シナリオロイス:輪廻の獣(アルマ・レグナム) 推奨感情:決意/憤懣
あなたはX町に暮らすオーヴァード、あるいはプライベートでX町に来ているオーヴァードだ。
あなたは、近頃起きている非オーヴァード連続殺人事件の任務に就いていた。いつも通り協力していたのかもしれないし、偶然手伝うことになったのかもしれない。どちらにせよ、そう珍しいことではない。――だが、平穏な日常はあっけなく打ち破られる。
突如として、X町の住民達が一斉に覚醒――しかも、覚醒した全員が輪廻の獣(アルマ・レグナム)となり、あなたを含めたオーヴァードに襲いかかる。X町のUGN支部は壊滅し、あなたは生き残った。
生き残った者として、この異常事態を何とかしなければならない。
GM:UGN支部が壊滅します。頑張ってね。
澄川 新:居場所が…!
澄川 新:唯一の居場所が…許せねえ…!(知ってた
椎木沼郁:同僚のチルドレンと
久澄十蔵:先輩エージェントと
功刀歩:支部長です
澄川 新:みんな死ぬんですか!?
GM:全員OPでやられます。
澄川 新:無慈悲…!
GM:ではお次! 今回の招待枠! PC3の野津くんお願いします!
野津敬一(故):はーい
GM:死んでる!
野津敬一(故):OPで死んでいたので故のような姿で失礼致します。
コードネーム | 名前 | シンドローム | Dロイス |
"蓮の台" | 野津敬一 | ウロボロス | 対抗種 |
NOT IMAGE
| 主要エフェクト 原初の赤:ブラッドボム 原初の赤:ウルトラボンバー 果てなき円環 原初の黄:先陣の火 | 主要アイテム コネ:UGN幹部 オーバーカウンター 手配師 |
HP/28 行動値/8 初期侵蝕/36
|
野津敬一(故):"蓮の台"(はすのうてな)野津 敬一(のづ けいいち)です。
野津敬一(故):高校生しながらUGNエージェントをやっています。
野津敬一(故):割りと人当たりがよくいつも人懐っこい笑顔を浮かべてる子です。
GM:その笑顔も遺影みたいになっちゃてる……
野津敬一(故):西国の呪術師の家系の血を引いておりその血に刻まれた呪法でもって戦う感じの子です。
野津敬一(故):自殺すると相手にも死の感覚を強制的に伝えることが出来るという能力を持っているので
野津敬一(故):よく自殺するため、自分の命に対して恬淡としているところがあります。
GM:命大事に!
野津敬一(故):なのに対抗種+オーバーカウンターを持っていて傷の治りが遅いのでいつも包帯とか絆創膏とか貼ってる。困る。
野津敬一(故):能的には原初の赤でパチってきたウルトラボンバーと対抗種+オーバーカウンターで自分も死ぬけど相手も殺す!ブラッドボムでもっかい殺す!的なことをする子です。
GM:コワ~~……
GM:殺意の塊
野津敬一(故):300点になったので先陣の火で行動値を上げたりラストアクションで1回分の自殺でそれを2回やったり
野津敬一(故):世界を喰らうものと万軍撃破で2回シーン攻撃をやったりあと殴られたら復讐の刃したり
野津敬一(故):色々出来るようになりました。色々します。
GM:怖すぎる……
野津敬一(故):戦い方のせいで「お前、戦闘員はやめろよ」と言われがちなので
野津敬一(故):それ以外の面でもそれなりに使える人材であることを示すよう頑張っています。
野津敬一(故):そんな感じの子です。宜しくおねがいします。
GM:よろしくお願いします!
GM:では、そんな殺意マシマシな野津くんのハンドアウトはこちら!
シナリオロイス:X町 推奨感情:尽力/脅威
あなたは実績あるUGNエージェントだ。
関東圏X町。その町が一夜にして大量の輪廻の獣が跋扈する魔街(デモンズシティ)となった。
X町が魔街指定された原因を調査し、対処可能であれば対処するのがあなたの任務だ。
一万五千の輪廻の獣。それが外に溢れれば大変なことになる。これ以上被害を拡大させる訳にはいかない。
秩序を守る盾として、全力で任務を果たさなければならない。
GM:魔街指定された町の調査をしてもらいます。
野津敬一(故):任せろー。
野津敬一(故):最悪都市の閉鎖も考えないとね。
京堂勅子:今回の調査任務の責任者、本部エージェントです。
野津敬一(故):偉い人じゃん
GM:手足になって働いてね。期待しています。
野津敬一(故):がんばります
GM:では、PC4! 今回のFH枠にして紅一点、金雀枝さん!
金雀枝 尊:はい
コードネーム | 名前 | シンドローム | Dロイス |
"不平等な切り札" | 金雀枝尊 | ウロボロス/エグザイル | 遺産継承者 "イフリートの腕" |
(illustration:らぬきの立ち絵保管庫) |
主要エフェクト 紅蓮の憎悪 喰らわれし贄 骨の剣 原初の赤:風鳴りの爪 | 主要アイテム 怨念の呪石 殺戮機関 レストタイム |
HP/30 行動値/6 初期侵蝕/44
|
金雀枝 尊:「私は善人じゃない。一人でも多く、誰かの怒りを守るために。怒りのままに、身勝手に、不平等に人を助ける。」
金雀枝 尊:エニシダ ミコト。18歳JDのFHエージェント。
GM:女子大生!
金雀枝 尊:気性そのものは穏やかですが、言葉や態度にやや棘があるタイプ。
金雀枝 尊:レネゲイド出力が0か100かしかない特異体質であり、背部に埋め込んだ遺産『イフリートの腕』と、FH製『殺戮器官』の合成品を用いて闘うぞ
GM:複腕女子!
金雀枝 尊:そう、戦闘時には四本腕になる。
金雀枝 尊:キャスケット帽は趣味です。遺産の代償で悲哀感情を失っているので、いつも怒ってるように思われがち。口癖は「腹立たしい」
GM:\金雀枝ちゃん/\怒って/
GM:\
金雀枝 尊:はい。
金雀枝 尊:なので自分の怒りを押し通し他人の怒りを代行する、という「憤怒」の欲望を持ったまっとうなFHエージェントです。UGN向きとか言わない。
金雀枝 尊:性能は《極限暴走》《紅蓮の憎悪》などの暴走起点で自バフを盛りまくり、《原初の紫:復讐の刃》や《原初の黒:ライトスピード》で単体をボコボコにする。以上!
GM:こっちも怖いんだよな……
金雀枝 尊:ダイスの調子がいいときは、1ラウンドで200点以上ダメージを叩き込むこともある。
金雀枝 尊:今回もメモリー持ってきてるのできっと帰れる。なんかマスターシーンで死んでるけど
金雀枝 尊:今回は所属セルからのお話だそうで……まぁ、やることはやるとも
金雀枝 尊:よろしくおねがいします
GM:よろしくお願いします!
GM:では、怒りの代行者、金雀枝ちゃんのハンドアウトはこちら。
シナリオロイス:〝マスターロバリー〟 推奨感情:連帯感/畏怖
あなたは遺産の収集を目的とするFHセル〝サルコファガス〟のメンバー、あるいは協力するマーセナリーだ。
あなたはセルリーダー、〝マスターロバリー〟からある遺産の回収を命じられる。
その遺産の詳細は不明だが、世界の理すら捻じ曲げる凄まじい力を持つという。どれだけの確度の情報かは不明だが、その遺産はX町に隠されているという。
あなたの任務はX町に隠された遺産を回収することだ。
GM:遺産を取ってきてね。
金雀枝 尊:ロバリー(強盗)らしい話だ……まぁやるけど
“マスターロバリー”:セルリーダーのマスターエージェントです。
GM:横暴な性格なので付いてくる人間が少なくて、マスターエージェントが率いてるのに零細セルになってます。
金雀枝 尊:あのアマは横暴で性悪で悪趣味だが外道ではない。手を切られない限りはやってやるよ
GM:では! トレーラーを貼って始めて行きたいと思います!
それは蘇るもの。――日常を喰らって。
それは繰り返すもの。――抗えぬ運命と共に。
そして、それは死せるもの。――そして再び蘇る。
関東圏X町。都心から近くも遠くもなく、栄えても廃れてもいない、ごく普通の町。
――その「普通」は一夜にして崩壊した。
非オーヴァード連続殺害事件の裏に隠された真なる意図。
魔街指定。
隠された遺産。
一万五千の輪廻の獣。
あなた達は既に敗北している。
絶望の輪廻を打ち砕け。
ダブルクロス The 3rd Edition 『輪廻するファタリズム』
ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。
GM:よろしくお願いします!
野津敬一(故):しゃーす!
澄川 新:よろしくお願いしまーす!
田中誠二郎:お願いします!
金雀枝 尊:よろしくおねがいします
GM:なお、今回は登場侵蝕は1d3+3システムを導入しようと思っています。
オープニング:野津敬一/+03:12:48
GM:オープニング1 シーンプレイヤー:野津敬一
GM:登場侵蝕を1d3+3でどうぞ!
野津敬一(故):野津敬一の侵蝕率を1D3+3(→ 4)増加 (36 → 40)
野津敬一(故):最低値!
野津敬一:生き返らなきゃ
GM:――時は遡る。
GM:+03:12:48
GM:某県X町。都心から近くも遠くもなく、栄えても廃れてもいない、ごく普通の町。
GM:ほんの三時間程前までは。
GM:X町と隣町を繋ぐ国道が、地盤沈下の工事という名目で封鎖されていた。
GM:しかし、X町との境に屯しているのは作業服を着た工事業者ではない。
GM:迷彩服を身に纏い、重火器で武装した集団。――防衛隊、ストレンジャーズ。
GM:それに並ぶ思い思いの服装をした集団。――UGNエージェント達だ。
GM:あなたもその一員であり、今はUGN側の責任者、本部エージェントの京堂勅子から説明を受けていた。
京堂勅子:「異変の発生からおよそ三時間。X町の魔街指定措置からおよそ一時間」
京堂勅子:「幸いというべきか、厄介なことにというべきか、こちらの封じ込めの必要もなく、異変は一切外に及んでいません」
野津敬一:「封じ込めの必要がないって」
野津敬一:「どういうことです?」
京堂勅子:「このX町には、現在出入り不能な状態です」
京堂勅子:X町と隣町とのちょうど境に手を伸ばすが、見えない壁があるかのようにそこから先には進まない。
野津敬一:「ああ、既に閉鎖がされているような状態であると」
野津敬一:「それは、怖いですねえ。」
京堂勅子:「視界情報も欺瞞され、レネゲイドを用いた観測手段がなければ内部の情報も分かりません」
野津敬一:「閉鎖がこっちの把握できてないやり方で為されてるなら、それがいつ解けるかもわからない。」
京堂勅子:「そういうことです」
野津敬一:傷だらけの少年が人懐っこい笑顔を浮かべながら応える
京堂勅子:「ましてや――こちらの観測では――中には『輪廻の獣(アルマ・レグナム)』が蔓延っています。ご存知です? 輪廻の獣」
野津敬一:「知識としては。」
野津敬一:「実際に遭遇したことはないので、経験からはわかりません。」
京堂勅子:「一体でも町一つを滅ぼす存在です。それが――およそ、一万五千体」
京堂勅子:「現在外に被害がないとはいえ、放置するには危険すぎます」
野津敬一:「ちょっとした軍隊じゃないですか。」
野津敬一:「街の中は大丈夫……じゃないだろうなあ。」
京堂勅子:「そこで、あなたに潜入していただいて、中の状況を確認していただきたいのです」
京堂勅子:「外からの観測では分かることも限界がありますから」
野津敬一:「了解です。」
京堂勅子:「ダリュージ護送任務、偽聖釘討伐、アガルタ事件、華原市防衛戦。これらの任務を達成してきたあなたの経歴を買っての抜擢です」
京堂勅子:「期待していますよ」
野津敬一:命を捨てろ、と言われるに等しい任務を命じられながら、動揺することもなくあっさりとそれを受諾する。
野津敬一:「あはは、今までやってきたことが評価されるのは嬉しいですね。」
野津敬一:「で、中にはいるのはいいんですけど。」
野津敬一:「そっからまた外に出ることは出来るんですか?」
京堂勅子:「あなたが無事なら、試みましょう」
京堂勅子:「先程言った通り、X町は封鎖されています」
京堂勅子:「ストレンジャーズとの合同で、火力を集中した総攻撃で、一人分送り出すだけの穴は作れる試算です」
野津敬一:「思ったより力技」
京堂勅子:「帰りも同じことをすれば帰れるでしょう。相手が対策していなければですが」
野津敬一:(いや、そうしなければ開けないほど、隙のない術式ってことか)
京堂勅子:「確実な帰還方法は、原因の排除なのですが……」
野津敬一:「そいつは、中に入らないとわからないんでしょうねえ」
京堂勅子:「そうなりますねえ」
野津敬一:「わかりました。微力を尽くします。」
京堂勅子:「ああ、そうそう、任務に際してもう一つ、重要な伝達事項があります」
野津敬一:「なんでしょう。」
GM:Rハンドアウトを渡します。
野津敬一:わお
野津敬一:理解しました。
京堂勅子:「よろしいですね?」
野津敬一:「………」
野津敬一:その笑顔に、思わず背筋に薄ら寒いものが走る
野津敬一:「了解です。」
京堂勅子:「では、突入と参りましょうか」
野津敬一:だけど、その必要性はUGNエージェントとして自分にも理解は出来る。だから、そう応えた
野津敬一:「あ、ちょっと待ってもらっていいです?」
京堂勅子:「はい?」
野津敬一:「ここの支部の人たちは、全員が避難できたってわけじゃないんですよね。」
野津敬一:「流石に1万5千の化け物なかで一人っきりは怖いんで、出来るならそっちと合流を試みたいなって思ったんですけど」
京堂勅子:「というより、全員閉じ込められていますね。異変発生から連絡も取れなくなっているので、生死も不明です」
京堂勅子:「生存の可能性は低いと思います」
野津敬一:(避難すら出来ないほどに突然の減少だったんだな)
野津敬一:「ま、俺もそう思いますけどね。でもまずは生存者の捜索からやっていきますよ。」
京堂勅子:「何か他に質問はありますか?」
野津敬一:「質問じゃなくて、お願いが」
京堂勅子:「何でしょうか。可能な限りはお応えしますよ」
野津敬一:「UGNのイリーガルに登録してる。笛橋燎火くんって子がいるんですけどね。」
野津敬一:「コードネームは、"オムニヴォア"で」
野津敬一:「俺が帰ってこなかったら、その子にそのことを報告してもらえませんか。」
京堂勅子:「かしこまりました。必ず伝えます」
野津敬一:「あと、俺の貯金とかも譲ってあげてほしいな。結構貯まってるし。」
京堂勅子:「ええ、構いません。その程度の手続きならば問題なく」
野津敬一:「あはは、助かります。」
野津敬一:(もっとちゃんとした関係だったら、遺族への補償もお願いしたかったけど)
野津敬一:(……それは、うん、俺が帰ってからでいい。)
野津敬一:「あとは、大丈夫です。いつでもいけます。」
京堂勅子:「はい。では……」
京堂勅子:他のエージェントやストレンジャーズ達に向き直り。
京堂勅子:「みなさん、お願いします」
エージェント達:「了解」
ストレンジャーズ:「撃ち方、用意」
京堂勅子:「では、野津さん。一斉攻撃の後、短い間ですが、『穴』が発生するはずです。タイミングを逃さないよう、飛び込んでくださいね」
野津敬一:「はい」
エージェント達:「――行け! 全力でぶちかませ!」
野津敬一:深く呼吸をし、それを吐き出すと同時に覚悟を決める
ストレンジャーズ:「撃て――ッ!」
GM:炎に雷、様々なエフェクトに、大量の重火器が、放たれる。
GM:しかし、それらは全て空中のある一点から先には進まない。
野津敬一:拳を強く握りながら、それを見ている。
GM:十秒に満たない斉射。その短い時間でも防御に特化したオーヴァードですら殺しきる火力。
野津敬一:全員が全力を尽くし、その上で生まれるチャンスは一瞬。自分が、それを逃すわけにはいかない
GM:それでもって、ようやく、それは現れた。
GM:空間に出現した歪み。人一人分は通れるかという『穴』のような揺らぎ。
京堂勅子:「野津さん」
野津敬一:京堂の言葉に一瞬だけ頷き
野津敬一:『穴』に向けて
野津敬一:或いはその先で待ち構えている『死』に向けて
野津敬一:いつものように、駆け出していく
GM:シーンカット ロイス取得のみ可能です。
野津敬一:X町/尽力○/恐怖
オープニング:澄川新/-00:07:35
GM:登場侵蝕1d3+3でどうぞ!
澄川 新:31+1d3+3
DoubleCross : (31+1D3+3) → 31+2[2]+3 → 36
GM:――時は遡る。
GM:-00:07:35
GM:某県X町。都心から近くも遠くもなく、栄えても廃れてもいない、ごく普通の町。
GM:今は、まだ。
GM:X町の一角に、功刀印刷という、小さな印刷会社がある。
GM:スーパーのチラシや町の広報誌、時には個人製作の本の印刷などを手がけている。
GM:というのは、表の顔であり、その本来の姿はこのX市におけるUGN支部である。
GM:あなたは、その一員のチルドレンとして、ブリーフィングルーム――と呼ぶには手狭な、スタッフルームとでも呼ぶべき部屋で待機していた。
支部長から任務の説明があるとのことだが、支部長はまだここにはいない。
GM:あなたの他に、二人が支部長を待っている。
椎木沼郁:「あー、だりっすねー」
椎木沼郁:頬杖を突いて、ぱらぱらと手元の漫画雑誌をめくりながら少女が言う。
椎木沼郁:X町支部チルドレン、椎木沼郁。あなたとは同年代で、不登校仲間でもある。
椎木沼郁:「任務とか、やる気まんまんの十蔵先輩と新くんがやればいいじゃないすかー」
久澄十蔵:「……二人で事足りる任務なら、お前は呼ばれない。今回はそうではないのだろう」
久澄十蔵:一見して長物が入っていると分かる袋を肩に掛け、着座せず壁際に立つ男。
久澄十蔵:X町支部エージェント、久澄十蔵。この道十年になろうかというベテランで、それ以前から武芸を身に付けていた生粋の戦士だ。
澄川 新:「そうだよ、そんなこと言わないで頑張ろうよ」
椎木沼郁:「二人とも相変わらず真面目っすねー。新くん、楽しい話しましょーよ」
椎木沼郁:「今週のジャンプ読みました?」
澄川 新:「た、楽しい話…?」
椎木沼郁:「やっぱ高校生家族いいっすよねー。状況はシュールなのにキャラはめっちゃ真剣でウケますよね。絶対一郎、ライバル校にもでかい感情向けられますよねこれ」
澄川 新:「高校生家族、人気出て来てくれて嬉しかったなー」
椎木沼郁:「ねー、いいっすよね。あたし、毎回アンケ一位で出してますよ」
澄川 新:「ボクはSAKAMOTODAYSが今週は一番面白かったな」
久澄十蔵:「……フン」鼻で笑う。
澄川 新:「ティラノサウルスの化石と戦闘、かっこよかったなー」
椎木沼郁:「サカモトもいいっすよねー。……って、十蔵先輩何すか」
椎木沼郁:「十蔵先輩は何が好きなんすか? 人の趣味を笑うってことは、さぞご立派な作品なんでしょーね」
久澄十蔵:「アイアンナイトだ」
澄川 新:「アイアンナイトって…あのアイアンナイトですか?」
椎木沼郁:「……え?」
椎木沼郁:「何すかそれ、知らん……」
久澄十蔵:「ヒーローとして大切なものが全て詰まっている」
椎木沼郁:「ヒロアカみたいな……?」
澄川 新:「えーっと…ゴニョニョ…」
澄川 新:聞こえないように椎木沼さんにバトル系の打ち切り作品だと耳打ちする
久澄十蔵:「ふむ、僕のヒーローアカデミアか。最近の展開は俺好みではあるな」
椎木沼郁:「打ち切りかよ!」
久澄十蔵:「……見る目のない人間が多すぎるんだ」
澄川 新:「ボクも好きでしたよ、アイアンナイト」
久澄十蔵:「フ、分かっているな、澄川」
椎木沼郁:「えー……全然分からん……」
GM:その時だ
功刀歩:「いやあ、待たせちゃったね、ごめんごめん」
功刀歩:スタッフルームの扉を開けて、中年のくたびれたスーツを着た男が入室する。
功刀歩:このX町支部の支部長、功刀歩だ。
澄川 新:「支部長…!」パッと顔が明るくなる
椎木沼郁:「あ! 支部長! 支部長はアイアンナイトって知ってるっすか!?」
功刀歩:「え……アイアン……何だって……?」
椎木沼郁:「ほら! 普通知らないっすよ!」
澄川 新:「支部長はジャンプ、お好きですか?」
久澄十蔵:「支部長」
功刀歩:「えっ、えっ、何……?」
久澄十蔵:「駄目ですね」
功刀歩:「駄目なの……? 僕……」
椎木沼郁:「そんなことないですよ! 時代は高校生家族っすから!」
功刀歩:「? 有名なご家族がいるのかい……? 芸能人?」
澄川 新:「ジャンプ、貸してあげますので一緒に読みましょう?」
椎木沼郁:「あ、駄目っすね」
功刀歩:「うう……よく分からないけど、優しいのは新くんだけだよ……」
澄川 新:「知らない人にはこれから布教すればいいんです」がっつぽーず
功刀歩:「って、そうじゃない! 任務だよ任務!」
椎木沼郁:「うえー」
久澄十蔵:「フン」
澄川 新:「あっはい」
功刀歩:「ここ最近、連続殺人事件が起きてるのは知ってるかな」
功刀歩:「被害者は全員非オーヴァードなんだけど、どうもオーヴァードの犯行の可能性が出てきた」
久澄十蔵:「非オーヴァード狙いの小物か。つまらなそうだ」
椎木沼郁:「そんなこと言っちゃってー、本当はやる気まんまんって知ってるんすよ」
椎木沼郁:「フン――ああ、そうだな。腕は鳴る。俺の槍は強弱に関わらず、邪悪を抉る」
澄川 新:「久澄さんですからね」
功刀歩:「ははは……みんなあんまり無茶しないようにね……」
功刀歩:「手がかりが少ないから、まずは地道な調査になるけど」
澄川 新:「ボクも頑張りますよ!……ちょっと怖いけど」
功刀歩:「うん……僕ら(UGN)を甘く見てるなら、少し痛い目を見てもらおうか」
椎木沼郁:「気合い入ってんなあ。正直うちは面倒っすけど……ま、なめられるのもだるいっすからね」
久澄十蔵:「相手が何であれ、俺のすることは変わらん」
澄川 新:「椎木沼さん、いっつもそう言って…」
澄川 新:「いつも一番頑張るんだから」と小声で
功刀歩:「よし、じゃあまずは事件の確認から――」
功刀歩:その時、功刀の持つ端末からけたたましい音が鳴る。――警報音だ。
澄川 新:「この音…警報…!?」
功刀歩:「……侵入者? 何だ、これ」
久澄十蔵:槍を手に取る。
椎木沼郁:「まただるいことになりそうな……」
功刀歩:「このレネゲイド濃度……数……まずい!」
澄川 新:「えっ…えっ…!?」表情が焦りと不安に変わる。
GM:突如、破壊音と共に、複数の影が現れる。
輪廻の獣:「――」
輪廻の獣:白い仮面の、獣達。
椎木沼郁:「なっ、何すかこいつら……!」
久澄十蔵:「……チッ」槍を構える。
澄川 新:「誰…FH…?違う、なんだコレ…!?」
功刀歩:「この姿……まさか、『輪廻の獣』……!?」
久澄十蔵:「制圧する」
澄川 新:『輪廻の獣』、それは知識にはない。だが相対して実感する。
澄川 新:これは、まずいモノだと。
久澄十蔵:久澄十蔵、コードネーム“抉邪槍”。
久澄十蔵:バロールの魔眼を愛用の槍と融合させ、伸縮自在、攻防一体の卓絶した槍を振るう、歴戦のエージェント。
久澄十蔵:その槍が振るわれ――
輪廻の獣:「――」
久澄十蔵:――折れた。
久澄十蔵:「何……!?」
椎木沼郁:「十蔵先輩……! どいてください!」
澄川 新:「嘘だ…!?」
椎木沼郁:椎木沼郁。コードネーム〝アニヒレーション・サイト〟。
椎木沼郁:この世と同位相に存在するレネゲイドで構築された異世界を視認する左目を有し、二つの世界を喰らい合わせ、部分的な対消滅を起こす。
椎木沼郁:それは、こちらの世界にはあらゆる物を破壊する嵐として現出する。
椎木沼郁:――はずだった。
椎木沼郁:「な……何で……何も……起きない……」
功刀歩:「……新くん、逃げるんだ」
澄川 新:「ば、馬鹿なこと言わないでください!」
澄川 新:「ボクも…!ボクも加勢します!」
功刀歩:「あれには、勝てない。三人でも足止めがやっとだろう」
澄川 新:「そんな…!」
澄川 新:「だったら支部長が…!」
澄川 新:自分よりも実力は上であろう、二人の攻撃が通じていない。
澄川 新:その時点で、自分が加勢しても現状を打開できないのは明白。
澄川 新:それでも。仲間を置いていくなどと。
功刀歩:「――新!」
功刀歩:初めてかもしれない。穏やかなこの男が声を荒げた。
澄川 新:「ッハイ!」
功刀歩:「……頼むよ。二度も、目の前で息子を失いたくない」
澄川 新:「……でも!……だって支部長!」
功刀歩:「支部長命令だ。……ごめんね、本当に」
澄川 新:頭ではわかる。
功刀歩:「絶対に生き残ってくれ」
功刀歩:「……そう思えるように、一つ伝えよう」
GM:Rハンドアウトを渡します。
澄川 新:はい…
功刀歩:「辛いことを頼んで、本当にごめんね」
澄川 新:「ウゥ…」自然と涙が溢れてくる。
澄川 新:「わかり…ました」
澄川 新:目元を乱暴に拭う。
澄川 新:「でも!必ず助けに戻りますから…!」
輪廻の獣:「――」
澄川 新:「絶対!絶対迎えに来ますから!」
功刀歩:「ああ――。さあ、行ってくれ」
功刀歩:「君には手出しさせないから」
功刀歩:功刀歩。コードネーム〝ゼット〟。
功刀歩:敵に最後を突き付け、そして……秩序の最後の砦足らんとする男だ。
功刀歩:「……二人とも、悪いね」
久澄十蔵:「フン……相手が誰であろうと、俺のやることは変わらないと、言ったはずです」
久澄十蔵:折れた槍の穂を持って構える。
椎木沼郁:「いやいや、本当やめてほしいっすよ。――ま、でも仕方ないっすね」
輪廻の獣:「――」 「――」 「――」
輪廻の獣: 「――」 「――」 「――」
輪廻の獣: 「――」 「――」 「――」
輪廻の獣:無数の獣が、三人を飲み込む。
澄川 新:「椎木沼さん!久澄さん!支部長!」
澄川 新:「必ず…必ず戻りますから…!」
澄川 新:「生きて…!」
GM:――それ以上、返事はなかった。
澄川 新:届いたかはわからない。
澄川 新:それでも託されたからには、自分は生きなければ。
澄川 新:目指すは、支部の緊急脱出路。
澄川 新:溢れる涙を拭いながら、警報鳴り響く支部を後にした。
GM:その日、UGNX町支部は壊滅した。
GM:そして、X町は一万五千体の輪廻の獣によって、魔街指定措置を受けた。
GM:シーンカット。ロイス取得が可能です。
澄川 新:輪廻の獣 決意/憤懣 でロイスを取得。
オープニング:金雀枝尊/-13:24:09
GM:1d3+3で登場侵蝕をどうぞ!
金雀枝 尊:金雀枝 尊の侵蝕率を1d3+3(→ 5)増加 (44 → 49)
GM:――時は遡る。
GM:-13:24:09
GM:どことも知れぬ場所。部外者にはその位置を気取られぬよう配置された隠れ家。
GM:あなたが所属する“サルコファガス”セルのセーフハウスだ。
GM:あなたはセルリーダー、“マスターロバリー”に呼び出され、セル内の通路を連絡役のエージェントと共に歩いていた。
エージェント:「いやあ、金雀枝には頭上がんないよ。ちのセルでまともに戦えるのはマスターロバリーと金雀枝くらいだからな」
金雀枝 尊:「あのアマもそう思っていればいいんだがな」
エージェント:「あの人性格最悪だからさ、雇われてくれる奴もなかなかいないし……」
金雀枝 尊:一応にも上司であるマスターロバリーを『アマ』呼ばわりする、キャスケット帽の少女
???:たったったっ、と軽快な足音。
???:「だーれーがー」
???:「マスターロバリーだこらァ!」
金雀枝 尊:「そら来た」
???:エージェントに跳び蹴りを見舞う。
エージェント:「ゴベーッ!」
???:「アタシのことはマスターレガシーと呼べって、いっつも言ってんだろうが!」
金雀枝 尊:「お似合いじゃないか、強盗《ロバリー》」くすり、と笑いながら
“マスターロバリー”:「アタシは強盗じゃねえ、全部の遺産はアタシのもんだ!」
“マスターロバリー”:「金雀枝ァ、お前、ちゃんと部下として働いてるからお前に遺産預けてやってんだからなァ」
金雀枝 尊:「はいはい」
“マスターロバリー”:「あんまり敬意が足りてないとアタシの聖剣の王者の錆にするぞ」
エージェント:「……リーダー、適合してないからただの鉄の塊でしょうに……」
金雀枝 尊:「……で、何の用だ強とと……失礼。マスターレガシー」「背中のはやらんぞ」
“マスターロバリー”:「うるせー!」逆エビ固めにする。
エージェント:「ギエー!」
金雀枝 尊:遺産。せいかくには遺産と殺戮器官の合成品。それが彼女の背中には埋め込まれている。
“マスターロバリー”:“マスターロバリー”。あらゆる遺産に不適合でありながら、その不適合の遺産で、様々な遺産を奪い、それを狙うものを返り討ちにしてきたマスターエージェントだ。
“マスターロバリー”:「いつも通りの仕事だよ、金雀枝ァ」
“マスターロバリー”:「遺産を奪……回収してこい」
金雀枝 尊:「また押し入り強盗か……」
“マスターロバリー”:「今回のはすげえぞ。何たって、世界の……何だっけ」
エージェント:「世界の理を捻じ曲げる……でしょ」
“マスターロバリー”:「おう、それそれ。よく分かんねえけどすごそうだろ」
金雀枝 尊:「眉唾だな……」
エージェント:「実際情報の確度もよく分かってない。噂程度のものだよ」
“マスターロバリー”:「だとしても、だ。そこに遺産があるなら取りに行く。それがアタシ達だ」
金雀枝 尊:「一緒にするなアマ」
金雀枝 尊:「……で、場所は?」ため息まじりに
“マスターロバリー”:「X町。田舎……って程でもねえのか。まあ、普通の町だな」
金雀枝 尊:「なんでまたそんな場所に……いや、聞くだけ無駄か」
金雀枝 尊:「それで、見た目だとかの情報はないのか? 流石に今の話だけで探すのは無理があるぞ」
“マスターロバリー”:「しらねー。そんなとこにある遺産なら、行けば何かしら情報あるだろ」
金雀枝 尊:「おいクソアマ、いい加減私も怒るぞ」
“マスターロバリー”:「しょーがねーだろー。後藤の調べが甘いのが悪い」
エージェント改め、後藤誠:「いや……たったこれだけの情報で調べろってのが無茶なんですよ……」
金雀枝 尊:「そんなんだからまともな戦闘員がお前の他に私しかいないんだろうが」
“マスターロバリー”:「まあまあ、あたしだって無茶だってのは分かってる」
“マスターロバリー”:「だから……」
“マスターロバリー”:「……頼む!」手を合わせる。
金雀枝 尊:「だから?」
金雀枝 尊:「………………」
“マスターロバリー”:「ほら、マスターエージェントのお願いだぞ」
金雀枝 尊:「……はぁ」
“マスターロバリー”:「あとは、そうだな……これならどうだ」
GM:Rハンドアウトを渡します。
金雀枝 尊:「そこで“命令”とか言わないからクソアマなんだよ、お前は」
“マスターロバリー”:「頼んだぞ、金雀枝ァ」
金雀枝 尊:「……全く腹立たしい」
金雀枝 尊:「手段と結果は“いつも通り”でいいな?」
“マスターロバリー”:「おう、好きにやれ」
金雀枝 尊:「わかった。期待しないで待っていろ」
金雀枝 尊:マスターロバリー。強盗《ロバリー》と名が入っている通りの、横暴かつ性悪かつ悪趣味な女。
金雀枝 尊:だが外道ではない。いっそ露悪的、ないし挑発的な態度の自分を側に置いて重宝する上に
金雀枝 尊:命令ではなくお願いという言葉を使う。遺産と自分のコードネームが関わらなければ、いっそ性根は自分に親しいものもあるかもしれない。
金雀枝 尊:……だから気にかけてしまうのだろうな。我ながら、甘いものだ
GM:シーンカット ロイス取得ができます。
金雀枝 尊:上司_マスターロバリー_好意/○憤懣
オープニング:田中誠二郎/-29:51:13
GM:登場侵蝕は、覚醒前なのでなし!
田中誠二郎:ヤッタ―
GM:――時は遡る。
GM:-29:51:13
GM:昨日と同じ今日、今日と同じ明日。このままの日々が、ずっと続くと思っていた。
GM:――某県X町。都心から近くも遠くもなく、栄えても廃れてもいない、ごく普通の町。
GM:あなたは勤めているコンビニでの仕事を終え、帰路に就いていた。
田中誠二郎:イヤホンで音楽を聴きつつ、のんびりと歩いている。
GM:通勤路では、人通りの少ない道を通ることもある。近頃は殺人事件が起きているということで不安に思う人も多いだろうが、あなたはどうだろう。
田中誠二郎:殺人事件に関しては不安に思ってない、というか気にする余裕もない。
田中誠二郎:漠然と渦巻く将来への不安を、音楽と今日1日の仕事の満足感で払拭するのに必死だった。
田中誠二郎:昨日も、多分明日も。
GM:そんな、変わらない日常の中、小さな異変が起きる。
天喰大輝:「――あの、すみません」
田中誠二郎:「……ん?」 イヤホンを外して振り向く
天喰大輝:大学生くらいの青年。最低限セットされた髪に無難な服装。大きな特徴のない青年が、話しかけてきた。
天喰大輝:「ちょっと道をお聞きしたくて……郷土資料館ってどう行けばいいんでしょうか」
田中誠二郎:「ああ、道……」 その言葉を聞いて、頭を切り替える。
田中誠二郎:コンビニ店員だ。道を聞かれることも多い。
GM:そうだな……ここでちょっと知覚を振ってもらいましょう。
GM:難易度は5。
田中誠二郎:知覚は……無いな。感覚も1だ
田中誠二郎:1dx>=5
DoubleCross : (1DX10>=5) → 6[6] → 6 → 成功
田中誠二郎:ウオーッ
GM:お、成功。では、目の前の青年があなたの反応を観察しているような気がします。
天喰大輝:「……」
田中誠二郎:スマホからイヤホンを引き抜くと、自動で音楽が止まる。地図アプリを起動する。
田中誠二郎:「郷土資料館は……あの、何か?」
田中誠二郎:少し困ったような笑みを浮かべる
天喰大輝:「え、ああ、いや……この辺りって殺人事件が起きてるんですよね」
天喰大輝:「なのにこんな人通りの少ないところを普通に通ってるので、大丈夫かなって……」
田中誠二郎:「殺人事件?ああ、そういえばニュースでもやってましたね」
天喰大輝:「俺は道に迷ってここにいるんですけど……」
田中誠二郎:「ウチの後輩も、怯えてる奴が結構、じゃなくて」
田中誠二郎:「まあ、そうですね……こっちの方が家に近いので……」
天喰大輝:「……気を付けた方が、いいと思います」妙に真剣な表情で。
田中誠二郎:早く帰って休みたい、とか考えることが多いから、出来るだけ早く家に帰りたい、とか恥ずかしいことは言わないように
田中誠二郎:「え?ああ、わかりました、ありがとうございます」
田中誠二郎:ちょっと虚を突かれたように言ってから、スマホを差し出す。
田中誠二郎:「で、ええと、郷土資料館でしたよね……この辺り、マップには載ってないんですけど結構大きい看板が……」
天喰大輝:「ああ、こっちか。全然逆方向だったなあ……」
天喰大輝:頭をかく。すると、肩にかけた鞄が揺れて、そこに付いているキーホルダーが目に入るだろう。
田中誠二郎:「あー……そうですね」 苦笑する
田中誠二郎:「……あれ、そのキーホルダー」
天喰大輝:「ん、ああ……好きなんですよ。ちょっと前のやつなんですけど」
天喰大輝:十年ほど前の特撮ヒーローのストラップだ。
田中誠二郎:「珍しいですね、懐かしいなあ」
田中誠二郎:「俺も好きなんですよ」
天喰大輝:「えっ、そうなんですか?」
天喰大輝:どこか落ち着いた、壁のある印象
天喰大輝:それが消え、表情が明るくなる。
田中誠二郎:「はは、まあ、もう25にもなるのにって感じですけどね」 財布を開き、その中からカードを取り出す
田中誠二郎:天喰が持ってるものの、更に数年前のヒーローのブロマイド
田中誠二郎:「お守りみたいなものかなあ」 そのままブロマイドをしまう
天喰大輝:「あー! 懐かしいなあ。あ、すみません、何かテンション上がっちゃってますね」
田中誠二郎:「いや、大丈夫ですよ」
天喰大輝:「お守り……分かります。俺のもそんな感じなんで」
田中誠二郎:「せっかくですし、目的の場所まで案内しましょうか?」
天喰大輝:「……え、いいんですか?」
田中誠二郎:「その……話が合う人、久々で」 恥ずかしそうに笑う。ネットではもちろん話す相手はいるが、現実ではなかなか
田中誠二郎:「それにほら、『ヒーローは助け合いでしょ』……なんて……」
天喰大輝:「はは……じゃあ、お願いします」
田中誠二郎:「…………ははは」 自分の言葉に更に恥ずかしそうになって
田中誠二郎:「じゃ、じゃあ、こっちですね」
田中誠二郎:「あ、俺、田中って言います」
天喰大輝:「恥ずかしがることないですよ。男の子なら、ヒーローに憧れるのは「普通」ですから」
天喰大輝:「天喰大輝です」
田中誠二郎:「あ、下の名前は誠二郎」 と付け加えて
天喰大輝:「……いい名前ですね」
田中誠二郎:「よろしく、天喰さん」 手を差し出す
天喰大輝:「よろしくお願いします」その手を取る。
田中誠二郎:昨日と同じ今日、今日と同じ明日……正直、そんな日々がずっと続くとは思っていなかった。
田中誠二郎:不安定な生活で、不安と戦う日常、そんなものに脅かされ続けるのも嫌だった。
田中誠二郎:今日は珍しいことがあった日だ。気が合う青年と出会えて、ヒーローへの憧れを肯定してくれて
田中誠二郎:ちょっとした”人助け”も出来た。
田中誠二郎:すこしずつ、変わって良ければ良いな、と足を踏み出して。
田中誠二郎:この時の俺は、そんな楽観的な考えを持っていた。
GM:シーンカット ロイス取得ができます。
田中誠二郎:天喰大輝 〇好意/不安 で!
ミドル1:±00:00:00
GM:他登場不可 登場侵蝕は不要です
田中誠二郎:はーい
GM:――そして、時は正しく廻り始める。
GM:偶然趣味の合う大学生――天喰大輝と出会った翌日。
GM:いつも通り、しかし昨日よりも遅いシフトでバイトを終えたあなたは、昨日と同じように人通りの少ない道を帰っていた。
田中誠二郎:(そういえば、昨日忠告されたっけな、なんて)
田中誠二郎:思いつつも、いつもと同じ道を歩くのは、もしかしたら偶然の再会を期待していたのかもしれない
田中誠二郎:当然、案内をされた翌日に迷うはずもなく、結局忠告に従っておけば、と
田中誠二郎:後悔することになるのだ。
GM:その時、昨日と同じくあなたに声が掛けられる。
GM:ただし、その声の主は昨日とは違う。
“S.G.”:「――お。ちょうどいいのがいるじゃねえか」
田中誠二郎:「?」
“S.G.”:人相の悪い、あからさまに危険な匂いのする男。
“S.G.”:そして――
ラルーデファタル:「……」
ラルーデファタル:その傍らに、白髪に、異様なまでに白い肌。コントラストを成す漆黒の装束。ギラギラと見開かれた四白眼が特徴的な少年がいる。
田中誠二郎:「……」 思わず、後ずさる。
“S.G.”:「いるもんだな、ちょうどいいカモが。いやあ、お前みたいな警戒心の薄い現代人がいてくれて助かるぜ」
“S.G.”:「面倒でつまらない仕事だが、成果を出さなきゃ俺の評価が落ちるんでね」
田中誠二郎:その言葉に、ドッと冷や汗が噴き出す。
田中誠二郎:(あっ、えっ、と逃げなきゃ)
ラルーデファタル:「……“S.G.”。こいつをやればいいのか」
“S.G.”:「……それがてめえの仕事だろうが、“ラルーデファタル”」
田中誠二郎:(いや、警察?でもまだ何もされてないし)
田中誠二郎:ドクドクとなる心臓とぐるぐると回る思考に、身体が追い付かない。
“S.G.”:「けっ、何が悲しくて非オーヴァード相手に試運転するような小物の護衛なんざしなきゃなんねえんだろうな」
田中誠二郎:(……体が、動かない)
ラルーデファタル:「上からの仕事を全うするだけだ。僕も、お前も」
田中誠二郎:完全に竦んでしまっている。幸運なことに、これまで荒事に巻き込まれた経験はなかった。
ラルーデファタル:闇夜に紛れ、本来なら見えないはずの少年の影。
ラルーデファタル:その輪廓を目視できる。何故なら、闇夜よりも、深く、馴染むことすらない程に黒かったからだ。
“S.G.”:「あー、これで何人目だ? 何人殺せばいいんだか」
ラルーデファタル:「……五人目だ。終了条件は人数ではなく、期限だ」
ラルーデファタル:あなたなど眼中にないといった様子の二人とは関係なく、影は変化する。
田中誠二郎:期限……日によっては、例えば数日後だったら、こんなことにはなっていなかったのかもしれない。
ラルーデファタル:「ここだと……まあ、車が妥当なところか」
ラルーデファタル:影が立体化する。少年の形から、変化する。
ラルーデファタル:自動車――真っ黒な、直撃すれば当然のように人を殺す質量を持った、真っ黒なトラックの形に変わる。
田中誠二郎:「なっ、なんなんだよ!」 口からようやく、カチカチという歯を合わせる以外の音が出た。
“S.G.”:「過去視……とその再現。使いこなせば強力になるって話だが……最大出力がこれじゃあなあ」
田中誠二郎:「なんなんだよ!あっアンタら!」 この場に置いて最も意味のない発言
“S.G.”:「あ? 聞いて意味あるか、それ。ただでさえつまんねえ任務でつまんねえこと聞くなよ」
ラルーデファタル:「“アルコン”セル。と言っても通じないだろう」
ラルーデファタル:「――意味なく死ね」
ラルーデファタル:影のトラックが、あなたに迫る。
田中誠二郎:「────あっ」
ラルーデファタル:高速で迫る大質量。恐怖で震えるあなたに避ける術はない。
田中誠二郎:呆然と、その影のトラックを見ていた。やけにゆっくりとした動きで
田中誠二郎:(俺、死────) 死ぬんだ、というボヤキすら思考に残せず
田中誠二郎:田中誠二郎は、普通に、潰れて死んだ。
“S.G.”:「終わりだ終わり。今日は帰るぞ。ったく、張り合いねえ」
ラルーデファタル:「ああ。――いや」
ラルーデファタル:「まだ終わりじゃないようだ」
天喰大輝:「――くそ、だから忠告したのに」
天喰大輝:そこに現れたのは、昨日あなたが出会った大学生。天喰大輝。
“S.G.”:「あ? 何だてめえ――」
天喰大輝:「――黙れ。死ね」
天喰大輝:突如、その髪と目が白く染まったかと思うと、“S.G.”と呼ばれた男の体が白い炎に包まれる。
“S.G.”:「なッ――が、ァ、あ……!?」
“S.G.”:「何だ……これ、能力が使えな……は、ぁ、ああああああ――!?」
“S.G.”:そのまま、灰になるまで燃え尽きる。
ラルーデファタル:「……」自らの護衛役だった男が燃え尽きる様を見て。
ラルーデファタル:「なるほど」
ラルーデファタル:「――待っていたぞ、“異端審問”」
天喰大輝:「……何?」
ラルーデファタル:「お前を待っていたんだ。非オーヴァードを殺し続けたのも、お前ならそれを看過しないと知っていたからだ」
天喰大輝:「――お前」
ラルーデファタル:「――今だ」
“S.G.”:死体が、蠢く。
“S.G.”:確実に死んでいる。だから、動いているのは死体ではなく――その、内側。
“S.G.”:燃え尽きた死体から、何かが飛び出して――
アレフ:「は、は、ハハハハハハハハ――!」
アレフ:まるで道化師の衣装だけが宙に浮いているような、異形が姿を現す。
アレフ:「ご苦労ラルーデファタル! よろしく天喰大輝!」
アレフ:「俺は“アルコン”セル、セルリーダーのアレフ! 以後お見知りおきを!」
天喰大輝:「セルリーダー……? まずその“アルコン”ってとこから知らないんだが――」
天喰大輝:「何にせよ、お前達は「普通」を脅かした。俺の、敵だ」
天喰大輝:再び、白い炎を繰り出す――その瞬間だった。
アレフ:「ああそうさお前の敵で――お前は俺達の敵だ! ならこっちが反撃するのも当然だよなあ!」
アレフ:エネミーエフェクト《能力強奪》を使用。
アレフ:本来、対象者の所持エフェクトを奪うエフェクトですが、対象がNPCであることもあり、特殊裁定を行います。
アレフ:対象は天喰大輝。奪うのは――輪廻の獣。
天喰大輝:「な――、ぁ」
天喰大輝:白く染まっていた少年が、黒く戻る。
天喰大輝:膝を付いて、大量に汗を流している。
アレフ:「とはいえ、こんなもの俺の手には余る。だから――ラルーデファタル!」
アレフ:「お前にやるよ」
アレフ:《異能の継承》使用。輪廻の獣をラルーデファタルに譲渡します。
ラルーデファタル:「ああ、受け取った」
GM:そして、その瞬間が来た。
±00:00:00
輪廻の獣:「――」
輪廻の獣:「――」「――」「――」「――」「――」「――」
輪廻の獣:突如として、X町の非オーヴァード達が、一斉に輪廻の獣と化した。
GM:その一部始終を、あなたは見ていた。
田中誠二郎:(なんだ……?バケモノ……天喰くん?……炎……影……) 纏まらない思考の渦の中で、鋭敏化した感覚から伝わる状況だけが脳裏に叩き込まれている。
GM:死に瀕しながら。いいや、死にながら。
GM:蘇りながら。
田中誠二郎:(なんだろう、わからない、死ぬ、死んだ?)
田中誠二郎:(怖い)
GM:1d3+3の登場侵蝕をお願いします。
田中誠二郎:24+18+1d3+3
DoubleCross : (24+18+1D3+3) → 24+18+1[1]+3 → 46
田中誠二郎:18は覚醒:死の分
GM:そして、同時にRハンドアウトを渡します。
田中誠二郎:はーい
田中誠二郎:へえ~~~
田中誠二郎:了解です。受け取りました。メモメモ
ラルーデファタル:「目的は果たした。アレフ。僕は次の地点に向かう」
アレフ:「へいへーい、了解。頑張れよー」
天喰大輝:「何を……した。何を……する気、だ」
ラルーデファタル:それには答えず、その場を離れる。《瞬間退場》
アレフ:「教えないよー! お前自分で敵だって言っただろ」
アレフ:「ハハハハハ――! 安心しろよ、ここでは殺さないでやる! 大事なピースをくれたお礼にね!」
アレフ:「ハハハハハ――!」
田中誠二郎:その言葉の直後、道化の服に突き刺すような衝撃が走る。真っ直ぐに。
田中誠二郎:音の速度で。
アレフ:「ハハハハハ――ご、べっ」
アレフ:為す術なく、吹き飛ぶ。
田中誠二郎:その先には、異形の鎧。
田中誠二郎:「…………」 ただ俯いてそこにいた。街灯が鈍色の体を妖しく照らし出していた。
田中誠二郎:そして
田中誠二郎:「aaaaaHHHHHH!!!!!」叫んだ。こわい!こわい!こわい!
アレフ:「……い、いってええええ! 何だお前! 酷いことするなあ!」
田中誠二郎:獣のような叫びが迸る。侵蝕率が高ければ、それは自らを鼓舞する雄たけびにもなっただろう。
アレフ:「覚醒した? このタイミングで? ったく、これだから人間は……」
田中誠二郎:ただ、恐怖から、”明らかにおかしい”宙に浮く道化の服に攻撃を仕掛ける。
田中誠二郎:じゃきん、と
田中誠二郎:腕の側面から甲殻の刃が伸びた。
田中誠二郎:そして再度、一直線。わかっていても避けられる速度ではない。
田中誠二郎:衝撃波がX状に走り、その衣を切り裂く!
アレフ:「おいおいおいおい、ちょっと待て待て待てって!」
アレフ:「ぐああああああああ――っ!」
アレフ:道化師の服が、地面に落ちる。苦しむようにのた打っている。
アレフ:「やめ……ろよ。俺は弱いんだぞ……」
田中誠二郎:ふらふらと、幽鬼のように、トドメを刺さんと近づく。
アレフ:「勝利宣言しようとして残ったのが失敗だった! 俺もラルーデファタルと一緒にさっさと離れればよかった!」
田中誠二郎:赤い瞳が、瞬いた。
田中誠二郎:(こわい、こわい、こわい)
田中誠二郎:(こわいものは、消さなきゃ)
田中誠二郎:ゆっくりと、深く深く腰を下げる、足から刃が飛び出す。
田中誠二郎:そして、地面を蹴る。
田中誠二郎:地面と水平に、音を置き去りにして────
田中誠二郎:────SLASHER XX
田中誠二郎:二重の衝撃が”アレフ”を襲った。
アレフ:「が――は」
アレフ:その衝撃に、道化服は耐えられない。
アレフ:戦闘不能です。
アレフ:そして、その時、FHセルリーダーエンブレム《ルーザー》を使用します。
アレフ:戦闘不能になった時、タイタスを一つ昇華することでシーンから退場します。
アレフ:“S.G.”のタイタスを昇華し、シーンから退場します。
アレフ:「つ……強い……強いなあ……俺じゃ勝てない……」
アレフ:「だから……逃げる!」
アレフ:「ハ――ハハハハハ――! すごいよお前! 覚醒直後でこんなに強いなんて!」
アレフ:「だけど残念だったな! 俺は勝てなくても――俺達の勝ちは動かない!」
アレフ:「ハハハハハハハハ――!」
アレフ:そう言って、風に飛ばされるように、アレフはどこかへ飛び去ってゆく。
田中誠二郎:「…………」
天喰大輝:「……」
天喰大輝:「……田中、さん」
田中誠二郎:「……?」 言葉に、不思議そうに振り向き
田中誠二郎:我に返る
田中誠二郎:「天喰さん?」
田中誠二郎:「あれ、俺……なんだコレ……」
天喰大輝:「……ああ、そうか。くそ、俺が間に合わなかったから……」
天喰大輝:「――田中さん。落ち着いて聞いてください」
田中誠二郎:ボロボロと鎧が崩れ落ち、中から血塗れの青年が現れる。
田中誠二郎:「え……」
天喰大輝:「あなたは、もう、「普通」じゃない」
田中誠二郎:「それって、どういう……」
天喰大輝:「「普通」の人間じゃない――俺と同じ、化け物になったんです」
田中誠二郎:「化け……物……」 呆然と呟く。
天喰大輝:「……詳しい説明をしたいところですが、どうにもその時間はないらしい」
輪廻の獣:「――」「――」「――」「――」「――」「――」
田中誠二郎:「……ひっ」
輪廻の獣:気付けば、白い面を付けた獣達に囲まれている。
天喰大輝:「どうしてこんなことになってるのかは分からないけど――あれには、多分勝てない」
田中誠二郎:尻もちをつき、一瞬、自分の胸元を見て
田中誠二郎:「……あっ、は、はい」
天喰大輝:「逃げますよ」
田中誠二郎:「そりゃもう」
田中誠二郎:逃げたい。現実からも。
GM:シーンカット ロイス取得のみ可能です
田中誠二郎:天喰大輝 〇好意/不安→天喰大輝 好意/〇不安
田中誠二郎:うーん……以上で!
ミドル2:"オーヴァード"
野津敬一:野津敬一の侵蝕率を1D3+3(→ 4)増加 (40 → 44)
GM:全員登場可能。登場侵蝕を1d3+3でお願いします。
野津敬一:よしよし
田中誠二郎:46+1d3;3
田中誠二郎:46+1d3+3
DoubleCross : (46+1D3+3) → 46+2[2]+3 → 51
金雀枝 尊:金雀枝 尊の侵蝕率を1d3+3(→ 5)増加 (49 → 54)
澄川 新:36+3+1d3
DoubleCross : (36+3+1D3) → 36+3+2[2] → 41
GM:
GM:あまりにも異常な事態が連続し、再開した天喰も明らかに「普通」ではない。
GM:そんな異常過ぎる状況の中、あなたは天喰と共に逃げていた。
輪廻の獣:「――」「――」「――」「――」
輪廻の獣:あなた達を追うのは、白い仮面の獣達。
GM:時に隠れ、時に走り、どうにかやり過ごしているが、かれこれ約三時間。街のどこに逃げても獣がいる。
田中誠二郎:「まッ、まだ追ってきてる!?……追ってきてる!」 一瞬振り向いて悲鳴を上げた後目を瞑って前を向きなおす。
田中誠二郎:白い仮面がトラウマになりそうだ。オペラ座の怪人、一生見れないかもしれない。
天喰大輝:「……まずいな。ここまで多いなんて」
田中誠二郎:「これっ、どこに逃げれば!」
田中誠二郎:呼吸が荒い、身体能力の向上と共に持久力も上昇してはいるが、その上手な使い方は訓練していない。
天喰大輝:「……とりあえず、この街のUGN支部に向かってますが……全然近付けないな」
田中誠二郎:「そ、そこに行けば助けてもらえるんだよなっ!?」
田中誠二郎:大分不安そうだ。
天喰大輝:更に息が切れている。肉体的に強化される能力ではない上に、能力を奪われた今、ほとんど一般人と同じ状態だ。
天喰大輝:「……どうかな。一縷の望み……藁をも縋るって感じです
天喰大輝:「あれが本当に俺の能力を奪ったものなら――それがこれだけいるとなると、オーヴァードでも手に負えるかどうか……」
田中誠二郎:天喰の様子を見て、少し深呼吸をする。
田中誠二郎:見たとこ、彼の方が年は下だ。なら、自分が情けないところを見せていてはいけないだろう。
田中誠二郎:怖いけど
田中誠二郎:「UGN……の人も、もう対処に出てるってことはあるんじゃないか」
田中誠二郎:「もう3時間にもなる……あ、だいぶ絶望的な状況な気がしてきた」
天喰大輝:「そうか……ここまで大事になってるなら……一支部に手に負える範囲じゃない、か」
田中誠二郎:「ともかく、支部以外のところにも誰かいるかもしれない」
天喰大輝:「他の支部が応援を出してる可能性は十分にありますね。……ここはできるだけ希望的観測をしましょう」
天喰大輝:「これ以上絶望的な状況は、ちょっと思い付かない」
天喰大輝:「でも、何にせよ支部には向かった方がいいと思います」
田中誠二郎:(俺にとってはここで天喰さんに倒れられるのが一番怖い……)
田中誠二郎:「オッケー、あとどのくらいだ」
天喰大輝:「応援要員も、多分支部を目印にしてるだろうし――」
田中誠二郎:キョロキョロと周囲を見渡している。能力を使えば、聴覚から有力な情報を引き出せるが、使い方がよくわからない。
田中誠二郎:ガンガン煩いのでずっと抑えている。
天喰大輝:曲がり角にさしかかる。顔を出した瞬間に獣の集団と鉢合わせする可能性もある。
天喰大輝:慎重に、その先を伺う。
野津敬一:田中くんは曲がり角からなにか音がするのがわかる。
野津敬一:獣の足音ではない。人間のそれだ
田中誠二郎:「……あ、その先」
田中誠二郎:「……人?」 天喰に聞こえるくらいの音量で呟く
天喰大輝:「……生存者? いや、敵の可能性もある。慎重に――」
野津敬一:「おっと」
田中誠二郎:「ぎゃあっ」 小さな悲鳴
天喰大輝:「……」警戒の目。
野津敬一:「よかった。生きてる人がいたんだ。」
田中誠二郎:天喰の後ろに隠れる
野津敬一:「えっと、UGNの人じゃないよね?資料には君たちみたいな人居なかったもん」
天喰大輝:「……君は?」
野津敬一:曲がり角から現れたのは傷だらけの少年。
野津敬一:「俺?俺はUGNの増援」
天喰大輝:「一応、フリーランスになるのかな。こっちの人は覚醒したてだ」
野津敬一:人懐っこい笑顔を向け質問に答える
田中誠二郎:「よ、良かった、普通の人間だ……」 ほっと息を吐き、その傷に息をのむ
天喰大輝:「UGNか。……うん、それは安心できる」警戒レベルは下がったが心は許していない感じの目だ。
田中誠二郎:「こ、ここに来るまでに大分ケガしてるみたいですけど……大丈夫ですか……?」 不安そう
野津敬一:「大丈夫大丈夫。怪我は元からだから」
天喰大輝:「「普通」の人間、ね……」ぼそりと呟く。
野津敬一:自分の体に向けていたナイフを仕舞いながら笑う
天喰大輝:「増援ってことは、状況もある程度把握した上で来てるってことでいいのかな」
野津敬一:「いーや、状況がわかってないから派遣されたって感じかなあ。」
田中誠二郎:(DVでも受けてるのかな……) 能力という発想はない
野津敬一:「そっちはこの街の人?犯人グループじゃないよね?」
田中誠二郎:「おおぅ……じゃあもう少し粘らなきゃって感じですか……」
田中誠二郎:「あ、俺は街の人間です」
天喰大輝:「ある意味では元凶かな。意図的ではないにせよ」
天喰大輝:「こうなってるのは俺の能力が利用されたから、だと思う」
野津敬一:「ふーん、ま、その話は後で詳しく聞かせてよ。」
田中誠二郎:「なんか、殺されたと思ったらオーヴァード?っていうのになってて……」 そこまで言って天喰の説明に任せる
野津敬一:「3人でゆっくり喋ってる場合じゃなさそうだ。」
野津敬一:「こっちに向かってきたってことは、君たちも街の支部に……」
輪廻の獣:「――」
田中誠二郎:「……そうだった」 青ざめる
野津敬一:「行こうと、してたんだよね!!こいつらに囲まれる前にさあ!!」
天喰大輝:「くそっ、見付かった!」
野津敬一:慌てる素振りを見せながら、迎撃体制は取らない。この二人の出方を伺う。
野津敬一:自分の能力はリスクが大きい。もし、彼らが敵ならば能力使用後に致命的な隙を見せることになる。
澄川 新:その時、不意に街灯の灯りも届かない路地から声がする。
天喰大輝:逃げの姿勢を取りつつ、野津くんを観察している。
澄川 新:「…そこの3人。こっち」
野津敬一:「っと…!助け舟!」
田中誠二郎:「!」 声にいち早く反応する
野津敬一:「しかもあっちは資料で見た顔!」
澄川 新:暗がりによく目を凝らすと手招きしてる白髪の少年がいる。
野津敬一:ためらいなく彼の方の誘いに乗る
田中誠二郎:「あ、あっちか!急ごう!」
天喰大輝:「なら、ここのUGNか。ありがたい……!」
澄川 新:「急いで、塞いじゃうから」
澄川 新:手の平の上には赤黒く光る結晶が数個浮遊している。
田中誠二郎:「ええと、じゃあアレだ。試してみます……!」 足に力を籠めて、蹴りだす。
田中誠二郎:勢いよく体が前に跳び、腕に2人を抱え込んで少年の元に行こうとする。
天喰大輝:「っ……、すみません、お願いします」
野津敬一:「うお、痛い!もっと優しく!」
田中誠二郎:「力加減わかんない!」 急加速に自分も悲鳴をあげている
澄川 新:3人が勢いのまま転がりこんだのを見届けると、結晶ごと腕を振るう。
澄川 新:路地の両側のビルの壁面を、結晶で倒壊させ瓦礫で塞ぐ。
田中誠二郎:「お、おおお……すっげ」
澄川 新:「これでちょっとは時間稼げる…かも」
田中誠二郎:「こんなことできんだ……」
輪廻の獣:「――」外から気配を感じるが、見失ったのか、追ってこない。
天喰大輝:「っ、ぅ、ああ、助かった」頭を押さえている。
野津敬一:「ありがとう。"パイロープ”」
澄川 新:「無事な人がいて良かった…」
澄川 新:「コードネームを知ってるってことは…UGNの人だよね」
野津敬一:「そ、外部からの増援」
田中誠二郎:「パイ……外人?……ああ、コードネームってやつか」 見るからに素人
澄川 新:「……そっちの二人も?」
野津敬一:「いや、こっちは街の人?みたいな?」
天喰大輝:「俺はどこにも所属してない。彼はさっき覚醒した」
田中誠二郎:「さっき覚醒した街の人です……」
田中誠二郎:「さっきからめちゃくちゃ怖いからさっさと何とかしてほしいんだけど……」 見渡す
田中誠二郎:「む、無理そう……!」
澄川 新:「そっか、こんな…こんな時に…」
澄川 新:さっきより不安そうな眉がより一層下がる。
天喰大輝:「君はこの街のUGNでいいのか? 他のメンバーは?」
野津敬一:(パイロープが知らないってことは、この二人は、少なくともこの街のUGNが危険人物と睨んでる人たちってわけじゃなさそうかな)
澄川 新:「………。」数秒言葉を発しない。
澄川 新:「ここの…UGN支部は…」
澄川 新:「既に壊滅し、機能を停止…しています」
澄川 新:「現在、活動しているのは…ボクだけです」
田中誠二郎:ひっ、とひきつるような音が喉から漏れる。
野津敬一:「……マジかー」
天喰大輝:「……そうか。まあ、無理もないか……」予想通りとでも言うように、顔色を変えずに。
天喰大輝:「ちなみに、外部からの他の応援は?」
野津敬一:「ここに発生してるワーディング、或いは結界はかなり頑丈な上に精巧に出来ててね。」
澄川 新:「現在合流できたのは…アナタ方だけです」
野津敬一:「術式を解きほぐして中に入るって真似は出来なかったんだ。」
田中誠二郎:「こ、のままここに籠城してたら……何とかなったり……」 縋るような声
野津敬一:「だから、やったのはUGNやストレンジャーズが全力で火力をブッパして無理やりこじ開けるってやり方でね」
野津敬一:「俺一人ここに入れるのに、相当なむちゃをしたからしばらくは増援は来ないかな」
野津敬一:「そこの、えー、そこの?新人さん?には悪いけど」
野津敬一:「名前、なんでしたっけ?」
田中誠二郎:「あ」
田中誠二郎:忘れていた、というか、それどころではなかったのだが
田中誠二郎:「田中です。田中誠二郎」
天喰大輝:「マジか……UGNでもそれしか……」
天喰大輝:「ああ、そういえば自己紹介とかもできてなかったか……」
澄川 新:「そう言えば…。ボクは澄川新、コードネームは”パイロープ”です」
天喰大輝:「俺は天喰大輝」
野津敬一:「田中さんと天喰くんには言ったけど。」
野津敬一:「俺は"蓮の台"、野津敬一。よろしくね」
野津敬一:「って、天喰大輝?」
金雀枝 尊:──乾いた足音。
金雀枝 尊:ただの人間には、ただの足音。ただその手の人間が聞けば、警戒と戦闘態勢を維持した、人間のそれ。
田中誠二郎:「?知って……うわっ」
澄川 新:「誰ですか」
野津敬一:「田中さんと天喰くんは下がって」
田中誠二郎:「何だこの足音……凄い……静か……?」
金雀枝 尊:瓦礫で塞いだ道の反対側。少しづつ近づいてくる足音。
野津敬一:「澄川くんは、まだ余力はある?」
澄川 新:即座に警戒態勢、再び結晶を再構成する。
野津敬一:支部が壊滅するほどの戦いを経たばかりだ。限界がきていてもおかしはない。
澄川 新:「もちろん…です」
天喰大輝:「……」言われるまま下がるが、警戒は解かない。
野津敬一:「わお。そりゃ頼もしい」
金雀枝 尊:角からまず見えたのは……冷え固まった溶岩を、鎧としてまとったような。異形の巨腕。
金雀枝 尊:「──なんだ、人がいるのか」
田中誠二郎:「う、腕……?」 後ろから引いて見ている
天喰大輝:「……あ」
金雀枝 尊:次いで姿と声。キャスケット帽を被った少女。
野津敬一:「はいストップー、それ以上近寄らないでー、怖いからねー」
田中誠二郎:「女の子……!?」
野津敬一:「そちらの所属とお名前を教えてー」
金雀枝 尊:「……知らん顔が3。知ってる顔が1か」
天喰大輝:「ああ、彼女なら大丈夫だ」
野津敬一:「大丈夫なの?なんかゴーレムみたいな腕してるけど?」
金雀枝 尊:しかもその腕は、彼女の背中から生えている。
天喰大輝:「通常時なら敵になることもあるだろうけど、彼女がこの事態に噛んでるってことはまずない」
野津敬一:「……UGNにこんな町中であんな物騒な腕生やす人はいないもんなあ」
天喰大輝:「久しぶり。半年ぶりかな、金雀枝さん」
金雀枝 尊:「……随分な言い様だな、腹立たしい」
澄川 新:「支部でも見たことない顔です」
金雀枝 尊:「まだ普通マニアを続けているのか、天喰」
田中誠二郎:「えにしだ……」 呟く、それが彼女の名前
天喰大輝:「マニア……いや、まあ……うん」
天喰大輝:「まあ、とりあえず自己紹介したら?」
金雀枝 尊:「……“不平等な切り札(シルバーバレット)”金雀枝尊」やや不服そうな顔しながら名乗る
金雀枝 尊:「ほら名乗ったぞ。次はお前らだ」
野津敬一:「だよねえ。」
天喰大輝:「ちなみにFH」
田中誠二郎:「FH……え」
野津敬一:「まあ、俺たちよりもヤバイ奴らって思っておけばいいよ。」
野津敬一:「悪いかどうかは、そのセル次第かなあ。」
田中誠二郎:「”アルコン”セル?とかとも関りがあったり」 怯えている
田中誠二郎:「あ、簡単な事情は聞きました……」
天喰大輝:「彼女の人格と能力は信用できる。怒りっぽいけどね」
澄川 新:「そうですね、目的によりますけど」
野津敬一:「お、そりゃ助かる。じゃあアルコンってやつについても後で教えて……」
金雀枝 尊:「アルコン? 知らんな」
野津敬一:「あ、ごめん。自己紹介だったね。」
野津敬一:「俺は野津敬一。字は"蓮の台"。」
澄川 新:「…澄川新。”パイロープ”」
田中誠二郎:「ただの田中誠二郎」
天喰大輝:「俺はいらないよね」
天喰大輝:「状況が状況だ。UGNとかFHとか言ってられる状況じゃない」
金雀枝 尊:「野津。澄川。只野」「ひとまず今私から聞いておくことは2つだ」
野津敬一:「何?」
田中誠二郎:(あれっ?)
野津敬一:人懐っこい笑みを浮かべながら応える
田中誠二郎:(聞き間違いかな……)
金雀枝 尊:「私と事を構える気があるか。遺産を所持しているかだ」
野津敬一:「後者はNO」
野津敬一:「前者については、君の目的次第かな?」
天喰大輝:「手を、組まないか……って言おうとしたんだけど……」
野津敬一:「天喰くんの提案もいいと思うけど」
田中誠二郎:「俺は全然……戦うとか無理だし……遺産?についても知らない」
野津敬一:「もし金雀枝さんの目的がこの混乱乗じた略奪とかだったら流石にUGNとして止めないとだからね。」
澄川 新:「最初はあなたの目的次第、最後もあなたの目的次第で答えます」
金雀枝 尊:「私は“サルコファガス”の使いっぱしりでね。うちのアマ……上司が遺産に目がないものでな」
天喰大輝:(そういうことする子じゃないけど、まあ初対面だしなあ)見に回る。
田中誠二郎:(お金が大好きな人なのかな……)
金雀枝 尊:「世界のなんちゃらを捻じ曲げる遺産がこの町にある、ということで、押し入り強盗に来た」
野津敬一:「なんちゃらて、いちばん大事そうなところを。」
天喰大輝:(また露悪的な言い方を……)
澄川 新:「火事場泥棒ですか」
金雀枝 尊:「逆に私もあのアマも、遺産以外には興味がない。手を組むのならそこが落とし所だな」
田中誠二郎:方針に関してはUGNに任せたいので黙っている。
金雀枝 尊:ちなみに腕はまだ出したまま。脱力したように下げてはいるが
野津敬一:「世界のなんちゃらを捻じ曲げるなんて大仰な謳い文句の遺産をFHに渡すわけにはいかないかなあ。」
野津敬一:「まして、それが本当ならその遺産がこの惨状に関わっているかもしれないわけだしね。」
澄川 新:「ボクは遺産を持ってませんし、遺産の適合者もこの支部にはいません」
田中誠二郎:(い、胃が痛い……どうしてこんなことに……)
金雀枝 尊:「そっちの白髪は素直でいいな」
澄川 新:「それにFHの工作を見過ごす気もありません」
澄川 新:「目的は…答えてもらいましたから」
金雀枝 尊:「……さて、どうする? 私が言うのもなんだが、手は多いほうが良いとおもうがな」
金雀枝 尊:「あまり焦らすな。腹が立つ」
天喰大輝:「うーん、そうだなあ……金雀枝さん」
金雀枝 尊:「なんだ」
天喰大輝:「こちらの田中さん、ついさっき、多分この事態の首謀者に殺されて覚醒したんだけど」
天喰大輝:「田中さん、殺されてどう思いました? あいつらのことどう思ってます?」
田中誠二郎:「えっあ、うん」
田中誠二郎:「うん?」
田中誠二郎:「えーっと、ちょっと待って……」
田中誠二郎:(えっ何て言えば良いんだ。多分協力してくれる言い方を求めてるよな)
天喰大輝:「正直に言ってもらえればいいですよ」
田中誠二郎:(……)
田中誠二郎:「……怖い」
田中誠二郎:「多分俺、この中で最年長だし、自分でも情けねえって思うんだけど」
田中誠二郎:「めちゃくちゃ恐い」
田中誠二郎:「助けてほしい」
田中誠二郎:「……あとちょっとムカつく」
金雀枝 尊:「普通め」
天喰大輝:「いいじゃないか、「普通」」
金雀枝 尊:「お前が言うな、お前が」
野津敬一:(あ、なんか風向きが変わった)
金雀枝 尊:「だがまぁ……そうか。お前はそういう事をするのか」
金雀枝 尊:「癪だな。非常に癪だ。腹立たしい。腹が立つ」
天喰大輝:「ははは」
金雀枝 尊:「半年前に一度会っただけのくせに、『私の扱い方』をわかっているのが腹立たしい」
金雀枝 尊:「おい田中」
田中誠二郎:「はいっ」 ビクッと答える
金雀枝 尊:「気が変わった。協力させろ」
田中誠二郎:「あ、ありがとう……?」 不安そうにUGN組に振り向く
金雀枝 尊:「お前がムカついてる奴を殴りに行く」
澄川 新:「どう…します?」年上っぽい野津を見る。
野津敬一:「じゃ、遺産のことはとりあえず棚に上げて」
野津敬一:「この混乱を収めるまで、一時休戦ってことでいいのかな?」
金雀枝 尊:「そういうことだな」背中から下げていた腕が、解けるようにして消えていく
野津敬一:「その後遺産の処遇で揉めることになったら殴り合いで決めようか。負ける気はないけどね。」
田中誠二郎:ほっと息を吐く。収まったようだ
澄川 新:「FH同士、交戦するとおもいますけど、いいんですか」
澄川 新:まだ結晶は解除していない
金雀枝 尊:「腹立たしい。少しは素直に協力体制というものができんのか、狂犬」野津の態度に。腹立たしいとは言いつつもそういう顔ではない。口癖の一種だろう
天喰大輝:「素直じゃないとか、金雀枝さんには言われたくないと思うけど」
野津敬一:「かかってるものがかかってるものだからねえ。」
野津敬一:「ま、よろしく。金雀枝ちゃん」
金雀枝 尊:「なんださっきからお前は。終いには殴るぞ?」
金雀枝 尊:「そっちはちゃんをつけるな、腹立たしい」
天喰大輝:「今殴られるのは怖いなあ。ほとんど能力失ってるんだよ」
金雀枝 尊:「よかったじゃないか。大好きな普通に一歩近づいたぞ」
金雀枝 尊:「……あぁ、そうだ。澄川」
澄川 新:「…なんですか」
金雀枝 尊:「基本知識ではあるが、FHには縦はあっても横はほぼ存在しない」
金雀枝 尊:「ましてや私のとこは強盗の常習犯だ。今更いいも悪いもない」
金雀枝 尊:「これでいいか」
澄川 新:「なんか酷い理由ですけど…わかりました」
澄川 新:結晶を解除し、血液を体内に戻す。
田中誠二郎:「強盗の常習犯……」
澄川 新:「(正直なところ、FHでもみんなを助けるためには…人手が欲しかった)」
田中誠二郎:(……あれ?これ元凶叩きに行く感じ?)
田中誠二郎:(に、逃げたい……)
田中誠二郎:胸元を抑える。
金雀枝 尊:「さて、これで皆異存はないな」
田中誠二郎:(……でも、そうも言ってられないんだよな、多分)
田中誠二郎:「俺はない。助けてくれて嬉しい、金雀枝さん」
天喰大輝:「……田中さん」
金雀枝 尊:「構わん。そう思うならせいぜい怒れ。優男」
田中誠二郎:「?」 天喰の方を向く
天喰大輝:「あなたを巻き込んでしまった」
天喰大輝:「……今の俺には力がないから説得力も何もないけど」
天喰大輝:「あなたの「普通」は守ります。必ず。元の「普通」に戻れるようにします」
田中誠二郎:「ああ……ありがとう」
田中誠二郎:「でも、俺も忠告を聞かなかったからさ」
田中誠二郎:苦笑いしながら言う言葉には、昨日より若干の距離が感じられた。
GM:シーンカット
GM:ロイス取得のみ可能です。購入は、まだできません。
GM:途中で条件を達成すると購入できるようになるイベントを用意しています。
田中誠二郎:ほえー……ロイスは……保留で
澄川 新:同じく保留かな~、合流したばかりだし
野津敬一:同行者/金雀枝 尊/誠意/警戒○
野津敬一:以上で
金雀枝 尊:同じく
ミドル3:第二理論の魔
GM:情報収集シーンです。全員登場可能。登場侵蝕を1d3+3でどうぞ。
野津敬一:野津敬一の侵蝕率を1D3+3(→ 4)増加 (44 → 48)
田中誠二郎:51+1d3+3
DoubleCross : (51+1D3+3) → 51+2[2]+3 → 56
澄川 新:41+3+1d3
DoubleCross : (41+3+1D3) → 41+3+3[3] → 47
金雀枝 尊:金雀枝 尊の侵蝕率を1d3+3(→ 5)増加 (54 → 59)
GM:情報収集のシーンになりますが、三つほど、情報収集とは別に取れる選択肢があります。
野津敬一:ほほう
・地理把握〈知識:X町〉7
物資が残っている場所を見付け出せる。購入判定が可能になる。
・生存者の捜索〈情報:噂話〉7
この魔街と化したX町で隠れ潜み何とか生存している人々と接触でき、取引や情報交換ができる。財産点の使用が可能になる。
・遊撃 任意の技能で3dxと対決
こちらの行動を阻害する輪廻の獣を排除、撃退、誘導する。毎シーン判定可能。このシーンの全てのPCの情報収集、購入判定の達成値を+3する。財産点使用不可。
GM:つまり、地理把握をするまでは購入判定ができず、生存者の捜索をするまでは財産点が使えません。
田中誠二郎:なるほどね
GM:購入も財産点もいらないぜ! って場合はスルーして大丈夫です
野津敬一:購入はしたいかなー
GM:更にこの三つに加えて情報項目もあります。
・アレフについて〈情報:UGN〉〈情報:FH〉8
・ラルーデファタルについて〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:噂話〉8
・天喰大輝について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:噂話〉5
・輪廻の獣(アルマ・レグナム)について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈知識:レネゲイド〉9
・X町に隠された遺産について〈情報:UGN〉〈知識:遺産〉10
GM:更に隠された項目もあります。
GM:やることがいっぱいですが、頑張ってください!
GM:あ、あとNPCカードがあります。
コネ:天喰大輝 情報収集の判定前に使用を宣言。情報ダイス+1、情報:噂話なら更にダイス+2、達成値+1。
野津敬一:いえーい
澄川 新:けっこう強い
田中誠二郎:おお
金雀枝 尊:つよい
野津敬一:みんな購入が特別必要なさそうなら、とりあえず情報から埋めていきますか。
GM:あ、天喰のコネはラウンド1回、誰か一人が使用できます。
田中誠二郎:はーい
澄川 新:はーい
野津敬一:うす
金雀枝 尊:はーい
澄川 新:じゃあまずはボクから。遊撃を選択します
GM:はーい。3dxとの対決ですね。使用技能は何でしょう
澄川 新:使用技能はRCで!
GM:では先にこっちが振りましょう
GM:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 10[2,5,10]+2[2] → 12
澄川 新:げっ
GM:回ってしまった……
野津敬一:ぴえん…
澄川 新:3個で回すとは…やりおる
田中誠二郎:ウワ―ッ!
澄川 新:ではこちらは光の手を組み合わせて判定
澄川 新:6dx+2
DoubleCross : (6DX10+2) → 7[1,6,7,7,7,7]+2 → 9
澄川 新:回んない…
野津敬一:しゃあない!!
GM:これは……残念! このシーンはボーナスなしです
澄川 新:しょんぼり
野津敬一:・X町に隠された遺産について〈情報:UGN〉〈知識:遺産〉10
金雀枝 尊:しょんぼりる
野津敬一:コネUGN幹部を使って判定します。
野津敬一:4dx+5>=10
DoubleCross : (4DX10+5>=10) → 8[4,5,6,8]+5 → 13 → 成功
GM:どうぞ!
野津敬一:よっしゃっしゃ
GM:お見事! 情報はまとめて出します
田中誠二郎:ウオーッ
金雀枝 尊:つよい
田中誠二郎:では私は安パイでラルーデファタルで!
田中誠二郎:情報:噂話で、コネ:噂好きの友人使用して、ベーシックリサーチを組み合わせて判定
GM:どうぞ!
田中誠二郎: 7dx+1>=
野津敬一:天才じゃったか…
田中誠二郎:7dx+1>=8
DoubleCross : (7DX10+1>=8) → 10[2,4,6,6,7,9,10]+9[9]+1 → 20 → 成功
田中誠二郎:何でも知ってる
GM:めっちゃ知られてしまった
澄川 新:つよーい
金雀枝 尊:ダイスボーナス無いんで天喰くんにするかぁ。情報:FHで
GM:天喰のコネもありますよ
金雀枝 尊:さすがに固定値3あるし、ファンブルしない限りは成功するんで・・・
金雀枝 尊:いきます
野津敬一:やったー
金雀枝 尊:でもせっかくなので使ってダイス+1
GM:どうぞ!
金雀枝 尊:2dx+3>=5
DoubleCross : (2DX10+3>=5) → 5[3,5]+3 → 8 → 成功
GM:成功! では開示していきます
・X町に隠された遺産について〈情報:UGN〉〈知識:遺産〉10
『第二理論の魔』と呼ばれる巨大な文字盤型の遺産。熱力学第二法則を司るラプラスの魔、ではなくタイムトラベル11理論の第二の理論、ブラックホール理論をレネゲイドの力で疑似的に実現し、事象の地平線の向こうに隠された特異点を限定的に再現し、テリトリーであるX町を時空的に物理法則を超越可能な空間にしている。このX町では時間に関連する能力は通常と異なる挙動を見せる可能性があり、場合によっては時空連続体を崩壊させ、世界を破滅に導く可能性すら秘めているとされている。
その能力を調べることはできたが、隠されている場所については不明。
・ラルーデファタルについて〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:噂話〉8
人造レネゲイドビーイングを兵器利用するFHセル、〝アルコン〟のレネゲイドビーイング。
シンドロームはバロール/ウロボロス。非オーヴァード連続殺人事件の実行犯。〝S.G.〟にはラルーデファタルの稼働テストと伝えられており、非オーヴァードを相手にテストをする程度の性能である……というのは〝S.G.〟に対するカバーであり、実際は天喰大輝をおびき寄せる為の作戦であり、ラルーデファタルには十分な戦闘能力がある。
過去視の能力があり、影を媒介に過去に起きた事象を再現することで様々な攻撃を行う。
・天喰大輝について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:噂話〉5
フリーランスのオーヴァード。昨年末頃にオーヴァードに覚醒した、N市の大学に通う大学生。
シンドロームはノイマン/ウロボロス。輪廻の獣の適合者。レネゲイドを否定する白い炎を使う。自死することで敵対者に「転生」し、内側から燃やし尽くす攻撃を切り札としている。
「普通」――非オーヴァードの大多数の普遍的な人間の営みに強い執着を持ち、それを守る為に活動している。一般人を害するFHとは当然敵対しているが、異端であるオーヴァードと「普通」の人間は共にいるべきではないという思想を持ち、UGNとは協力こそするものの、人類とオーヴァードの共存という目的とは相容れず、イリーガル登録を拒否し、フリーランスとして活動している。その姿勢故、「普通」を脅かす存在には容赦がなく、UGNから要注意人物としてマークされている。
X町にやってきたのも観光ではなく、非オーヴァード連続殺害事件を追ってのこと。
現在は輪廻の獣を奪われ、能力の大半が使用不能になっている。しかし、その全てを奪われた訳ではない。使用こそできないものの、輪廻の獣の因子の一部はその体に残っている。
GM:追加項目はありません
京堂勅子:『――何分、先程依頼を受けて急いで情報を集めたものですから、最低限の情報になりますが』
野津敬一:「いえいえ、助かります。」
京堂勅子:通信機からの声。このX町内部からでも、外への通信は可能なようである。
野津敬一:「俺もこの街に眠ってる遺産なんて寝耳に水でしたから」
京堂勅子:『本部の方にX町支部から報告があった訳ではないんですよねえ。古い伝承などからの類推も混じっている情報なんですよね』
京堂勅子:『だから、どこにあるのかまでは分からなかったのですが』
京堂勅子:『それでも野津さんの助けになったのなら、何よりです』
野津敬一:「しかし、とんでもない代物ですね。」
野津敬一:「とんでもなさ過ぎて、こんな状況でもなきゃ、単なる与太話だと思っちゃいますよ」
京堂勅子:『詳細が分からないのはむしろよかったのかもしれませんね』
野津敬一:「だから、報告もされなかったんでしょうね。」
京堂勅子:『UGNですら把握できないということは、それだけ悪用する勢力からも秘匿されているということですから』
野津敬一:軽くため息を付きながら
野津敬一:「で、遺産とは関係ないんですが一ついいですか?」
京堂勅子:『はい?』
野津敬一:「次に結界に穴を開けれるのは、いつ頃になりそうですかね。」
野津敬一:「実は、この騒動に巻き込まれて覚醒した一般人とも合流してまして」
京堂勅子:『何と』
野津敬一:「出来ることなら、彼の退路は確保してあげたいなと、思ってるんですが」
京堂勅子:『そうですねえ……こちらも壁の解析と、突破を試みています』
野津敬一:「見込みはどうですか?」
京堂勅子:『ですが、今のところ分かったのは、結界が更に強固になっておりまして』
京堂勅子:『それこそ衛星兵器でも持ち込まなければ突破は難しそうですねえ』
野津敬一:「あはは、それは避けたいところですね。」
野津敬一:「んなもん使ったらいろんな方面から叩かれちゃう。」
京堂勅子:『あとは大陸間弾道ミサイルとか』
野津敬一:「怖い怖い」
京堂勅子:『そのレベルの……戦力ならぬ兵力が必要なレベルです』
野津敬一:口調だけは軽いが、表情は笑っていない。
野津敬一:本当に、それが必要になる可能性をひしひしと感じているからだ。
野津敬一:「ま、とりあえず撤退が難しい状況だということは理解しました。」
野津敬一:「新覚醒者についてはこちらでうまく保護できるよう立ち回ります。」
京堂勅子:『はい。よろしくお願いしますね。“蓮の台”の実力に期待しています』
野津敬一:「そちらこそ。」
野津敬一:「本部所属の手腕を頼りにしてますよ」
田中誠二郎:耳を塞いでいた手を離す。
田中誠二郎:「あ、終わった?救援とかどんな感じになりそうス?」
野津敬一:田中さんに人懐っこい笑みを向ける
田中誠二郎:覚醒してからは妙に感覚が鋭敏だ。勝手に聴くのもな、と耳を塞いでいた。
野津敬一:「残念だけど、厳しそうかなあ。」
田中誠二郎:「え、なに」
野津敬一:「俺が来たときよりも入るのも、出るのも難しくなってるみたい。」
田中誠二郎:「そ……っかぁー……」 深く息を吐く。つまり自分たちでどうにかしなくちゃいけないわけだ。
野津敬一:「だから、申し訳ないけど」
野津敬一:「田中さんを安全な場所に送るってことは、出来なさそう。」
野津敬一:「もう、この街はどこに居ても危険だからね。」
田中誠二郎:「……いや、逆に踏ん切りがついた」 冷や汗は流れているものの、案外スッキリした表情
野津敬一:「その中でも、俺たちと一緒にいるのが一番安全だよって言ったら」
野津敬一:「少しは安心してくれるかな?」
田中誠二郎:「俺も、やるべきことをやらなきゃいけない、か……」 誰にも聞こえないよう、口の中だけで呟く。
田中誠二郎:「……うん、大丈夫」
田中誠二郎:「野津さんも、金雀枝さんも、澄川さんも、天喰さんも、いてくれるし」
田中誠二郎:「正直めっちゃこえーケド……俺もやれるだけ頑張ってみる」
野津敬一:また人懐っこい笑みを浮かべ
野津敬一:「うん、正直助かるよ」
野津敬一:「見ての通り、めちゃくちゃ人手不足だからねー」
天喰大輝:「……正直、今の俺は足手まといだと思うけど」
野津敬一:と軽い口調で言葉を返す
田中誠二郎:「いやいやいや、天喰さんいなきゃ俺とっくに死んでるし」
田中誠二郎:正直、怖いのは輪廻の獣やFHだけではない。仲間の皆も、自分自身ですら、オーヴァ―ドそのものに忌避感を覚えている。信じられない。
田中誠二郎:だけど今はそれを押し隠して、勇気のある大人の振りをする理性はあった。
金雀枝 尊:「やれるだけ、では多少困るのだがな」
野津敬一:「そこはほら、俺たちが死ぬ気で頑張るから」
田中誠二郎:「う……あーそうだ」
金雀枝 尊:「表の獣を相手にするのは、一人頭10や20では下るまい」
天喰大輝:「……」田中さんを複雑そうな表情で見て。
田中誠二郎:「そろそろ、澄川さんが周りの奴ら蹴散らして戻ってきてくれるかもー、なんて……」
金雀枝 尊:「無茶をしろとは言わないが、大なり小なり無理はしてもらうぞ、優男」
田中誠二郎:「……ハイ」
天喰大輝:「……そうなっちゃうんだよなあ」
野津敬一:「自分の身を第一に考えてって言いたいけど」
野津敬一:「自分の身を守るためには無茶もしないといけない状況ではあるからなあ。」
野津敬一:困ったように笑ってから
野津敬一:「あ、そうだ金雀枝ちゃん」
野津敬一:「メアド教えて」
金雀枝 尊:「なんだ」
金雀枝 尊:「あとちゃんはやめろ」
金雀枝 尊:「……」
田中誠二郎:「おお」
田中誠二郎:(すげー……この状況で……)
金雀枝 尊:「私の聞き間違いか? 連絡先を聞かれた気がするのだが」
野津敬一:「間違ってないよ」
天喰大輝:「ああ! そういえば前回聞いてなかったな」
金雀枝 尊:「おい乗るな普通バカ」
野津敬一:「遺産に関しての情報を掴んだんだけど」
金雀枝 尊:「お前ら……」
野津敬一:「そいつがどうにも複雑で、俺の口からじゃ要領よく説明ができないからさ」
金雀枝 尊:「──ほう?」
野津敬一:「資料を直接送ったほうが早いと思ってね」
金雀枝 尊:「……紙なりなんなりあるとはおもうが、まぁ筋は通るな」端末を取り出して
野津敬一:「プリントアウト出来る機器が見当たらないんだもん。」
田中誠二郎:「ビックリした、急にナンパしたのかと……」
天喰大輝:「野津くんは柔軟だな。FH相手なのに」無所属なので他人ごとみたいな態度。
野津敬一:「一応共闘中だし、情報は共有しておいたほうがいいでしょ?」
田中誠二郎:「でもまあ、実際、分断されたときの為にお互いに知ってた方が良いかも」 スマホを取り出す
天喰大輝:「そうそう、俺も田中さんと同じ意見。この状況、はぐれたらかなり致命的だからね」
田中誠二郎:「今も、外の様子見てくれてる澄川君がどういう状況かもわからないし……」
金雀枝 尊:「一理ある」
野津敬一:「今の所、緊急連絡はないから大丈夫だと思うけど」
野津敬一:言いながら皆に遺産に関する資料を送ります。
澄川 新:そんな会話と同じタイミングで、とぼとぼと肩を落として戻ってくる。
野津敬一:「ほらね?」
田中誠二郎:「あっ噂をすれば」 スマホから顔をあげる
田中誠二郎:「大丈夫だった?」
澄川 新:「ちょっと追っかけられましたけど、大丈夫です」
金雀枝 尊:「で、首尾は?」
金雀枝 尊:戻ってきた澄川に視線を向けて
澄川 新:「やっぱりダメですね、背後とか足元から奇襲してみたんですけど」
澄川 新:「ぜんぜん効いてないみたいで…」
野津敬一:「なるほどね。」
野津敬一:「オーケーオーケー、無事に帰ってきてくれただけでも十分。」
天喰大輝:「“あれ”はレネゲイドを否定する。無理もない」
金雀枝 尊:「澄川の単純な力量不足、と雑に言い切るのも難しいか」
野津敬一:「さらに仕掛けてからしっかり追っ手を撒いて来てくれたんだもん、文句のつけようはないさ」
澄川 新:「視覚とか聴覚は反応するみたいなので」
澄川 新:「誘導をメインにしたほうがいいかも…」
田中誠二郎:「いざここを脱出して何かするにしても」
田中誠二郎:「しっかり作戦立ててった方が良さそうだな……」
天喰大輝:「俺の場合みたいにいちいち自分を燃やしたりもしてないし、数が数だしなあ……」
野津敬一:「ま、何にせよあいつらについても詳しく調べてみる必要がありそうだね。」
田中誠二郎:「で、えーとそうだ」
野津敬一:「どうしたの?」
田中誠二郎:「連絡先交換して、遺産?についての情報を共有してたんだった」
田中誠二郎:「澄川さんとも交換しないと」
金雀枝 尊:「ああ、それもそうだな」
澄川 新:「えっと…赤外線でいいですか?」
澄川 新:ポケットからかなり旧式のガラケーを出す。
野津敬一:「……き、厳しいかな…!」
田中誠二郎:「今時の子がガラケー!?」
金雀枝 尊:「……そこまでだとは思わなかったな」
天喰大輝:「……あんまり「普通」ではないかな」
金雀枝 尊:「怒る気も起きん」
天喰大輝:「まあ、メールはできるし……」
澄川 新:「すいません、個人のはこれしか持ってなくて…」
澄川 新:「UGNから支給されたのは支部に置いてきちゃって」
野津敬一:「ま、それじゃあ澄川くんは俺のスマホで資料読んでおいてよ」
野津敬一:資料を表示したまま澄川くんに自分の端末を渡します。
田中誠二郎:「あとはそれぞれがわかってる情報を整理して、もう一回外に出られないか試してみようか……で良いかな」 苦笑しつつ
澄川 新:「ありがとうございます…」
田中誠二郎:「俺はこれ書いてある内容全然わからないから後で誰か補足欲しいけど……」
金雀枝 尊:「あのアマ……とんでもないもん欲しがりやがって」
天喰大輝:「確かに小難しいこと書いてあるな……」
野津敬一:「それでも金雀枝ちゃんは持って帰りたい?」
金雀枝 尊:「雑にまとめるなら、『世界の理を捻じ曲げる遺産』そのままか。時間関係……バロール系の能力不全と、世界を滅ぼす可能性が追加されただけで」
田中誠二郎:「エッ」
天喰大輝:「はあ……覚醒してから何度目になるか分からないけど」
天喰大輝:「「普通」じゃないな……」
金雀枝 尊:「形のあるもの、無力化した上で回収できるものなら強盗しにいくだけだ」
田中誠二郎:「……時空連続体の崩壊、そうか」
澄川 新:「こんな危なそうなのでも欲しいんですね…」
田中誠二郎:「つまり時間の流れがめちゃくちゃになるってことか……」
金雀枝 尊:「まぁ、持ち帰れない遺産であるなら、それはそれでやりようはある」
野津敬一:「そ、しかも蜃気楼みたいにどっかの世界で起きた現象をこっちで起こしたりも出来るみたいだしね。」
野津敬一:「正直、UGNとしては破壊か封印措置を取りたい代物だけど。」
野津敬一:「金雀枝ちゃんの言う通り無力化出来たなら、現場の混乱に乗じてってことで見て見ぬ振りは出来るかな」
金雀枝 尊:「話がわかるやつは嫌いじゃないぞ」
田中誠二郎:意外と柔軟……いや、この状況でわざわざ敵を増やすことは言わないか。
天喰大輝:「……遺産も大変だけど」
天喰大輝:「解決した後のことより、今の脅威も考えた方がいいんじゃないか?」
野津敬一:「獣のことと」
田中誠二郎:「……”アルコン”セル、か」
澄川 新:「結界もありますね…」
田中誠二郎:「……多い!」
金雀枝 尊:「統治者か。腹立たしい」
田中誠二郎:「ああ、アルコンってそういう意味か」
天喰大輝:「田中さん、俺が着く前にあいつら何か漏らしてませんでした?」
田中誠二郎:「うん、ちょっと待って、今思い出す」
田中誠二郎:「……ええと、まず俺の前に柄が悪いのと、白髪のが出てきて」
田中誠二郎:「前者が”S.G”.」
田中誠二郎:「後者が”ラルーデファタル”って呼ばれてたんだよな……で、えーと、そうだ」
田中誠二郎:「”S.G.”は俺を殺すのが”ラルーデファタル”の性能実験だって言ってた」
田中誠二郎:「……けど、天喰さんが来て、そう、"S.G."が……死んだ」
田中誠二郎:「”ラルーデファタル”はここまでが天喰参をおびき出す作戦、って言ってたな」
天喰大輝:「まんまと嵌められたよ」
田中誠二郎:「あと……あ!」
金雀枝 尊:「なんだ」
田中誠二郎:「”ラルーデファタル”の能力、確か”S.G.”は過去視とその再現って言ってたっけ」
田中誠二郎:「”S.G.”は死ぬまであまり詳しい説明受けて無さそうだったから、正確かはわからないけど……」
田中誠二郎:「どうかな、この情報って、役に立つ?」
野津敬一:「…かなり、助かる。」
田中誠二郎:「そっか、良かった……」
野津敬一:「今、田中さんが言ったラルーデファタルの能力は」
野津敬一:「現時点で判明している『第二理論の魔』の齎す影響とすこぶる相性がいい。」
田中誠二郎:「あとは”S.G.”の死体から出てきた、”アレフ”ってやつなんだけど……その時は俺、朦朧としててよく覚えてないんだよな……ん?」
田中誠二郎:「えーと……?」 スマホのテキストをスクロールしている。
天喰大輝:「……ああ、過去視も時間系統の能力か」
金雀枝 尊:「その過去視の程度が本来どの程度かはわからんが……」
野津敬一:「それに、時間と空間的に離れた事象をその場に顕現させるって点でも似通ってる。」
田中誠二郎:「な、なるほど……」
澄川 新:「かなり特殊な能力だけに噛み合うと危険ですね…」
野津敬一:「確証はないけれど」
野津敬一:「オーヴァードの能力なんては本気で千差万別だ。同じ能力の持ち主なんてそうそう出会えるものじゃない。」
野津敬一:「それなのに、ここまでこの街に眠る遺産と近い能力を持っているというのは。」
野津敬一:「"アルコル"も、『第二理論の魔』に関連する目的を持っている。そう考えてもいい材料だと思う」
金雀枝 尊:「そういう風に舞台を整えたか、舞台に合わせて役者を用意したか」
野津敬一:「うん、金雀枝ちゃんの言う通り。」
金雀枝 尊:「……まぁ、何にしろ。こいつの大手柄だろうな」
金雀枝 尊:田中の背中を軽く叩いて
田中誠二郎:「ああ……良かった。”アレフ”についても思い出したらうわぎゃあっ」 大げさに飛び跳ねる
野津敬一:「女の子が苦手な人?」
天喰大輝:「ははは……うん、田中さん。ありがとうございます」
田中誠二郎:「いや女の子がっていうか……」 オーヴァ―ドが……は言わないが
金雀枝 尊:「なんだ、その目は。腹立たしい」
天喰大輝:「……」
田中誠二郎:「ごめん、ごめん」
天喰大輝:「……まあ、この状況なら神経が過敏にもなりますよ」
野津敬一:「早くなんとかしてあげないとね。」
田中誠二郎:「ありがとう、天喰さん……ええとそれで」
田中誠二郎:「天喰さんは足手纏いなんて言ってたけど」
田中誠二郎:「実際のところはどれくらい……?」
天喰大輝:「能力は殆ど使用不能。ワーディングと、うーん、リザレクトくらいは使えるのかな……」
金雀枝 尊:「つまるところ、戦闘能力のない普通のオーヴァードレベルか」
澄川 新:「厳しいですね…」
野津敬一:「天喰くんはエージェントでもないからさ」
天喰大輝:「まあ、できるとしたらせいぜい肉盾になって時間を稼ぐくらいかな」
田中誠二郎:「じゃあとりあえずは俺達だけで頑張らないとね……」 金雀枝さんの協力が得られて本当に良かった
田中誠二郎:「そ、それはダメでしょ!」
金雀枝 尊:「なに、普通の人間は後ろで丸くなっておけ」
野津敬一:「こっちから無理に協力してくれとは言えないんだけど」
天喰大輝:「必要なら俺はやりますよ」
野津敬一:「天喰くんとしてはどうなの?力、取り戻したい?」
金雀枝 尊:「足手まといとまで言わねばわからんか?」
澄川 新:「戦闘はボクたちUGNとFHでなんとか…」
天喰大輝:「……正直、この力は嫌いだけど。本ッ当に、死ぬほど嫌いだけど」
天喰大輝:「これがないと「普通」が守れない。俺には必要な力だよ」
金雀枝 尊:「……『普通』と『無力』は同義ではないが限りなく近い」
金雀枝 尊:「この間聞けなかったことを聞くぞ」
金雀枝 尊:「お前は普通になりたいのか、普通を守りたいのか。どっちだ」
天喰大輝:「守りたい」即答
天喰大輝:「「普通」になるのは、覚醒した時にもう諦めてる」
田中誠二郎:「……」
金雀枝 尊:「……なら、肉盾なんぞと口にするな」
天喰大輝:「必要なら、って言っただろ。そんな必要をなくしてくれ」
金雀枝 尊:「腹立たしい。だがまぁ、そういう話は嫌いじゃない」
野津敬一:「そこらへんはUGNの仕事だしね。」
天喰大輝:「……ああ、でも」
澄川 新:「金雀枝さんも協力してくれますし」
天喰大輝:「能力は使えないけど、輪廻の獣の一部は残ってる感じはする」
天喰大輝:「それがどうしたって感じだけど」
金雀枝 尊:「なに、絞りカスでも場合によっては使いようが出てくることもある」
野津敬一:「無理はさせられないことには変わらないけどね」
野津敬一:「うん、それじゃあ天喰くんの能力を取り戻すことも目標の一つに加えようか」
田中誠二郎:(金雀枝さん、口は悪いけど根はやさしい子みたいだな……口は悪いけど……)
金雀枝 尊:「天喰の能力を取り戻す。そのアルコンとやらをぶん殴る。『第二理論の魔』の回収」
金雀枝 尊:「当面の目的はこんなところか。結界云々は情報が無いから今はパスだ」
田中誠二郎:「うん、頑張ろう。出来ることから」
澄川 新:「そう…ですね」
田中誠二郎:(それにしても、『普通』になるのは諦めた、か)
田中誠二郎:自分も、諦めなくてはいけないのだろうか、諦めたとして、かつて憧れたヒーローのようになれるのであろうか。
田中誠二郎:優秀な兄とは違う、自分が。
GM:シーンカット
GM:ロイス取得のみ可能です。
野津敬一:同行者/田中誠二郎/庇護○/罪悪感
田中誠二郎:金雀枝尊 〇信頼/恐怖 で取得します。今のところはこれで
野津敬一:以上で
金雀枝 尊:うーむ。まだ保留かなぁ。あとでばっといこ
澄川 新:野津敬一 〇信頼/不安 でロイス取得します
ミドル4:コーヒー
GM:引き続き情報収集です。全員登場可能。登場侵蝕を1d3+3でどうぞ。
金雀枝 尊:金雀枝 尊の侵蝕率を1d3+3(→ 6)増加 (59 → 65)
澄川 新:49+3+1d3
DoubleCross : (49+3+1D3) → 49+3+2[2] → 54
野津敬一:野津敬一の侵蝕率を1D3+3(→ 6)増加 (48 → 54)
田中誠二郎:56+1d3+3
DoubleCross : (56+1D3+3) → 56+3[3]+3 → 62
GM:このシーンでできること!
・地理把握〈知識:X町〉7
物資が残っている場所を見付け出せる。購入判定が可能になる。
・生存者の捜索〈情報:噂話〉7
この魔街と化したX町で隠れ潜み何とか生存している人々と接触でき、取引や情報交換ができる。財産点の使用が可能になる。
・遊撃 任意の技能で3dxと対決
こちらの行動を阻害する輪廻の獣を排除、撃退、誘導する。毎シーン判定可能。このシーンの全てのPCの情報収集、購入判定の達成値を+3する。財産点使用不可。
GM:これと
・アレフについて〈情報:UGN〉〈情報:FH〉8
・輪廻の獣(アルマ・レグナム)について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈知識:レネゲイド〉9
GM:これ!
金雀枝 尊:白兵技能で遊撃チャレンジ
GM:了解! ではこちらの3dxから
GM:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 9[2,4,9] → 9
GM:割とつよめ
金雀枝 尊:3dx+3
DoubleCross : (3DX10+3) → 9[4,4,9]+3 → 12
田中誠二郎:ウオーッ
金雀枝 尊:まぁこんなもんよ
GM:成功! このシーン、全員の情報収集、購入判定の達成値が+3されます
澄川 新:すごい
野津敬一:たすかりー
田中誠二郎:やった―!強い!
田中誠二郎:じゃあ私はアレフについて、ベーシックリサーチを使用して情報:UGNで判定します。
田中誠二郎:さっき上げ忘れてたので2上げますね 62→64
GM:どうぞ!
野津敬一:天才じゃったか…
田中誠二郎:6dx+3>=8
DoubleCross : (6DX10+3>=8) → 10[2,5,6,7,8,10]+2[2]+3 → 15 → 成功
田中誠二郎:ウム
GM:成功! お見事!
澄川 新:ボクは輪廻の獣について、コネを使って情報:UGNで判定します。
GM:どうぞ!
澄川 新:3dx+1+3
DoubleCross : (3DX10+4) → 8[6,7,8]+4 → 12
野津敬一:やったね
田中誠二郎:ヒューッ!
GM:成功!
澄川 新:良かった・・・
GM:現在調べられる情報が抜けたので、一回開示します。
・アレフについて〈情報:UGN〉〈情報:FH〉8
人造レネゲイドビーイングを兵器利用するFHセル、〝アルコン〟のレネゲイドビーイング。
シンドロームはピュアウロボロス。所持エフェクト:《能力強奪》《異能の継承》。他者から奪った能力をより有効活用できる他のレネゲイドビーイングに継承させる。奪った能力を自分では十全に活用できず、本体の戦闘能力は低いが、生存能力は高い。
〝アルコン〟のエージェント〝S.G.〟に寄生し、その行動を裏から操り、使い捨てにしていた。これにはおかしな点がある。〝アルコン〟は人造レネゲイドビーイングを兵器利用するセルだ。しかし、アレフは逆に人間を利用していた。
→・〝アルコン〟の真実〈情報:UGN〉〈情報:FH〉12が調査可能に。
・輪廻の獣(アルマ・レグナム)について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈知識:レネゲイド〉9
世界にごく少数のみ確認されている、絶大なレネゲイドの力と引き換えに際限ない破壊衝動と凶暴性を発露させたジャームと化すとされている特異存在。その最も特異な点は死とともに自らの分身を他者に憑依させることだ。本来、その分身は輪廻の獣の力のみを継承するが、天喰大輝の輪廻の獣は――輪廻の獣自体の特性か天喰の能力が加わった結果かは不明だが――本体の記憶や意識すら伴い、転生後に肉体の再構成すら可能とする。
そして、今現在X町に溢れている輪廻の獣は、全て天喰大輝のものと完全に同一のレネゲイド反応を有している。一つの輪廻の獣が生み出す分身は同時に一つ。それは天喰大輝の能力も変わりない。ならば、そこに何らかの理由が存在するはずだ。
また、輪廻の獣に憑依された者は、一部の適合者の他はジャームとなるはずだが、X町の住民は意志を奪われ操られているものの、ジャーム化していない。これはアレフ、ラルーデファタルどちらかの能力によるものであると推測される。
輪廻の獣とラルーデファタル、遺産について調べた為、・輪廻の獣が増えた理由〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:噂話〉10が調査可能に
野津敬一:じゃあ、〝アルコン〟の真実を狙います。
野津敬一:コネUGN幹部を使用します。
野津敬一:4dx+5+3>=12
DoubleCross : (4DX10+8>=12) → 7[2,3,4,7]+8 → 15 → 成功
野津敬一:イエス
GM:お見事!
・〝アルコン〟の真実〈情報:UGN〉〈情報:FH〉12
〝アルコン〟が人造レネゲイドビーイングを兵器利用する為に作られたセルというのは事実だ。しかし、それは数ヶ月前までのことだ。
〝アルコン〟は元々、性能にこだわらず質よりも量を重視して兵器としてのレネゲイドビーイングを開発していた。それは強力なレネゲイドビーイングを生み出す技術がなかった故だが、同時に安定した品質で生産する能力がないことを示す。
不安定な量産技術によって、ムラが生まれ、時には不良品の落胤を押される個体も存在した。しかし、稚拙な技術とはいえ、ことはレネゲイドが関わる。制御されていないレネゲイドは時に奇跡を――あるいは災いをもたらす。
アレフも低い戦闘能力故に不良品の一体だったが、能力を奪う能力、他者に能力を継承する能力、人間に寄生する能力を駆使して〝アルコン〟中枢を掌握、下層セルメンバーに悟られることなく〝アルコン〟のセルリーダーとなった。
以降、〝アルコン〟は外部から優れたエージェントを引き入れるなどして、より高品質のレネゲイドビーイングの作成を進めている。そこには確実にアレフの思惑が関わっており、今回の事件とも無関係ではないはずだ。
更に、ラルーデファタルと〝アルコン〟の真実について調べたので、・アレフの思惑について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:噂話〉12が調査可能になりました。
輪廻の獣:「――」
輪廻の獣:あなたたちは、姿を隠し、X町を進んでいたが、群れから離れた一体の輪廻の獣に気付かれ、追われていた。
輪廻の獣:このままでは追い付かれる。そうでなくとも、仲間を呼ばれれば大変なことになる。
田中誠二郎:「っひ」 思わず大声をあげそうになる
野津敬一:「きっついなもー!」
野津敬一:「澄川くん!シェルターはまだ遠いの!?」
澄川 新:「しつこいし速い…!」
金雀枝 尊:「チッ……一体ならどうにかやってやるか……!」
野津敬一:「遠いな、もう!」
澄川 新:「もう2つ先の区画…です!」
天喰大輝:「そこまで逃げ切れるか!?」
金雀枝 尊:「少し先に行っていろ!」走っていたところを急停止。獣の方を向いて
輪廻の獣:「――」
野津敬一:「無理だと思ったらすぐ逃げてね!詳しい場所は連絡する!」
田中誠二郎:「金雀枝さんッ!?」 思わず振り向く。足は止めない、怖いので
天喰大輝:「っ、任せる!」自分が無力だと分かっている。
金雀枝 尊:「──起きろ」その言葉とともに、彼女の背中が盛り上がる。突き抜けて出てきたのは、骨の巨腕。
野津敬一:「澄川くんは」
野津敬一:「出来れば、よく見てて」
金雀枝 尊:それに肉付けをするように、溢れ出した溶岩が腕を覆い、表面が冷え固まり鎧のような異形の腕を作り上げる。
野津敬一:「効くにせよ効かないにせよ、君が戦ったときとの違いがあれば教えてほしい」
澄川 新:「……はい!」
金雀枝 尊:遺産『イフリートの腕』とFH製『殺戮器官』の合成品である一対の腕。元の腕とあわせて4本。
金雀枝 尊:「ふんッ!!」四本腕の膂力で、突進してくる獣を、受け止める。
輪廻の獣:「――」
輪廻の獣:一瞬、その動きが止まる。しかし――
輪廻の獣:「――」
輪廻の獣:遺産と殺戮器官――レネゲイドの産物の力が、『喰われる』。
輪廻の獣:その力を保てない。
田中誠二郎:「腕が消えたっ!?金雀枝さ────」
輪廻の獣:「――」
輪廻の獣:腕を振り上げ――武装を失った少女へと振り下ろす――!
金雀枝 尊:「何をバカな事を言っている」
金雀枝 尊:「私の腕は、もう2本」背中の複腕は、たしかに彼女の出力を効率的に膂力に変換する器官の1つ。
金雀枝 尊:「あるんだよッ!!」だが、そもそも。人間にはもとから付いている腕がある。
金雀枝 尊:振り上げた腕の内側。複腕が消えるのも構わずに潜り込み
金雀枝 尊:「オラァッ!!」踏み込んで、殴る。
輪廻の獣:「――ッ」
輪廻の獣:驚異的な威力の殴打。如何に輪廻の獣といえど、喰らうレネゲイドを見誤れば、無敵ではない。
輪廻の獣:後方に吹き飛び、テナントビルの壁を突き破る。
輪廻の獣:ゆっくりともがいているが、暫くは動けそうにない。
田中誠二郎:「ひゅ、ヒュウ……」 思わず足が止まる。引いている。 金雀枝尊へのN感情を畏怖に変更します。
金雀枝 尊:「そら、行くぞ。優男」
天喰大輝:「相変わらず馬鹿力だ」
田中誠二郎:「あっハイ、ありがとうございます」
澄川 新:「スゴ…」
金雀枝 尊:背中の腕──の残骸が解けるように消える。踵を返して
天喰大輝:「最初にあったのが金雀枝さんと柘植さんだから、ベテランのオーヴァードはみんなそうなのかと思ってたよ」
田中誠二郎:「……あ、でも動いてるな……あれでも死なないのか……」
野津敬一:「けど、時間を稼ぐには十分だ。」
野津敬一:「分析解析はシェルターについてからやろう。」
金雀枝 尊:「ただ頑丈っていう風ではないな、ともかく、今は先を急ぐぞ」
澄川 新:「あっ、もうすぐです。先導します」
田中誠二郎:(そういえば、あの”アレフ”ってやつも倒された後に出てきたな)
GM:ひとまず危機を脱し、あなた達はX町支部が用意していたシェルターの一つに避難していた。一まずの安全地帯だ。
澄川 新:「しばらく使ってなかったので、ちょっと埃っぽいですけど」
天喰大輝:「いや、身を守れれば十分だ」
野津敬一:「やー、十分十分」
金雀枝 尊:「今更構わんよ」
田中誠二郎:「そうだね、腰を落ち着けられるってだけでだいぶ」
野津敬一:「で、金雀枝ちゃん」
金雀枝 尊:「なんだ」
野津敬一:「あいつを殴ってみて、どうだった?」
金雀枝 尊:「あとちゃんはやめろ」
金雀枝 尊:「……さっきも言ったが、ただ頑丈というだけではないな」
野津敬一:「金雀枝ちゃんが狂犬呼びをやめてくれたらね」
金雀枝 尊:「かといって、理由のない無敵という話でもなさそうだ」
野津敬一:「ふむ」
金雀枝 尊:「往々にして存在してしまうのが、レネゲイドの腹立たしいところだが……ジャーム化は必至であろうな」
野津敬一:「澄川くんと田中さんはどう?」
澄川 新:「そこなんですけど」
田中誠二郎:「えっ!?えーと……」 と考えてから、澄川に視線を向ける
澄川 新:「見た目こそアレですけど、たぶんまだジャームじゃないです」
田中誠二郎:「ジャームじゃない……それって」
野津敬一:「……マジで?」
田中誠二郎:「もとに戻れるかもしれない……?」 少し希望を込めた声
澄川 新:「一瞬一瞬で爆発的に上昇してる感じで…」
金雀枝 尊:「……ふむ」
天喰大輝:「……今でこそあれだけど、元は非オーヴァードだ」
天喰大輝:「それは朗報だな」
澄川 新:「それと、さっき金雀枝さんが殴ったやつ」
澄川 新:「ボクが手を出したのとはサイズ的に別個体なんですが」
澄川 新:「レネゲイドの特徴というか波長というか、そういうのが丸っきり同じです」
天喰大輝:「輪廻の獣だから、って訳じゃなく?」
澄川 新:「能力の大元が同じなんじゃないかと…」
野津敬一:「その大本からコピーして量産した、ッて感じ?」
天喰大輝:「……それって、もしかして俺も同じだったりはしないか?」
澄川 新:「その…えっと…はい」気まずそうに目線を逸らす。
金雀枝 尊:「……大元が同じとはいえ、人間に憑依して量産したのならば、『完全に同一』というのはな」
天喰大輝:「……俺の能力を奪って、増やしたってことか」
天喰大輝:「でも輪廻の獣なんて、そう簡単に増やせるとは思えないけど……」
田中誠二郎:「そこらへんの”おかしさ”が調査の鍵ってことか……」 分からないなりに口に出す
澄川 新:「過去の再現…とか関係してるのかも」
金雀枝 尊:「……一応、仮説は立てられないでもない」
野津敬一:「だねー。ありえないからって否定するより何故それが起こってしまうのかってことを考えたほうが有益だ。」
野津敬一:「聞かせてもらっていい?」
田中誠二郎:頷き、金雀枝の方を見る。
金雀枝 尊:「簡単な話だ。あれはコピーしたんじゃない」
金雀枝 尊:「全く同じものを、別の場所にも置いてるだけだ」
金雀枝 尊:「過去から物を持ってくる。そういうやつがいるだろ。この町には」
田中誠二郎:「”ラルーデファタル”……」
澄川 新:「あれ全部ひとりで…ですか」
金雀枝 尊:「穴の多い仮説だとはわかっているさ」
金雀枝 尊:「ついでに、そいつが獣共を増やしてるなら、あの頑丈さにもある程度納得がいく」
田中誠二郎:「……でももし本当にそれが”ラルーデファタル”一人で行われてるなら」
田中誠二郎:「例えばアイツらが第二理論の……魔?とかを手に入れたりしたら……」
田中誠二郎:例えば、この町だけでなく、世界中が
金雀枝 尊:「『時間的閉曲線』。タイムトラベル第二理論の代表的な1つだ」
野津敬一:「難しい話になりそう?」
金雀枝 尊:「誤解を恐れずに要約すれば、『必ず過去の一点に戻ってくるループ』を引き起こす物、か?」
田中誠二郎:「頑丈さの理由っていうのはつまり、無傷な状態に常にループしてるって事?」
金雀枝 尊:「大雑把に言えばな。消し飛ばそうが潰そうが、奴らは死なんよ」
天喰大輝:「そもそも、輪廻の獣はそういうものでもある」
天喰大輝:「たとえ殺せたとしても、次の輪廻の獣を生み出すだけだ」
田中誠二郎:「無敵ってことか……」
金雀枝 尊:「水面に石を投げるようなものだ。そいつを殺すには、水ごと引き上げるか」
金雀枝 尊:「大元を殺すか、だ」
天喰大輝:「輪廻の獣を殺すには、輪廻の獣で殺すしかない」
田中誠二郎:「……」
澄川 新:「なら現状、獣本体との交戦は避けるべき…ですね」
田中誠二郎:「確かに……天喰さんも今は戦えないし……」
田中誠二郎:「あ、でももし次に戦わないといけない状況になったら俺がやってみようと思う」
野津敬一:「自信があるの?」
田中誠二郎:「自分がいざと言う時何が出来るかくらいは把握しておきたい……」
金雀枝 尊:「あー……ただまぁ、私の話には一個重大な欠陥があってだな……」
田中誠二郎:「危なくなったら助けてほしいけど……ん?」
金雀枝 尊:「……本当に過去視で投影しているのなら、非オーヴァードの住民を獣にする必要があるのか、というところだ」
天喰大輝:「憑依する前の獣じゃなくて、憑依した状態の獣を連れてくればいいってことか」
田中誠二郎:「そっか、そっちの方が強い……よな?」
野津敬一:「影に実体を持たせるため、とかかもしれないけれど。」
金雀枝 尊:「正直全くの的外れの可能性もある。だがまぁ」
金雀枝 尊:「獣との交戦を避ける。切り札である天喰の復帰を優先する。この結論に間違いはあるまいて」
野津敬一:「うん、そこは同意。」
澄川 新:「そうですね」
野津敬一:「で、獣との交戦を避けるなら」
野津敬一:「それ以外の敵のことをしっかり調べないとね。」
田中誠二郎:「あ、そうだ」
野津敬一:「はい、田中さん
天喰大輝:「最悪、とどめだけ俺がやれば、輪廻の獣の残り滓でもとどめは刺せると思う」
田中誠二郎:「さっき金雀枝さんが”輪廻の獣”を吹き飛ばしたとき、”アレフ”の事を思い出したんだった」
金雀枝 尊:「アレフ?」
田中誠二郎:「”S.G.”が天喰さんに殺……された時、その中からそいつが出てきた。”アルコン”セルのリーダー」
田中誠二郎:「……って本人は言ってたけど」
天喰大輝:「輪廻の獣を奪った奴だよ」
澄川 新:「セルリーダー…って中から?」
田中誠二郎:「そう、天喰さんから力を奪って”ラルーデファタル”に渡してたと思う」
野津敬一:「気持ち悪いな。エグザイルシンドロームとかはそういうこと出来る人がいるらしいけど」
田中誠二郎:「道化の服の、透明人間みたいなやつで、滅茶苦茶テンションが高かった」
田中誠二郎:「えーと……多分逃げたと思うから、また誰かの体の中に潜んでいるかもしれない」
田中誠二郎:「……のか?」
野津敬一:「……こわ…」
澄川 新:「エグイなあ…」
田中誠二郎:「実際、”アルコン”セルっていうのについては他にわからないか?」
田中誠二郎:「もしかしたら、何かおかしなところがあるかもしれないし……」
金雀枝 尊:「腹の立つやつだな……」
金雀枝 尊:「言っておくが私は知らんぞ」
野津敬一:「うん、ちょっと待って」
野津敬一:「ちょっと待って?コーヒーでも飲んでて?」
田中誠二郎:「えっあっ、うん?」 不思議そうな顔
金雀枝 尊:「……なんだ野津、急に」
澄川 新:「コーヒー…あったかな…」棚を探す。
天喰大輝:「思い当たることでも?」
野津敬一:言いながら端末を操作し、田中さん達からの情報と京堂さんらの調査結果を整理する
野津敬一:「うん、やっぱりだ。」
野津敬一:全員(澄川くんを除く)の端末に資料を送る。
金雀枝 尊:「ふむ……?」
野津敬一:「数ヶ月前から、〝アルコン〟の連中の行動指針が変わっている。」
天喰大輝:「質より量から、量より質に……か」
田中誠二郎:「……なるほど?組織の行動指針が変わるってなると……」
野津敬一:「うん、普通の組織ならそれはおかしいことじゃない。」
野津敬一:「経営状態や社会情勢を鑑みて経営方針を変えたり、なんてのは会社だったらあたり前のことだからね。」
野津敬一:「でも、FHのセルはそうじゃない。」
金雀枝 尊:「FHのセルは、そうそう指針が変わるというのはありえん」
金雀枝 尊:「それこそ、頭ごとすげ替えねば……」
野津敬一:「連中はまず自分の欲求や願望があるからね。周りのためにそれを曲げることはまずない。というか、それをしたらセルの存在価値がなくなる」
野津敬一:「金雀枝の言う通り」
野津敬一:「そして誰にも気づかれずに頭の中身をすげ替えれるのが」
田中誠二郎:「”アレフ”ってことか……」
野津敬一:「〝アルコン〟によって作られたレネゲイドビーイング、〝アレフ〟だ」
野津敬一:田中くんと同時に言葉を言い終え、こくりと頷く
天喰大輝:「戦闘能力はないけど、確かに搦め手に特化した感じの奴だった」
澄川 新:「聞いた能力なら納得です…」
金雀枝 尊:「問題は、わざわざ頭を乗っ取ってなにをしたいか、だ。ただ創造者への反発ということではなさそうだが」
田中誠二郎:「実際、この町まで来て、天喰さんをおびき出して能力を奪っている……」
野津敬一:「高品質なレネゲイドビーイングを作るために、輪廻の獣を大量発生させるってのもよくわからないしね。」
澄川 新:「輪廻の獣自体はレネゲイドビーイングじゃ…ないですよね」
天喰大輝:「俺は人間だよ」
野津敬一:「難しいねえ。学者先生ならうまく説明できると思うんだけど。」
金雀枝 尊:「そういう力を持ったウロボロスオーヴァードの一種、というような解釈だな、私は」
澄川 新:「やっぱり…本人に聞くのが速い…ですか」
金雀枝 尊:「特筆性、というやつだ」
野津敬一:「だね、それがダメならもっと情報を集めて推理を詰めよう。」
田中誠二郎:「この状況で、わからないこと考えている余裕はないからな……」 外の様子をうかがう
野津敬一:「また集まってきた?」
金雀枝 尊:「……現状、謎ばかりが増える。対処法は無く、道筋も見えん」
輪廻の獣:「――」 「――」 「――」何体かうろついている。
田中誠二郎:「集まってきてはいる、けど見つかってるわけじゃないかな……」
金雀枝 尊:「せめてラルーデファタルか、『第二理論の魔』の場所がわかれば、早いんだろうがなぁ……」
澄川 新:「ココも頑丈ですけど、襲われたら長続きはしない…とおもいます」
野津敬一:「『第二理論の魔』は、まだ見つからなくていいかな。そうなると揉めちゃいそうだし」
田中誠二郎:「FHに見つかるくらいなら確保しておきたい気持ちもあるけど……」
田中誠二郎:「あ、違う”アルコン”セルに」
田中誠二郎:金雀枝もFHだったと言い直す。
金雀枝 尊:「私と揉めるならともかく、現状どう考えてもアレは奴らの要。みつかれば行動は起こす」
金雀枝 尊:「そうなればここで探偵ごっこをするよりも状況は動くだろう」
金雀枝 尊:気にしていない、と田中にかるく返してから
野津敬一:「そうだねえ。パンドラの箱でも開けざるを得ないか。」
田中誠二郎:ちらりと澄川さんの様子を見る。
澄川 新:「まずはラルデーファタルを探しましょう」
澄川 新:「それと引き続き情報収集…ですね」
澄川 新:不安そうな表情は相変わらず。
野津敬一:「あんまり無理しないでね。」
金雀枝 尊:「……あまりそういう顔をするな、澄川」
田中誠二郎:「うん、多分俺が最年長だし、出来るだけ頑張るからさ」 あまり説得力はないかもしれない。自分も不安そうな顔をしている。
金雀枝 尊:「野津を見習え。未だに私に半分喧嘩を売ってきている。このくらいの度胸を持てとは言わんが」
澄川 新:「……すいません、支部のほうが…ずっと気になってしまって」
澄川 新:「ボク一人で逃げてきたから…」
野津敬一:「えー、俺は金雀枝と仲良くしようとしてのになー」と人懐っこく笑って
天喰大輝:「……まあ、この状況、不安なのは「普通」だよ」
天喰大輝:「不安に思えるうちは大丈夫だ。まだ「普通」の思考力はあるってことだからね」
天喰大輝:「状況に飲まれて「普通」じゃなくなる方が怖い」
金雀枝 尊:「なに。いざとなれば4人担いで走るくらいはできる」
澄川 新:「そう…ですかね…」
天喰大輝:「4人担ぐのは「普通」じゃないな……」
田中誠二郎:「俺も……2人くらいなら抱えて逃げられるかな……多分」
田中誠二郎:「澄川さんと合流した時みたいに……」
金雀枝 尊:「腕は4本ある。一本一人までならできる」
田中誠二郎:「流石……」 それしか言えない。
野津敬一:「じゃあ、俺ぶっ倒れやすい方だから二人に任せるねー」
澄川 新:「金雀枝さん…。…ふふ、ありがとうございます」
野津敬一:人懐っこく笑う
澄川 新:合流した時から初めてほんの少し笑う。
田中誠二郎:「じゃあ野津さんも温存戦力か……」
天喰大輝:「結局は体の強さがモノを言うのか……?」
金雀枝 尊:「まぁ、何だ。時間と機会と余裕があれば、そっちも見に行こう」ふ、と笑って
野津敬一:「そりゃそうでしょ。体力仕事だもん。これ」
田中誠二郎:「お、笑った。うん、2人ともそっちの方が良い」 スッと言葉が出た。
天喰大輝:「それもそうか。俺の体力は「普通」だから、肉体派の二人に頼らせてもらうよ」
金雀枝 尊:「優男め、腹立たしい」スパァンと背中を叩く
田中誠二郎:「うわっ」 さっきよりは悲鳴は小さい
天喰大輝:「金雀枝さんはすぐ照れるなあ」
田中誠二郎:「えっ照れてんの!?」
金雀枝 尊:「お前は増やした方の腕で叩いてやろうか? 天喰」
澄川 新:「あわわ…」
金雀枝 尊:「一度死ねばその減らず口もマシになるかもしれん」
野津敬一:「俺より天喰くんのがいい度胸してるよねえ。
天喰大輝:「死ぬのには慣れてるけど……うん、それはちょっと御免かな」
天喰大輝:「……すみませんでした」
田中誠二郎:「ははは……」
金雀枝 尊:「全く……」
田中誠二郎:(……「ボクは遺産を持ってませんし、遺産の適合者もこの支部にはいません」)
田中誠二郎:(「僕は」、「適合者も」か)
田中誠二郎:(遺産については、知ってはいたのか?)
田中誠二郎:(それは、支部にあるのか?)
田中誠二郎:ほんの少しの不信感だけ胸に秘めて、ひと時の平穏に笑った。
GM:シーンカット ロイス取得のみ可能です
野津敬一:ロイス保留
野津敬一:以上で
田中誠二郎:澄川新 〇好意/不信感 で取得
金雀枝 尊:優男_田中誠二郎_○連帯感/憤懣
澄川 新:金雀枝 尊 〇いい人…っぽい/怖そう で ロイス取得
田中誠二郎:あと天喰さんのロイスを〇信頼/不安 に変更しておこう
天喰大輝:やったー
金雀枝 尊:減らず口_野津敬一_○信頼/憤懣
ミドル5:覚悟
GM:引き続き情報収集です。全員登場可能。登場侵蝕を1d3+3でどうぞ
田中誠二郎:64+1d3+3
DoubleCross : (64+1D3+3) → 64+2[2]+3 → 69
澄川 新:54+3+1d3
DoubleCross : (54+3+1D3) → 54+3+2[2] → 59
野津敬一:野津敬一の侵蝕率を1D3+3(→ 4)増加 (54 → 58)
金雀枝 尊:金雀枝 尊の侵蝕率を1d3+3(→ 6)増加 (65 → 71)
GM:このシーンにできること
・地理把握〈知識:X町〉7
物資が残っている場所を見付け出せる。購入判定が可能になる。
・生存者の捜索〈情報:噂話〉7
この魔街と化したX町で隠れ潜み何とか生存している人々と接触でき、取引や情報交換ができる。財産点の使用が可能になる。
・遊撃 任意の技能で3dxと対決
こちらの行動を阻害する輪廻の獣を排除、撃退、誘導する。毎シーン判定可能。このシーンの全てのPCの情報収集、購入判定の達成値を+3する。
財産点使用不可。
情報項目
・輪廻の獣が増えた理由〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:噂話〉10
・アレフの思惑について〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:噂話〉12
GM:以上!
GM:もし情報項目を開けたあと、追加で行動したい場合、登場侵蝕を払って二回目の行動をしてもいいです。
田中誠二郎:では白兵技能で遊撃判定を行いたいです
GM:ではこちらから判定します
GM:3dx
DoubleCross : (3DX10) → 8[4,5,8] → 8
GM:まあまあ
田中誠二郎:6dx+6>=8
DoubleCross : (6DX10+6>=8) → 8[2,5,5,5,6,8]+6 → 14 → 成功
田中誠二郎:回らなかった
野津敬一:つよ
GM:十分つよい……
GM:これでこのシーン全員の情報収集、購入判定の達成値が+3されます
田中誠二郎:よーし、じゃあ皆情報収集頑張ってくれ……!
澄川 新:じゃあボクから、輪廻の獣が増えた理由を、コネを使って情報:UGNで。
野津敬一:やったぜ
澄川 新:3dx+1+3>=10
DoubleCross : (3DX10+4>=10) → 10[2,4,10]+1[1]+4 → 15 → 成功
GM:お見事!
澄川 新:よしよし
田中誠二郎:ウオーッ
金雀枝 尊:思惑について。天喰のコネ込で情報:FH
天喰大輝:手伝うよー
天喰大輝:ダイス+1個!
金雀枝 尊:3dx+2>=12
DoubleCross : (3DX10+2>=12) → 10[5,6,10]+5[5]+2 → 17 → 成功
GM:成功!
澄川 新:優秀~
田中誠二郎:スゲー
野津敬一:やったね
野津敬一:では・地理把握〈知識:X町〉7を
野津敬一:4dx>=7
DoubleCross : (4DX10>=7) → 7[1,6,6,7] → 7 → 成功
野津敬一:あぶね
GM:成功! これで購入判定が可能になりました。
田中誠二郎:やった~
GM:では情報項目を開示します
・輪廻の獣が増えた理由〈情報:UGN〉〈情報:FH〉〈情報:噂話〉13→10(推測がいい感じだったため)
天喰大輝の持つ輪廻の獣の特性、ラルーデファタルの能力、『第二理論の魔』の及ぼす影響。この三つが揃った時、輪廻の獣は無制限に増殖することが可能となる。
ラルーデファタルの能力は過去を視て、それを現在に再現する能力であり、過去に直接干渉することは不可能だが、『第二理論の魔』によって特異点化したX町であれば、輪廻の獣の転生先を、過去視で認識した先から選ぶことが可能になる。すなわち、現在で死ねば過去に蘇るのだ。
過去に蘇れば、当然死んでいない転生元が存在し、同一の輪廻の獣が同時に存在することになる。過去に戻ることを繰り返せば、その分だけ輪廻の獣が増殖する。それら全てがラルーデファタルの意識と記憶によって行動を制御されており、本人の人格は封印されている(Eロイス:《ファイトクラブ》が使用されている。一万五千人分存在するが、戦闘に参加したもののみを適用する)。過去に遡り他者に「転生」した場合、その行動を操る力はあるものの、ラルーデファタルの人格もかなり摩耗する。その為、物言わぬ輪廻の獣となり、統率の取れた行動を取る代わりに、住民達がジャーム化することはなかった。オーヴァードを操ろうとした場合、抵抗を受ける危険性がある為、輪廻の獣になっているのは非オーヴァードのみと考えられる。X町にはおよそ一万五千もの輪廻の獣が存在している。これはラルーデファタルが一万五千もの時間を繰り返したということだ。
ラルーデファタルがX町で輪廻の獣を手に入れた時点でループする未来が確定し、同時に一万五千の輪廻の獣が発生した。
この事態を止める為に必要なことは二つ。
一つ、『第二理論の魔』の破壊。この遺産が存在する限り、ラルーデファタルは無限に輪廻の獣を増やすことができる。
二つ、現在時間軸のラルーデファタルの撃破。この時間軸のラルーデファタル、仮に本体と呼称するが、本体を完全に撃破すれば、未来において過去に「転生」するという因果が成立しなくなり、街に溢れる輪廻の獣は全て消滅すると推測される。ただし、輪廻の獣をただ殺しても、ただ「転生」するだけだ。輪廻の獣を完全に滅ぼす方法は、輪廻の獣の因子を用いて殺す他に存在しない。