ弓と舞踊で判定を行います、が
小鷹知流:が!
ディーラー:2人合わせて4以上の成功数が必要です。
小鷹知流:そ、そんなに!?
ディーラー:ただ、今回はダイスボーナスがつきます
小鷹知流:おお!
ディーラー:町の人々も本心では神事をやってほしい!ので
小鷹知流:みんなー!
ディーラー:ダイス1つ増やして判定!
小鷹知流:やったー!
ディーラー:DMの前の部分ね
小鷹知流:合点承知の助!
蛇響堂彩芽:じゃあ、振るよ!
蛇響堂彩芽:4DM<=9 〈芸術(舞踊)〉
Emoklore : (4DM<=9) → [1, 1, 7, 8] → 6 → 成功数6 ミラクル
蛇響堂彩芽:wwwww
小鷹知流:彩芽さん!!?
小鷹知流:神だったか……
小鷹知流:私もやるよ
小鷹知流:3DM<=8 〈★射撃(弓矢)〉
Emoklore : (3DM<=8) → [9, 2, 2] → 2 → 成功数2 ダブル
小鷹知流:おらー!
蛇響堂彩芽:9て
小鷹知流:勝ちは勝ちじゃー!
ディーラー:では、演出!
小鷹知流:神事の段取りに従い、弓役が舞台の前へと進み出る。
小鷹知流:流れるような洗練された所作で弓を構える。
小鷹知流:視界の端には、クラスメイトたちの姿が見える。
小鷹知流:いつだったろう。仕事の手伝いをしている時に今と同じような格好をしてたまたま町中に出てしまったことがあった。
小鷹知流:また、あの時のように皆に笑われるかもしれない。
小鷹知流:そう思うと矢をつがえる指先が震えた。
小鷹知流:けれど――。
小鷹知流:あの人が言ってくれたいくつもの言葉を思い出す。
小鷹知流:似合っているって。格好良いって。すごく上手だって。
小鷹知流:今なら分かる。あの言葉はどれも『シャコーじれい』なんかじゃなかったって。
小鷹知流:そうだ。怖がっていたのも、笑っていたのも彼らじゃない。私だ。
小鷹知流:私が、一歩踏み出せば良かったんだ。
小鷹知流:指先の震えが止まる。堂々とした所作で胸を張り、矢をつがえ、放つ。
小鷹知流:矢は綺麗な軌跡を描き、夜空を裂いて飛んでいく。
小鷹知流:小さく息を吐くと、流麗な動きで一礼し舞台の中央を空けるように動く。
小鷹知流:さあ、あなたの番だ。
小鷹知流:――ぶちかませ。
蛇響堂彩芽:───す、と
蛇響堂彩芽:音もなく、始まる。
蛇響堂彩芽:気がつけば、周囲は静まり返っていた。
蛇響堂彩芽:それほどまでに、この日の彼女は神がかっていた
蛇響堂彩芽:ヤヒロの正体を知り、その影響を受けたのか
蛇響堂彩芽:あるいは、ぶちかませ、と
蛇響堂彩芽:その想いを受けたからなのか
蛇響堂彩芽:ツ────、ツ、と夜に番える月の様に
蛇響堂彩芽:縁りを縒り繋ぐ様に
蛇響堂彩芽:少女は、舞った。
ディーラー:そして、誰一人、言葉を発することはなく。
ディーラー:神事の再開が、決まった。
シーン10:決意
ディーラー:九綱祭も3日目に突入した。
ディーラー:神事の続行が決定し、祭りはより盛り上がっている。
蛇響堂彩芽:「一回は中止を宣言されたのも、この盛り上がりの一助かもね」
蛇響堂彩芽:「皮肉だけど……」
ディーラー:神事の時間まではそう長くはない、しかし2人はギリギリまで祭りを回っていた。
小鷹知流:「なんにせよ、皆が祭を……神事をやる気になってくれてよかった。これで彩芽さんの神楽を大勢の前でお披露目できるし」
蛇響堂彩芽:「うん、まあ……一番見に来るであろう人たちにはもう見せちゃったけど……」
小鷹知流:人混みを少し離れた場所から眺めながら彩芽さんと一緒に歩いている。
小鷹知流:「それは別にいいんじゃない。綺麗なものは何度見たっていいと思うよ」
蛇響堂彩芽:「そうかも、それに、なんとなく」
蛇響堂彩芽:「次はもっとやれると思う」
蛇響堂彩芽:「不思議なんだけど……正しい舞」
蛇響堂彩芽:「それがわかったような気がする」
ディーラー:ということでシナリオ中、彩芽の<芸術>判定に常にDB+1がつく
小鷹知流:「正しい舞、か。そうだね。元はといえば神様に……ヤヒロさんに捧げるためのものだったんだものね」
蛇響堂彩芽:「うん、あとは本番を……」
ディーラー:といったところで、2人の元にヤヒロが現れる
小鷹知流:「あ、ヤヒロさん。本当に見に来てくれたんだ」彼女の姿を見つけて微笑む。
ヤヒロ:「2人とも、調子はどうだ!」 元気そうに話しかける
ヤヒロ:「もちろんだ!」
小鷹知流:「絶好調。今までにないくらい」小さくピースサインをする。
蛇響堂彩芽:「私も。初めて会った時とはくらべものにならないよ」
ヤヒロ:「それならよかった!」
ヤヒロ:そう言うと、ヤヒロは九綱山を見上げる
ディーラー:九綱山を覆う大百足
小鷹知流:「お祭りも中止にせずに済んだ。あとは……」彼女につられて山を見上げる。
小鷹知流:「あれを封じるだけ、なんだね」
ディーラー:その巨体が、少しずつ動いて、地面から少しずつ這い出ている
ヤヒロ:「ああ……」
小鷹知流:異様な光景にぞっとし、思わず後ずさる。
ヤヒロ:「病気のことだけじゃない、あの巨体が完全に出てきたら……」
小鷹知流:「……どうなるの?」
ディーラー:出てきたら、というか、出る”とき”だけでも、大変なことになるのは目に見えている。
蛇響堂彩芽:「出てくるだけで、地震とか起きそう……」
小鷹知流:「そうか。物理的な被害だけでもかなりのものになるか……」
ヤヒロ:「それに、ただ移動するだけでも町の建物が壊れる」
小鷹知流:「それは、最悪だね」
ヤヒロ:「あの黒い靄も……広範囲にばらまかれることになるだろうな」
小鷹知流:「なんとしてもその前に止めなくちゃ」
ヤヒロ:「もちろん! だけど……」
ヤヒロ:「……あっそろそろ時間じゃないか!?」
小鷹知流:「あ、まずいな。彩芽さん、そろそろ準備をしないと」
蛇響堂彩芽:「本当だ。もうこんな時間」 スマホを見る
蛇響堂彩芽:「うん、行こう」
小鷹知流:「ヤヒロさん、必ず見に来てよ!」
ヤヒロ:「ああ!」
小鷹知流:彼女にそう呼びかけると会場の方へと向かう。
ディーラー:会場にたどり着くと、既に多くの人がいる
ディーラー:奥の方から、運営を手伝っているクラスメイトが声を掛けてくる
小鷹知流:「うわ、すごい人。昨日の何倍もいるんじゃない?」
ディーラー:「あっ二人とも! こっちこっち! 急いでー!」
小鷹知流:小さく手を上げ、クラスメイトの声に応じる。
蛇響堂彩芽:「何倍も、はないと思うけど……」 そして、声に応じる知流を見て
小鷹知流:「ありがとうございます。……ほら、彩芽さん。急ごう」
蛇響堂彩芽:「だいぶ慣れたみたいだね」
蛇響堂彩芽:「とと、引っ張らないで」
小鷹知流:「慣れたような、慣れてないような」
小鷹知流:「慣れるように頑張っているような……?」
蛇響堂彩芽:「どっちさ」 笑いながら知流とともにクラスメイトの元に向かう
小鷹知流:「たぶん彩芽さんのおかげ」どこか自然な笑顔を浮かべる。
蛇響堂彩芽:「そう? それなら……嬉しいな」
小鷹知流:「彩芽さんもなんとなく雰囲気が優しくなった気がする」
蛇響堂彩芽:「君が素直になってくれたからね」
ディーラー:「イチャついてないではいコレ巫女服! あとメイクもしてあげるから、ほらこっち座って!」
ディーラー:クラスメイトがぐいぐい知流を引っ張っていく
小鷹知流:「イチャついてなんかないよ……!」されるがままに座る。
小鷹知流:「彩芽さん」少し離れた場所で着替えている彼女に声をかける。
蛇響堂彩芽:「?」 メイクをされながら、視線を向ける
小鷹知流:「頑張ろうね」
蛇響堂彩芽:「うん」
蛇響堂彩芽:笑って、応える
ディーラー:そして───
ディーラー:舞台の上に、2人の巫女がいる。
ディーラー:九綱祭を締める、少女たちの神事
ヤヒロ:「……」
ディーラー:それが始まろうとしたところで
ディーラー: グラッ……
ディーラー:「……?」「なんか、今、揺れたような……」
ディーラー:ズズズ……
ディーラー: ズ……
ディーラー: ズズズズズズズ……
ディーラー:ド ン ッ ッ
ヤヒロ:「まさか……!」
ディーラー:「地震だ!」
ディーラー:「皆、公民館へ避難を!!!」
小鷹知流:「そんな……どうして……。まさか間に合わなかったの……?」異変を前に青ざめる。
ディーラー:町長たちの声が響く中、九綱山では
ディーラー:大きな百足が、その無数の足を地面に叩き付けていた
ディーラー:そうして揺れで生じた地面の割れ目から、大量のムカデが飛び出してくる……!
蛇響堂彩芽:「う、うわ……!」
小鷹知流:舞台の上、儀式用の弓を手に呆然と立ち尽くしている。
蛇響堂彩芽:大量のムカデにビビっている
小鷹知流:「どうしよう。いったいどうすれば……」
ヤヒロ:2人の元に、ヤヒロがやってくる
ヤヒロ:「2人は逃げろ! 私がなんとかする!」
小鷹知流:「ヤヒロさん。ごめん、神事は間に合わなかったみたい……」
小鷹知流:「なんとかってどうするつもり……!?」
蛇響堂彩芽:「な、なんとかって……」
ヤヒロ:「大丈夫だ、2人も、皆も。私が守る!」
小鷹知流:「無茶だよ。今のヤヒロさんは万全じゃないんでしょう」
ヤヒロ:「……ッ」
小鷹知流:「それなら、ヤヒロさんも私たちと一緒に逃げよう……!」
ヤヒロ:「逃げて、どうする?」
小鷹知流:「どうするって……」
ヤヒロ:「この町から逃げたとしても、大百足が解き放たれた以上」
ヤヒロ:「この町以外にも被害は広がる」
ヤヒロ:「私が、倒さなきゃいけないんだ……!」
小鷹知流:「そんな……。何か他にできることはないの?」
ディーラー:では、知流は<直感>で判定してもらおうかな
小鷹知流:!?
小鷹知流:私の鋭い勘の力を見せてやる!
小鷹知流:うおー!
小鷹知流:1DM<=7 〈直感〉
Emoklore : (1DM<=7) → [2] → 1 → 成功数1 成功
小鷹知流:やった!やりました!
ディーラー:知流は、図書館で調べたことを思い出すだろう
小鷹知流:分かるのか……大百足の弱点が……!
ディーラー:巫女に見いだされた子供が出ると、土地神に捧げられ、
ディーラー:土地神は生贄を喰って力をつけ、山の向こうから来た悪神を倒した。
ディーラー:そして、当時の生贄の姿は────
小鷹知流:「何か……私に出来ること……」
小鷹知流:「もし、伝承の通りなら」顔を上げ、彩芽さんとヤヒロさんを見る。
蛇響堂彩芽:「知流……? まさか……」
小鷹知流:「生贄の娘。あれが私なんだったら」
小鷹知流:「彩芽さん。私が生贄になれば、ヤヒロさんはあの悪い神様を倒せるんじゃないかな」
蛇響堂彩芽:「だ、だめだ知流……! 君がいなくなったら、私は……!」
小鷹知流:「もう大丈夫だよ。今の彩芽さんなら、きっと」彼女の手をそっと握る。
ヤヒロ:「チル……気づいていたのか、自分が依り代の子だと……」
ヤヒロ:ヤヒロが驚いたように言う……
小鷹知流:「うん。そうみたい。それで、彩芽さんが巫女様なんでしょう」
ヤヒロ:ヤヒロは頷く
ヤヒロ:「確かに、お前の力を貸してくれれば……」
ヤヒロ:「でも、ダメだ……私に体を明け渡せば、お前がどうなるかわからない……」
蛇響堂彩芽:「そうだよ! ヤヒロちゃんに食べられるだなんてそんな……」
蛇響堂彩芽:「ん?」
小鷹知流:「どうしたの。彩芽さん?」
ヤヒロ:「食べ……? いや、別に食べはしないが……」
ヤヒロ:「だが、似たようなものかもな……」
小鷹知流:「あっ、やっぱり食べるの?」
ヤヒロ:「戦いの中で、私の力に呑まれるかもしれない……」
小鷹知流:「力に呑まれる……。そうしたら、生贄はどうなるの?」
ヤヒロ:「戻ってこられなくなる」
小鷹知流:「…………」自身の拳を見つめる。
小鷹知流:「そっか。うん、確かに食べられるのとそんなに変わらないね」
蛇響堂彩芽:「知流……」
蛇響堂彩芽:「や、やっぱり逃げようよ、3人で……」
蛇響堂彩芽:「ダメだよ、そんな……」
蛇響堂彩芽:弱気な声。自分の体が一番弱いことは分かっている。
蛇響堂彩芽:もし、大百足から逃げ続けるとして、一番足手まといになるのは、自分だ。
蛇響堂彩芽:だから、これはわがままでしかない。それは、彼女自身がよくわかっている。
小鷹知流:「私が体を差し出せば……この町を、皆を守れる」
小鷹知流:「弱ったなぁ。少し前の私だったら迷う理由もなく即断してたのに」困ったように笑う。
ヤヒロ:「チル、私に任せろ」
小鷹知流:睨み付けるように大百足を見上げる。
ヤヒロ:「大丈夫だ。2人の日常は、私が守るから……」
蛇響堂彩芽:「知流……」 縋るように見つめる
小鷹知流:「そんな目をしないでよ。決意が鈍りそうになる」
小鷹知流:「分かってるんだ。理性では。私がやるべきだって」
小鷹知流:「ああ、クソ。これから先、彩芽さんとやりたいことたくさんあったのにな。一緒に試験勉強したり、放課後に遊んだり、修学旅行に行ったり!」
小鷹知流:「彩芽さん。もし私に何かあっても、彩芽さんは一人でだって幸せになれる。私が保障する。だから」
小鷹知流:「行ってくる!」彼女の体を引き寄せ、強く抱きしめる。
蛇響堂彩芽:「……私のことを、私じゃない人が保証できるわけないだろ……!」 抱きしめられ、恨み言のように呟く
小鷹知流:震える体で彩芽さんの温もりをしっかりと確かめるように。
蛇響堂彩芽:「私が私を規定する。私は、君がいないと、幸せにならない。なれない」
蛇響堂彩芽:「でも、もう決めたんだね」
小鷹知流:「約束したじゃん。三人でまた来年もあの場所で花火を見ようって」
小鷹知流:「そのために私が出来ることがあるなら、やってみたいんだ」
蛇響堂彩芽:「君が前向きに、自分からやってみたいって言ってくれることは、凄くうれしいよ」
蛇響堂彩芽:「だから……だから、私が守る」
小鷹知流:「彩芽さんが?」
蛇響堂彩芽:「そうだよ、私の舞で、君の人間性を引き戻してやる」
蛇響堂彩芽:「好きなんでしょ? 綺麗なんでしょ!?」 ヤケクソのように言う
小鷹知流:「すごい。それが出来たら本物の巫女様だよ。でも、そうか。言ってたもんね。次は前よりもすごい舞ができるかもって」
小鷹知流:「好きだよ。世界で一番綺麗だと思ってる」
蛇響堂彩芽:「バカ……」 拗ねたように言う
小鷹知流:「じゃあ……お願い。彩芽さん、私を守って」
蛇響堂彩芽:「言われるまでもない、君のためじゃなく、私のためにね」
小鷹知流:「その代わり、私は彩芽さんの世界の全てを守るから!」
ヤヒロ:「……本当に、良いのか?」
ヤヒロ:「2人は、逃げたっていいんだ……!」
小鷹知流:「ずっと一人きりだったんでしょう」
小鷹知流:「たまには道連れがいたっていいじゃないか、神様」
蛇響堂彩芽:「だから、道連れにはさせないけどね……!?」 知流の腕を抓る
蛇響堂彩芽:力は弱い
小鷹知流:「痛い、痛い。痛いって」
小鷹知流:「そういう意味じゃなくてね……!?」
ヤヒロ:「ありがとう、2人とも……」
ディーラー:気がつけば、周囲に人はいなくなっていた。
ディーラー:避難したのだろう。ここにいるのは3人と──大百足のみだ。
小鷹知流:巨大な怪異を見据える。
ディーラー:今ではその由来を忘れられた弓神事。
ディーラー:その伝承は、人が弓を手にし、蛇神とともに化け物を退けた話だと、誰かは言う。
小鷹知流:「不思議とやれそうな気がしてくるな。今の私は一人じゃないから」儀式用の弓を構える。
蛇響堂彩芽:「うん、私もいる」
ヤヒロ:「2人とも、無茶はするなよ……!」
小鷹知流:「大丈夫」
小鷹知流:「彩芽さん。私が無事に戻ったら、これから今までの千倍は幸せにする」
小鷹知流:「だから、最高の神楽をお願い」
蛇響堂彩芽:「もちろん」
蛇響堂彩芽:「私のこれまでの生きざまを、全部見せてあげる」
小鷹知流:彼女に頷き返すと、少女の姿をした神様の隣に並び立つ。
小鷹知流:「……ヤヒロ様。どうぞ私の体をお使いください」
ヤヒロ:小さく頷き、蛇神は少女の手を取った。
これより始まるは真なる神事。
依り代と神の番による弓神事
巫女が神に捧げる舞神事
2つ番いの神事にて、悪神を打ち倒す伝承の再来
エモクロアTRPG
「よるにつがえ」
クライマックス:真なる神事、夜に番えて
ヤヒロ:蛇神が、少女の手を取る
ヤヒロ:すると、ヤヒロの身体が光はじめる。
ディーラー:2人の力が共鳴し、繋がろうとしているのを感じる。
ディーラー:ということで、憑依判定を行います
小鷹知流:憑依判定!!
ディーラー:憑依判定(強度9/上昇1) ∞共鳴感情:庇護(関係)
ディーラー:ちなみに極限共鳴により、知流ちゃんはまったく同じ感情を持っていますね
小鷹知流:持ってしまっています……
ディーラー:憑依判定は共鳴判定とおおむね同じで
小鷹知流:ほうほう
ディーラー:成否問わず怪異が憑依を試みただけで共鳴レベルが1上がるのと、
小鷹知流:やばい
ディーラー:極限共鳴が発生しないことだけが違います
ディーラー:ちなみに今回の判定はしてもいいけど
小鷹知流:おお
ディーラー:明け渡すことで判定なしで憑依してもらえます
ディーラー:アッ違う
小鷹知流:違った
ディーラー:憑依判定に成功したら、その後明け渡すことができます
小鷹知流:じゃあ、頑張らないとダメだ
ディーラー:明け渡さない場合
憑依判定の成功数が共鳴者の精神以上→自我で判定し、失敗→憑依というめんどくさい流れになる
小鷹知流:面倒くさいぜ!
ディーラー:憑依判定(強度9/上昇1) ∞共鳴感情:庇護(関係)
小鷹知流:精神、微妙に高いんだよなぁw
ディーラー:これなので、まずヤヒロが憑依を試みたことで共鳴レベルが5に、
小鷹知流:うわっ、上がった
ディーラー:完全一致があるので、ダイスの数は5の2倍の10になります
ディーラー:で、9以下が出たら成功
小鷹知流:すごい増えた!!?
小鷹知流:こ、これはほぼ確実にいけるのでは……!?
ディーラー:成功したら共鳴レベルが1上がります
ディーラー:ということで、しな!
小鷹知流:マジで死ぬ
小鷹知流:うおー!私の憑依力を見せてやる!
小鷹知流:10DM<=9 〈∞共鳴〉
Emoklore : (10DM<=9) → [1, 7, 5, 4, 5, 5, 3, 2, 9, 7] → 11 → 成功数11 カタストロフ
ディーラー:www
小鷹知流:か、カタストロフです
小鷹知流:精神の値は余裕で超えました
ディーラー:明け渡します? 自我で判定します?
小鷹知流:無条件で明け渡せるなら明け渡すよ!
ディーラー:じゃあ、明け渡した!
ディーラー:
ディーラー:2人の力が共鳴し、知流はヤヒロの神力が流れ込むのを感じるだろう
小鷹知流:今までに感じたことのない清浄な気が満ちていく。途方もない大きなものとつながっているような感覚――。
小鷹知流:心地良さと恐ろしさが同居する奇妙さ気分だった。まるで自分の体が自分のものでなくなっていくようだった。
小鷹知流:「ああ。これが――」
ディーラー:ということで、クライマックス中、<射撃:弓矢>に下記のDBが発生します
共鳴レベル:DB
1~4:+1
5~7:+2
8~9:+3
10~(逸脱):+10
小鷹知流:そ、そんなに
小鷹知流:私の共鳴レベルは6です!
ディーラー:じゃあ+2!
ヤヒロ:「呑まれないでください、知流……!」 少し大人びた声
ヤヒロ:気がつくと、ヤヒロの姿が、大人の女性のように大きくなっている。
小鷹知流:「ヤヒロさん。その姿……」少し驚く。
ヤヒロ:「知流の力を借り、何とかこの姿に戻れました」
ヤヒロ:「けれど、長くはいられません。私はともかく、知流が持たない」
小鷹知流:「えへへ。なんか神様って感じがするね」
ディーラー:このあと、ラウンド進行に入りますが、1Rごとに知流の共鳴レベルが1D4上がります
小鷹知流:1d4!!?
小鷹知流:下手したら一発で死ぬ!
ヤヒロ:「ともかく、結界を張ります!」
ヤヒロ:「そのうちに倒さなくては……!」
蛇響堂彩芽:「……」 彩芽は、何も言わずに、待っている。
小鷹知流:「私のことなら、きっと大丈夫。今の私のそばにはずっと憧れていた理想の女(ひと)がいてくれる」
小鷹知流:「あのキラキラした姿がこの目に見えている限り、私は絶対に自分を見失いません」
小鷹知流:「だから、全力でいきましょう。ヤヒロさん!」
ヤヒロ:「はい!」
ディーラー:ということで、ラウンド進行に入ります!
小鷹知流:戦闘だー!
ディーラー:とは言っても、ムカデの攻撃とかはありません。
ディーラー:ヤヒロが結界貼ったからね
小鷹知流:ヤヒロさんってすごい
ディーラー:なので終了条件は「大百足討伐」か「3R経過(結界が決壊)」
小鷹知流:し、死ぬ
ディーラー:で、行動順は「器用」順になるんですが
小鷹知流:ほうほう
ディーラー:今回は彩芽も知流ちゃんも6かな……
小鷹知流:6です
ディーラー:の様ですね。では話し合いで行動順を決めましょう。
ディーラー:で、やれることなんですが
小鷹知流:何ができるんだ
ディーラー:まず知流ちゃんは
小鷹知流:やはり格闘で
ディーラー:スーパー神通力パワーの乗った矢で大ムカデの急所を射抜く必要があります。
小鷹知流:ヤバいぜ
ディーラー:急所を射抜く必要があるので、成功数は3以上が必要です!
ディーラー:なお、判定にはさっき乗せたDBがつきます
小鷹知流:頑張らなきゃ……!
ディーラー:で、彩芽は知流をサポートできる
小鷹知流:彩芽さん、すごい!
ディーラー:芸術:舞踊で、成功数分次の知流の弓矢判定にDB付けれる
ディーラー:のと
小鷹知流:踊り子としての支援能力だ
ディーラー:共鳴判定で、成功数分、知流ちゃんの共鳴値を自分に移すことができる。
小鷹知流:す、すごい
小鷹知流:私が死にそうになったらよろしくお願いします……
蛇響堂彩芽:基本的に私が先に動くのがよさげ!
小鷹知流:そうだね。彩芽さんの支援を受けて動こう。
蛇響堂彩芽:とりあえず1R目は共鳴値肩代わりするね……
小鷹知流:いや、大丈夫。
ディーラー:ほう?
小鷹知流:セッション終了時に10を超えていなければいいんだから
蛇響堂彩芽:なるほどね
小鷹知流:うっかり10を超えたら彩芽さんを頼ればいい
小鷹知流:一回くらいなら逸脱パワーを活かして殴ってもいいし
小鷹知流:なので、最初は〈芸術:舞踊〉の支援をお願い!
ディーラー:確かに、10超えたところでセッション終わる前に説得シーン入れるのも美味しいかも
蛇響堂彩芽:了解!
小鷹知流:あっ、うっかりその気になってる
ディーラー:では、ラウンド進行していきましょう!
ディーラー:1R
小鷹知流:やってやるです!
小鷹知流:彩芽さん、先にどうぞ
蛇響堂彩芽:じゃあ、芸術:舞踊で判定します
小鷹知流:がんばれー!
蛇響堂彩芽:謎のおばあちゃんパワー(未登場)で+1Dして……
小鷹知流:未実装ババア!
蛇響堂彩芽:4DM<=9 〈芸術(舞踊)〉
Emoklore : (4DM<=9) → [7, 3, 3, 2] → 4 → 成功数4 ミラクル
小鷹知流:み、ミラクル!?
小鷹知流:やっぱり舞の天才なんじゃ……
蛇響堂彩芽:うーむクリティカルは出なかったか……
ディーラー:知流ちゃんの弓判定+4Dです!
小鷹知流:すごい!
ディーラー:では描写
ディーラー:
蛇響堂彩芽:タイミングを、待った。
蛇響堂彩芽:魅せる舞踊、見てもらわなければ意味がない。
蛇響堂彩芽:最高の瞬間に、最高の舞を捧げる。
蛇響堂彩芽:(イケる……)
蛇響堂彩芽:少女には確信があった。
蛇響堂彩芽:だから、そのタイミングで
蛇響堂彩芽:───少女は、舞った。
ヤヒロ:「────」 惹きつけられた
ヤヒロ:「……これは、力が……!」
小鷹知流:「彩芽さん。あなたはやっぱり天才だ」体の奥から力が湧き出てくるのを感じる。
小鷹知流:では、次は私の番!
小鷹知流:〈射撃:弓矢〉で判定します!
小鷹知流:いくぞ!
小鷹知流:8DM<=8 〈★射撃(弓矢)〉
Emoklore : (8DM<=8) → [4, 7, 5, 1, 7, 1, 9, 2] → 9 → 成功数9 ミラクル
ディーラー:すげえ!!
小鷹知流:成功数9!
ディーラー:大百足を3回殺せます
小鷹知流:2回で十分ですよ!
ディーラー:2回は殺すんだ
ディーラー:演出どうぞ!
小鷹知流:弓を胸に抱き厳かに跪いていた少女はゆっくりと立ち上がった。
小鷹知流:静かに矢をつがえる。指先から清浄な気が迸る。
小鷹知流:ヤヒロさんがいて、彩芽さんがいて、私は今こうしてこの場に立っている。
小鷹知流:――私は、もう一人じゃない。
小鷹知流:空を覆う異形を見上げ、矢を放つ。
小鷹知流:矢は、音もなく真っ直ぐに飛び――。
小鷹知流:「私たちの未来を――」
小鷹知流:「虫ケラ(おまえ)なんかに奪わせてたまるかッ!!」
小鷹知流:怪異の胸を矢が一直線に貫く!
小鷹知流:光が、不浄を祓うが如く満ちていく。
ディーラー:闇夜に一筋の光が通り、
ディーラー:それが突き刺さった先、九綱山の大百足が苦しげに蠢く
ディーラー:そしてそれはゆっくりと動かなくなり───
ディーラー:やがて、溶けるように地面へと還っていった。
ヤヒロ:「は、はは……」 呆れたように笑う。
ヤヒロ:「凄いな……2人とも……」
蛇響堂彩芽:「お、思ったよりあっさり……」
小鷹知流:「……全部ヤヒロさんのおかげだよ」
ディーラー:ここで、知流ちゃんは共鳴レベルを1D4上げてください
小鷹知流:そんなー!倒したのに!
小鷹知流:しょうがないので上げます……
小鷹知流:1d4+6
Emoklore : (1D4+6) → 1[1]+6 → 7
小鷹知流:こ、こええー!
ヤヒロ:「……っと、早く憑依を解かないと……」
小鷹知流:「別にずっとこのままでも……なんだかすごく気分がいいし」
ディーラー:すう、と知流の身体から神通力が抜けていく
蛇響堂彩芽:「呑まれてる! 早く戻って早く!!」
蛇響堂彩芽:「げっほっげっほげほ」 むせる
小鷹知流:「あうっ……」その途端、へろへろと地面にへたり込む。
小鷹知流:「彩芽さん……そんな大声を出すから……」
ヤヒロ:ヤヒロの姿が少し縮み、元の少女の姿より、少し大きいくらいの姿になる
蛇響堂彩芽:「だ、誰のせいだと思って……」
蛇響堂彩芽:「……あれ?」
小鷹知流:「……ん?」
ヤヒロ:「ん、知流に憑依して、少し神としての力を取り戻したみたいだ」
ヤヒロ:クルクル回りながら自分の身体を見ている
小鷹知流:「あ、本当だ。前よりも少し大きくなってる」
ヤヒロ:「ふふ、脅威もいなくなったし」
ヤヒロ:「暫くはあの神社で、皆を見守れそうだ!」
ヤヒロ:ぐいー、と伸びをする
蛇響堂彩芽:「はあ……疲れた……」
小鷹知流:「それは頼もしいな。それじゃあ、過ごすやすいように一度大掃除をしなくちゃ」
蛇響堂彩芽:「大掃除?」
小鷹知流:「だいぶ寂れていたし。綺麗な方がヤヒロさんも嬉しいかなって」
小鷹知流:「……お疲れ様、彩芽さん」地面を這うようにして移動すると、彼女のそばに腰を下ろす。
ヤヒロ:「! 本当か!?」
蛇響堂彩芽:「知流こそ」
小鷹知流:「お祭りが終わったら、今度は大掃除だ」
蛇響堂彩芽:「はぁ~、今日は久しぶりにお父さんに迎えに来てもらおうかな」
蛇響堂彩芽:「知流も乗っていきなよ」
小鷹知流:「え。私も?」
小鷹知流:「いや、その、なんていうか……」
小鷹知流:何故か急にしどろもどろになる。
ヤヒロ:「む、車乗ってみたい!」 手を上げる
蛇響堂彩芽:「ええ……? まあいいけど……」
小鷹知流:「ヤヒロさんがそう言うなら……」
蛇響堂彩芽:「じゃあ、2人とも今日はうちに泊まる?」
小鷹知流:「彩芽さんのお家に!?」
ヤヒロ:「あっそれも楽しそう」
小鷹知流:「そ、それはまだ早くないですか……!?」
蛇響堂彩芽:「何言ってんの……?」
小鷹知流:「えっ。いや、だって。色々考えてるの。考えてるんです」
小鷹知流:「言っちゃっ、たから……」
蛇響堂彩芽:「???」
小鷹知流:「彩芽さんを幸せにするって……」弱々しい消え入るような声でそう言った。
蛇響堂彩芽:「うん……うん?」
小鷹知流:「…………」
蛇響堂彩芽:「ともかく、お父さん呼ぶね?」
小鷹知流:「よ、よろしくお願いします」
小鷹知流:「彩芽さん。私……」
小鷹知流:「お義父様にちゃんとご挨拶できるでしょうか」
蛇響堂彩芽:「ええ……?」
ディーラー:そうして、長い夜が終わり────
ディーラー:シーン終了
ED:祭りのあとに
ディーラー:「2人とも、本当にこんなところに神社があるのー……?」
ディーラー:九綱山のふもとを歩く少女たちの姿がある
ディーラー:祭りが終わり、後片付けも落ち着いてきたころ
ディーラー:彩芽はヤヒロのいる神社跡の掃除を提案した。
蛇響堂彩芽:「あるよ。ね、知流」
蛇響堂彩芽:クラスメイトの少女の言葉に頷き、知流に会話を促す
小鷹知流:「えっ。あっ、はい。あるんだよ、皆。ありますよ」以前よりも慣れた様子ではあるが、まだどこかぎこちない。
ディーラー:「何で敬語? ウケるんだけど」
蛇響堂彩芽:「あはは……はぁ」 お茶を飲む。
小鷹知流:「ひいっ……!? ウケるよね。ウケますよね」
ディーラー:「ビビりすぎ。小鷹さん思ったより面白いね」
小鷹知流:「何で他の皆も一緒なんですか。私は別に彩芽さんと二人きりでもいいって言ったじゃありませんか」不満そうに彩芽さんに囁く。
小鷹知流:「お、面白……! 本当に……!?」
蛇響堂彩芽:「賑やかなほうがヤヒロちゃんも嬉しいんじゃないかな」
蛇響堂彩芽:「はいはい、知流をからかわないように」
小鷹知流:「くっ。ヤヒロさんのことを引き合いに出されると何も言えない……」
ディーラー:「えー、何さ。彩芽ちゃんばっか独り占めしちゃってー」
小鷹知流:「それは、まあ。そういう関係なので」
蛇響堂彩芽:「ええと……確かこのあたりに……」 草草をかぎ分けると、そこには神社跡がある
ディーラー:「どういう関係……!?」 驚愕している
蛇響堂彩芽:「何言ってるのさ。ほら、あったよ」
小鷹知流:「見えた」ボサボサの黒髪、ジャージ姿で神社に向かって早足で歩く。
小鷹知流:「うん。見事に寂れてる。掃除のしがいもありそう」
ディーラー:しかし、ヤヒロの姿は見当たらない。留守にしているようだ。
蛇響堂彩芽:「そうだね……よし、頑張って」 サムズアップ
小鷹知流:「ヤヒロさんは……いませんね。買い物にでも行ってるのかな」
ディーラー:「えっ」
小鷹知流:「あれ、彩芽さん……!?」
ディーラー:「ヤヒロって誰?」 首を傾げている
蛇響堂彩芽:「いや、私もやるよ、やるけど」
蛇響堂彩芽:「私はそこまで力になれないかなーって」
小鷹知流:「彩芽さん、まさか掃除もできないほど体が弱いなんて言わないでしょ?」
蛇響堂彩芽:「うう、疲労が……」 胸を押さえる
小鷹知流:「大丈夫。無理しないで休んでなよ」反射的に彼女の体を支え、背中をさする。
小鷹知流:「しまった……」
ディーラー:「ちょろいな小鷹ちゃん……」 呆れている
小鷹知流:「ちょろくない」
ディーラー:「いやいや、今のはだいぶチョロかったよ」
蛇響堂彩芽:「やるけどー」 言いながら、トングでごみを拾い始める
ディーラー:「なんでこんなところに生ごみが……」 ビビっている
小鷹知流:「私は特に汚れているところを重点的にやろうかな」バケツや雑巾、竹ぼうきを取り出して本格的に掃除をする構えだ。
ディーラー:そうして、掃除を始め
ディーラー:2人がクラスメイト達から少し離れた場所に来たとき
ヤヒロ:「ヨッ」 手を上げてヤヒロが現れる
小鷹知流:「皆に手伝ってもらってよかったね。二人だけだと大変だったよ」真っ黒になった雑巾を絞っている。
小鷹知流:「わっ」驚き、大声をあげる。
蛇響堂彩芽:「でしょ? ってわあ」
小鷹知流:「ヤヒロさん。急に出てこないでよ」
蛇響堂彩芽:「どこに行ってたのさ」
ヤヒロ:「ごめん、ごめん」
ヤヒロ:「皆の前で声を掛けて、2人が反応すると」
ヤヒロ:「奇妙に思われるかと思ってな」
小鷹知流:「それはありがたいけどね」
ヤヒロ:「ちなみに今は結界を張ったから話しても気づかれないぞ」
小鷹知流:「結界って便利だね」
ヤヒロ:チルのおかげだな!と笑う
小鷹知流:「私のおかげ?」
ヤヒロ:「うん、チルの力を借りて、自分の力を取り戻せたからな!」
蛇響堂彩芽:「まあ、元気そうでよかったよ」
小鷹知流:「ああ、そっか。それで結界も」
ヤヒロ:「そういうことだ!」
小鷹知流:「うん。ヤヒロさんが元気なのが一番。掃除が終わってもまた遊びに来るからね」
ヤヒロ:「……そうか、それは……嬉しいな」
ヤヒロ:「だが、良いのか? 2人にも生活があるだろう」
ヤヒロ:「私に構っている余裕などあるのか?」
小鷹知流:「友達と遊ぶのなんて生活の一部みたいなものだと思うけどな」
蛇響堂彩芽:「そうだね。私は、そんなに来れないかもしれないけど……」 ここ、来るの大変だから、と言う
蛇響堂彩芽:「でも、ヤヒロちゃんが寂しくない程度には来たいね」
小鷹知流:「言ってくれれば抱っこでもおんぶでもするのに」
蛇響堂彩芽:「それもいいかもね」
ヤヒロ:「そうか、いやその……2人は高校生だろう?」
ヤヒロ:「受験とか……」
小鷹知流:「受験……あっ」
蛇響堂彩芽:「ああ、そういえば」
小鷹知流:「彩芽さん。受験ってもしかして今年?」
蛇響堂彩芽:「そうだね、3年生だし」
小鷹知流:「あー、そっか。全然考えてなかった……」
小鷹知流:「彩芽さんはもちろん大学に行くんでしょう?」
蛇響堂彩芽:「いや、行かないよ? 町に大学ないし」
小鷹知流:「そう、なの」意外そうに呟く。
蛇響堂彩芽:「過保護だから、お父さん」
蛇響堂彩芽:「目の届くところにいないと心配みたい」
小鷹知流:「お父さん。ああ……。でも、それじゃあどうするのさ。何か仕事でもする?」
ヤヒロ:「それはそれでアヤメの家庭環境が心配だが……」
蛇響堂彩芽:「まあ、家のことをいろいろ教えてもらうことになるかな」
小鷹知流:「そっか。彩芽さんのお家は大きいもんね。じゃあ、まあ、安心か」
蛇響堂彩芽:「家は私が継ぐことになるだろうし、そういう意味では大学出たほうが良いんだけど……」
蛇響堂彩芽:うーん、という顔
小鷹知流:「何に悩んでるの?」
蛇響堂彩芽:「だから、家を継ぐならちゃんと世間に出て勉強もしたほうが良いって事」
蛇響堂彩芽:「家だけで学んでたら偏るし」
蛇響堂彩芽:「まあ、時間はあるからのんびり考えるよ」
小鷹知流:「そっか。そうだね」
蛇響堂彩芽:「知流はどうするんだい?」
小鷹知流:「私は……ちゃんと考えてもなかったけど……」
小鷹知流:「何もなければ家の仕事をずっと手伝ってる感じになるのかな……」
蛇響堂彩芽:「ふうん、まあ知流が良いならいいんじゃないかな」
小鷹知流:「正直よく分からないっていうのが本当のところ」
蛇響堂彩芽:「じゃあ、ちゃんと考えないと」
小鷹知流:「今までずっとそうしてきたから。たぶんこれからもそうなるんだろうって」
小鷹知流:「ちゃんと考える?」
蛇響堂彩芽:「何も考えずに、流されるままっていうのも楽だけどさ」
蛇響堂彩芽:「知流はやりたいことはないの?」
小鷹知流:「やりたいこと……」
小鷹知流:「あっ。一個だけある」
小鷹知流:「彩芽さんを幸せにすること」
蛇響堂彩芽:「うーん、まあ、それも悪くないけど」
蛇響堂彩芽:「どうやって?」
小鷹知流:「どう……どう!?」
小鷹知流:「方法は……まだよく分かってないんだけど……」
小鷹知流:困ったように笑う。
蛇響堂彩芽:「まあ、そうか」
蛇響堂彩芽:「知流は、勉強は嫌い?」
小鷹知流:「嫌いじゃないけど……難しい。今まであまりやってこなかったから」
蛇響堂彩芽:「それもそうだろうね」
小鷹知流:「しなくても生きてこれたし。彩芽さんみたいに勉強できるのはすごいって思うけど」
蛇響堂彩芽:「大学とか行きたくなったら言ってね、条件付きで資金援助させるから」
小鷹知流:「何それ。何ですか」少し不満そうに言う。
小鷹知流:「そういうのじゃなくて……」
蛇響堂彩芽:「いや、ほら。知流が大学で学んだことを生かしてさ」
蛇響堂彩芽:「私の家に永久就職してくれたら、凄い助かるから」
小鷹知流:「永久就……何?」
小鷹知流:ぽかんとした顔をしている。
蛇響堂彩芽:「おっと、2人で盛り上がっちゃってごめんね。ヤヒロちゃん」
小鷹知流:「あれかな。シベリアの氷が最近の地球温暖化で溶け出してるっていう……」永久凍土のことを言っている。
蛇響堂彩芽:ぽかんとした知流を他所に、少し照れたような顔でヤヒロに声を掛ける
蛇響堂彩芽:「マジでわかってないのかよ」
ヤヒロ:「いや、実に興味深い話だったぞ」
小鷹知流:「理解が追いつてないんだってば。私、頭悪いんだから!」
ヤヒロ:「まあ、2人ともまだ若いからな! 2人の関係も、私にどれだけ付き合うかも、ゆっくり考えてくれ!」
ヤヒロ:呵々と笑いながら告げる
小鷹知流:「いや、ちょっと!」
ディーラー:「あれ、小鷹ちゃーん、彩芽ちゃーん」 クラスメイトの声がする
蛇響堂彩芽:「おっと」 肩を竦める
蛇響堂彩芽:「その話はまた後でね」
小鷹知流:「……あ」気まずそうな顔でそちらを向く。
小鷹知流:「後でって……ねえ!」
ヤヒロ:「あっはっは、じゃあ、結界を解くぞ」
ヤヒロ:「掃除もありがたいが、ほどほどにな!」
小鷹知流:「うん、お願い。……ヤヒロさん、また三人でこうして会えて本当に良かった」彼女に微笑みかける。
蛇響堂彩芽:「これからも会えるといいね」
小鷹知流:「会えるでしょう。会いに来るよ」
ヤヒロ:「ああ、私はいつでもここにいる!」
ヤヒロ:「ここで皆を見守っている!」
ヤヒロ:「だから、安心して日々を過ごしてくれ!」
ヤヒロ:そう言って、ヤヒロの姿が見えなくなっていく
小鷹知流:「分かった。ありがとう、神様」穏やかな顔で彼女を見つめる。
蛇響堂彩芽:「さ、じゃあ行こうか」
小鷹知流:「うん。……で、さっきの話。どこまで本気なの」
小鷹知流:クラスメイトたちの方に向かいながら小声で囁く。
蛇響堂彩芽:「うん? 全部本気だよ?」
蛇響堂彩芽:「お見合いとかもさせられるだろうし……」
蛇響堂彩芽:「知らない相手と無理やり結婚とかはないだろうけど……」
小鷹知流:「お見合い!? 私がいるのに!?」
蛇響堂彩芽:「私がしたいわけじゃないけど!?」
ディーラー:「え、何? お見合いって何の話?」
ディーラー:「ていうか2人ともどこ行ってたのさー」
小鷹知流:「みんな~。私というものがありながら、この女お見合いするとか言うんです~」
蛇響堂彩芽:「知流??????」
小鷹知流:泣きながらクラスメイトたちの方に寄っていく。
ディーラー:「あちゃ~、だめだよ、彩芽。ちゃんと責任取らなきゃ」
ディーラー:「おお、よしよし」
蛇響堂彩芽:「は?????????」
小鷹知流:「うわ~ん」
小鷹知流:「本気なんでしょ。ちゃんと責任取ってくださいね」泣き真似をやめ、彩芽さんに向かって微笑みかける。
蛇響堂彩芽:「め、めちゃくちゃ馴染んでるじゃん……」 ため息を吐き、微笑みを向ける
蛇響堂彩芽:「わかってるよ、知流」
小鷹知流:「うえーん、結婚式の料理は美味しいものが……え?わかってるって……」
蛇響堂彩芽:「だから、知流も頑張ってね?」
蛇響堂彩芽:「大学進学……!」
小鷹知流:「うん……?」
ディーラー:「えっ小鷹さん大学行くんだ……?」
ディーラー:「小鷹ちゃんって成績どうだっけ……?」
小鷹知流:「常に最下位」ピースサインをする。
蛇響堂彩芽:「お父さん説得するには、超優秀な大学を出てもらわないと……」
小鷹知流:「う、噓!?私、大学受験するの……!?」
小鷹知流:「ま、マジぃ……?」目の前の彩芽さんの笑みに、怯えて震えあがった。
ディーラー:
ディーラー:やがて日は暮れ、夜が訪れる。
ディーラー:この地を脅かした悪神はもういない、
ディーラー:蛇神が見守る、平和な夜が───
ディーラー:エモクロアTRPG
ディーラー:「よるにつがえ」
ディーラー:完
ディーラー:ということで、シナリオクリア!
小鷹知流:お疲れ様でしたー!
小鷹知流:楽しかった!
ディーラー:おめでとうございます
ディーラー:よかった~
小鷹知流:ありがとうございます!
ディーラー:で、エモクロアは経験点とかはないんですが
小鷹知流:何があるんだ
ディーラー:シナリオクリアで「∞残響」が1個手に入ります
小鷹知流:残響!
ディーラー:キャラシの残響欄に、シナリオ名とそのセッションで得た感情を記録しておいてね
小鷹知流:これを集めるといいものと交換できたりするのかな
ディーラー:残響は、今後のセッションで消費することで、「残響効果」を得ることができます
小鷹知流:本当に交換できた
ディーラー:判定ダイス増やしたり、振りなおしたり、共鳴レベル下げたりできますが
小鷹知流:すごい
ディーラー:残響1個ごとに1個の効果しか使えないよ
小鷹知流:なんてことだ
ディーラー:ということで、好きな感情で残響を取ってね
小鷹知流:「庇護(関係)」かな。ヤヒロさんかもらった感情でもあるし、大切な人を守りたいという想いでもある。
蛇響堂彩芽:支配(関係)かな
小鷹知流:支配……!?
小鷹知流:何を。誰を。
蛇響堂彩芽:知流以外にないでしょ
小鷹知流:彩芽さん……?
小鷹知流:私が大学に行ったとしても四年間離れ離れになるんですよ?分かってるんですか、彩芽さん?
蛇響堂彩芽:私が大学行っても同じだしなあ
小鷹知流:永久就職したら家にいる間は首輪を付けられそうな気がする。
蛇響堂彩芽:着けないよ
小鷹知流:優しい。
蛇響堂彩芽:?????
ディーラー:ということで、全行程終了!
ディーラー:お疲れ様でした!
小鷹知流:はーい!お疲れ様でした!
ディーラー:お疲れ様でした~
小鷹知流:エモクロアもまたそのうち気が向いたらやりましょうね。
ディーラー:意外と楽しかったねエモクロア
ディーラー:やりましょうか
小鷹知流:システムも分かりやすかったし、なんだかんだ面白かった
小鷹知流:まさか大百足が物理的な被害を出してくるとは思わなかったが
ディーラー:確かに……?
小鷹知流:心霊的な被害じゃないのかよ
小鷹知流:まあ、クトゥルフの邪神とかも物理ダメージ与えてくるもんな……
ディーラー:邪神が復活したら被害凄いことになるでしょ
ディーラー:そういうことです
小鷹知流:ヤバいね。それはヤバい。
ディーラー:なんで「じゃしん」で変換すると「写真」が出てくるんだ……
小鷹知流:僕、最近は「護衛」で変換しようとすると「御影」になって焦る時がある
ディーラー:なんで??????
小鷹知流:わからん……変換機能のせい……
ディーラー:iPhoneの変換はトンチキ結果出してくることも多いが……
小鷹知流:iPhoneの変換は割りとアホ
ディーラー:ともかく、セッションは終わり!
ディーラー:お疲れ様でした!
小鷹知流:彩芽さんさぁ~!ずっと気のある素振りしやがって!本当は私のことどう思ってるんだよ!(急な発作)
小鷹知流:お疲れ様でしたー!